アルゼンチンの肉声と打楽器が一緒になった個性派アーティスト(2010年8月24日、2013年8月29日)の2年弱ぶりの来日公演。ピカピカの新作『バジスタ〜谷に住む女』をフォロウするもので、それは数年前にブエノスアイレスから北西部のサルタに引っ越したことでもたらされたものが投影されていると言えそう。そのサルタはフォルクローレが盛んな土地で、今回の彼女はアルゼンチンの深層とより繋がったところで、自らの“鼓動を持つ肉声表現”を作ろうとしている。そこには、アルゼンチンにある男性優位主義に対するアンチの意志も投影されているが、今回ほぼ一人で音を作り上げているのはその意志と繋がるものか。
2部に分けて持たれたショウを見て、あらと思ったのは、けっこうサンプラー機器を用いていたこと。歌や打楽器音を組み上げ、そのうえにまた肉声を投げ出す。機械使いは少しぎこちない所はあるものの、前はほんの一部でしか機材を使っていなかったことを考えると、健闘していたのではないか。また、チャランガを弾く比率も上がっていた。凛とした女性が瑞々しさとともに、立っているという佇まいは、まさに彼女なり。
1部も2部も、部分的に奄美のシンガー、里アンナが加わる。民謡だけでなく、ミュージカルにも主演していたりする人のようだが、何気に声が通り、デカい。いや、それに関しては、バラフを凌駕していた? 彼女は三味線や竪琴もこなしつつ、無理なくバラフとお互いの曲で重なる。また、2部のほうでは9年間日本に住んでいるというペルー人女性も加わり、ケチュア語でルーツと繋がる喉と旋律を1曲披露。なるほど、イスマ・オルノ(2014年5月24日)と共通するものがあるな。それもまた、うれしい共演だった。
里アンナと一緒にやっていた2部の終わりと、その後のアンコールの終了時、バラフはともにボロボロと涙を流す。えっ。過去の公演でそんなことはなかったはずで、今回のパフォーマンスはそんなに本人にとってこみ上げてくるものがあったのか。それは、美しい自然な涙だった。
▶過去の、マリアナ・バラフ
http://43142.diarynote.jp/201008270911539087/
http://43142.diarynote.jp/201309021134211584/
▶過去の、イスマ・オルノ
http://43142.diarynote.jp/201405271717357738/
<月曜の、バラフ>
2日前にインタヴューした。竹を割ったような気っ風のいい女性という印象を持っていたが、情熱的ながら、実は女の子っぽい部分も持つ人ではないかと、接して思えました。マネージャーを務める年下の旦那さんには結構めろめろで、かなり彼に頼っているが分る。実は近年居住しているサルタは、彼の故郷であるという。その私生活を含めた記事は7月売り号のソトコト誌に出る予定。ところで、今回バラフのツアーは21公演も組まれているのだとか(東京公演が1つ目)。でも、頼れる旦那さんが横でサポートするなら、ストレスをそれほど感じることなくこなしていけるのではないか。今回、彼女は紙片に書かれたものを見ながら英語MCをするようにしていたが、それも英語ができる彼が横にいるから可能になったはず。
2部に分けて持たれたショウを見て、あらと思ったのは、けっこうサンプラー機器を用いていたこと。歌や打楽器音を組み上げ、そのうえにまた肉声を投げ出す。機械使いは少しぎこちない所はあるものの、前はほんの一部でしか機材を使っていなかったことを考えると、健闘していたのではないか。また、チャランガを弾く比率も上がっていた。凛とした女性が瑞々しさとともに、立っているという佇まいは、まさに彼女なり。
1部も2部も、部分的に奄美のシンガー、里アンナが加わる。民謡だけでなく、ミュージカルにも主演していたりする人のようだが、何気に声が通り、デカい。いや、それに関しては、バラフを凌駕していた? 彼女は三味線や竪琴もこなしつつ、無理なくバラフとお互いの曲で重なる。また、2部のほうでは9年間日本に住んでいるというペルー人女性も加わり、ケチュア語でルーツと繋がる喉と旋律を1曲披露。なるほど、イスマ・オルノ(2014年5月24日)と共通するものがあるな。それもまた、うれしい共演だった。
里アンナと一緒にやっていた2部の終わりと、その後のアンコールの終了時、バラフはともにボロボロと涙を流す。えっ。過去の公演でそんなことはなかったはずで、今回のパフォーマンスはそんなに本人にとってこみ上げてくるものがあったのか。それは、美しい自然な涙だった。
▶過去の、マリアナ・バラフ
http://43142.diarynote.jp/201008270911539087/
http://43142.diarynote.jp/201309021134211584/
▶過去の、イスマ・オルノ
http://43142.diarynote.jp/201405271717357738/
<月曜の、バラフ>
2日前にインタヴューした。竹を割ったような気っ風のいい女性という印象を持っていたが、情熱的ながら、実は女の子っぽい部分も持つ人ではないかと、接して思えました。マネージャーを務める年下の旦那さんには結構めろめろで、かなり彼に頼っているが分る。実は近年居住しているサルタは、彼の故郷であるという。その私生活を含めた記事は7月売り号のソトコト誌に出る予定。ところで、今回バラフのツアーは21公演も組まれているのだとか(東京公演が1つ目)。でも、頼れる旦那さんが横でサポートするなら、ストレスをそれほど感じることなくこなしていけるのではないか。今回、彼女は紙片に書かれたものを見ながら英語MCをするようにしていたが、それも英語ができる彼が横にいるから可能になったはず。