1973年フィラデルフィア生まれのジャズ・ドラマーであるアリ・ホーニグ(2012年3月12日)のリーダー公演を、丸の内・コットンクラブ(ファースト・ショウ)で見る。前回見たときはイスラエル出身のシャイ・マエストロ(2012年3月12日、2016年1月4日、2016年6月11日、2016年6月11日、2017年9月3日、2017年9月6日)を連れてきていたが、今回はやはりイスラエル人ピアニストのエデン・ラディンを同行、さらにはベーシストもイスラエル出身の新鋭オル・バレケットを擁する。なお、すでに10作を超えるリーダー作を持っているホーニグの2015年録音の新作『NY Standard』(Fresh Sound New Talent、2018年)はテナーやギター入りカルテットによるものだが、そこで曲により起用していたピアニストはアルメニア人のティグラン・ハマシアン(2015年10月12日)とシャイ・マエストロとエディン・ラディンだった。

 頭の2曲で、頭を垂れる。アコースティックなピアノ・トリオ表現ではあるのだが(ラディンは自己表現だと、電気音の効果も用いるが、ここでは粛々とアコースティック・ピアノ演奏にあたる)、リフの積み重ねかたがジャズ・ビヨンド。そして、それを支えるのは複数のテンポを交錯させるようなホーニングの才気に満ちたドラミング。なるほど、どんなグループか知らずに接しても、これに触れたならドラマーがリーダーであると思うのではないか。

 しかし、ホーニグは不思議なドラマーであるとも再認識。叩くキットはといえば、スネア、タム、フロア・タム、キック・ドラム、ハイハット、シンバル2枚という、本当にシンプルなセッティングを採用する。なるほど、基本に忠実であらんとする人なのかと思えば、スティックの握りはレギュラーではなくマッチドで叩く。だが、その一方で音色にはかなり気を使い、ブラシやマレットも彼は用いる。アンコールで、3人はセロニアス・モンクの「モンクス・ドリーム」を披露したが、始める前にホーニングはスネアとタムのヘッド(面)のチューニングを変える。張りを強めているように感じたが、それを経て彼は「モンクス・ドリーム」のメロディをそれで出していた。また、その際はヘッドをけっこう触ったりもし、トーキング・ドラム奏法を介していた。

▶︎過去の、アリ・ホーニグ
http://43142.diarynote.jp/201203131840477844/
▶︎過去の、シャイ・マエストロ
http://43142.diarynote.jp/201203131840477844/
http://43142.diarynote.jp/201601050914043127/
http://43142.diarynote.jp/201606121230202174/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
http://43142.diarynote.jp/201709110842026988/
▶過去の、ティグラン・ハマシアン
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/

<今日は、びっくり。ニコっ>
 お祭り、享受。この時期、ライヴはファースト・ショウ限定となる。終了後、W杯日本vsコロンビアのTV観戦のため、知人宅に急行。そういえば、会場で会った米国人の妹の旦那さんはコロンビア人だと言っていたな。2ヶ月前にhttp://43142.diarynote.jp/201804110754439999/ と西野/協会ディスりをしたら、あらら勝っちゃった。やりい。彼が監督をした1996年アトランタ五輪の予選リーグ初戦の対ブラジル戦もそうだったが、ほんと西野は大ラッキーくん。だが、あの五輪予選リーグは2勝したにも関わらず、決勝リーグに得失点差で進めなかった。1勝1敗1分けでも決勝リーグに進める場合もあるというのに、そういう部分では大不幸くん。なんか次のセネガル・チームがとても溌剌としているし、安心できない。マーフィーの法則の継続を願う。