代官山・ユニット。大儀見元(2006年2月16日、他)率いる、サルサ・
バンド。男性ヴォーカル2、打楽器系3、トロンボーン系4、キーボード、
ベースという11人編成。うち、歌と打楽器の一人づつはラテン系の外国人。
ここに来る前に、トム・モレロ(2000年6月24日)立会いのオーディオス
レイヴの新作試聴会というのに行ったのだが、なかなかサバけた受け答えを
していたモレロさんももろにラテン系顔つきの人だったな。

 へえ、トロンボーンが4本という編成。サルサじゃ珍しくないの? と、
素人まるだしの感想がまず出てくる。70年初頭のブラス・ロック全盛期、ト
ランペットだけのセクションで気張ろうとしたビル・チェイス率いるチェイ
スってバンドがあったよなー。なんにせよ、金色に光る楽器がステージにず
らりと並ぶのはときにいろいろと想像力を喚起する場合がある。いや、打楽
器のほうがそうかなー。そういえば、昨日は日曜にも係わらず下北沢でブラ
ック・ボトム・ブラス・バンド(2002年10月16日、他)の取材をやって
、その後に大勢のアマチュアのブラス奏者や打楽器奏者たちと一緒に彼らが
街頭を練り歩く(下北沢音楽祭の一環らしい。毎年やっているらしい)とい
うものに少しだけ触れた。セカンドライン的発想の活用ですね。関係ないけ
ど、100 人超えるサックス奏者がぼわーって吹くアーバン・サックスとい
う名前のフランスのアート集団が昔あったな。

 もっと音質のヴァリエーションが欲しいかもと感じるときもあったが、大
儀見がリード・ヴォーカルを取ったザ・ビートルズ曲カヴァーのときのソロ
回しから4人全員の咆哮に至るまでの怒濤のトロンボーン表現はお見事。っ
て、一応トロンボーン所有者なもんで過剰に反応していますね。ともあれ、
いろいろな曲調のもと、ラテン・ミュージックの楽しさや芳しさや胸騒ぎ感
をはじめ、いろんな感興を誘う手触りあり。ただ、ヴォーカルの音量はもう
少し大きくてもいいと感じた。