代官山・山羊にきく? で、ノルウェーのジャズ・ミュージシャンを2組見る。いちおう、入れ替えの、別打ち公演。なるほど、両者ともにジャズを基に置いているが、大きく見る世界や出口は異なる。その両方を見て、これは別にするのはもっともだと感じた。

 ホフは1958年生まれのピアニストで、顔つきはサッカー日本代表チームの前監督のハビエル・アギーレにけっこう似ている。ソロによる、パフォーマンス。即興ぽく弾いていくわけだが、けっこうメロディ性を抱えた指さばきもする人で、一部はニュー・エイジ・ミュージックに被るところもあり。頭のなかにある出来上がったメロディと即興で流れて行く部分を交錯させていく演奏とも言えるか。

 そして、その後のスプラッシュガール(2014年2月22日)は、昨年見た現代ジャズの担い手のなかでトップ級にぼくを喜ばせてくれた3人組ナリ。また、見ることができてとってもうれしい。 ピアノのアンドレアス・ステーンスラン・ローヴェ、ダブル・ベースのヨー・バルゲル・ミューレ、ドラムのアンドレアス・ロンモー・クヌーツルー。彼らはそれぞれにエレクトロニクス効果を、自らの楽器音に噛ませる場合もあり。

 やはり、べらぼうに素晴らしい音響ジャズを披露。そして、前回感想とも少し異なる回路を今回は抱えていると思わせるところも大マル。ダウンテンポというか、基本抑えたビート設定で通すのに、そこにしっかりと魅惑的な揺れを抱えていたり、シンプルなループ傾向合奏音でありつつ多大なニュアンスや光彩の感覚や発展性を宿しているあたり、もうぼくはため息つきっぱなし。ほんと、すごいジャズ・ビヨンドの現代グループと言うしかない。

 そして、この晩は、日本の和楽器奏者との共演曲も1曲(そして、アンコールでもう1曲)。それもまた絶品というべき瑞々しい重なり即興を見せていて、びっくり。そこに加わった原郷界山(尺八)と久保田晶子(琵琶、歌)も、またすごい奏者たちというしかない。拍手!

▶過去の、スプラッシュガール
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/

<今日の、応援>
 けっこう若目に見えるスプラッシュガールの面々、皆似たような髪型と髭をたくわえていて、けっこう顔つきも似ている(身長は大中小と、散る)。というのはともかく、3人とも相当にイケ面だなあと再認識。この後も13日まで、毎日どこかで公演をしているので、上の文章で興味をひかれた方はぜひご覧にならんことを。
http://www.norway.or.jp/norwayandjapan/culture/music/Splashgirl-1/#.VU2WQ6bEngE