ヴェーセン。ザ・インスペクター・クルーゾ
2014年11月20日 音楽 伝統楽器でボウで弦を弾くニッケルハルパ(パっと見、10弦ぐらいはありそうに思えるが…)、5弦のヴィオラ、12弦のアコースティック・ギター。おお、弦楽器の夕べ、だア。そんな編成のスウェーデンの3人組トラッド音楽グループの渋谷・デュオの公演は、結成を25周年を祝うもの。彼らはプロモーターに恵まれ、もう10回近く来日しているのではないか。
ステージ上に出て来た長身(のように、客席からは思えた)の彼らはけっこう格好いい。とともに、かなり知的とも思わせるが、その弦楽器群の繊細にして、豊穣さや深淵さも抱える重なりは確かな日常と知性なくしては顕われえないものとも言いたくなるか。当然のことながら、その表現はトラッドというしかない伝承や素朴さの感覚も持つわけだが、他方ではやはりプログな感覚も持つわけで、我々の通り一遍のトラッド音楽観の書き換えを促すものでもあるなあと思った。
1部を見て、移動。この後は、ゲストのフィンランドのJPP(2012年5月26日)も出てくるはず。なんと、豪華な。後ろ髪ひかれるが、次の連中には取材したりと関わりがあるし、好きなのでしょうがない。
▶過去の、JPP選抜隊
http://43142.diarynote.jp/201205301408287957/
渋谷・クアトロ。ちょうど、フランスのがちんこデュオ・バンドのショウが始まる前に滑り込む。で、ジェイムズ・テイラー・カルテット(だったよな)のグルーヴィなオルガン演奏に導かれて出てきた彼らの1曲目はカーティス・メイフィールドの「ムーヴ・オン・アップ」。イエイ。二人である機動性、阿吽の呼吸、臨機応変さなどを存分にかかえ、発散と一握りの和みを持つ肉感ビート表現をぶち噛ます。ほんと、ちょっとした仕草をはじめ、酔狂にして貴重な回路を持っているよなー。
彼らの表現は扇情系ロックの剛毅さとメロウ・ソウル感覚の興味深い掛け合わせと書くことができるが、前者のほうはレッド・ツェッペリン要素が何気に大とも思う。ツェッペリンはニューオーリンズ・ファンクの翻訳もやっていたわけで(彼らは1976年『プレゼンス』で、「ニュー・オーリンズ」から派生しただろう「ロイヤル・オーリアンズ」なんて曲もやっている)、ザ・インスペクター・クルーゾにもセカンド・ライン・ファンク応用をやってほしいと思う。と、メンバーに伝えようと思ったら、忘れちゃったよう。
▶過去の、ザ・インスペクター・クーゾ
http://43142.diarynote.jp/201005091451244918/
http://43142.diarynote.jp/201210061012387869/
<今日の、涙とか>
ヴェーセンの演奏が始まって、んんん??? 上階のO-イーストから低音やキック・ドラム音がもれてくる。えええ??? O-イーストには日本人バンドが出演していたようだが、そんなにデカい音でやっているのか。デュオには何度も来ているし、アコースティック系の静か目のライヴにも接しているが、こういうことは初めて。これは、運が悪いとしかいいようがない。しかし、繊細かつ瀟洒きわまりないヴェーセン演奏の妙味を漏らさず受け取ろうと耳を傾けようとすると、上階からの音はなんとも具合が悪い。音楽に入り込めない。とともに、何よりヴェーセンの面々も演奏がやりづらくてしょうがないだろうと思わずにもいられず。生音ではなくPAを通していたので、もう少し出音を大きくしてもよかったかもしれない。
そして、次のザ・インスペクター・クルーゾの演奏、音デケえ。こっちは、少し耳が死んだな。こちらの前座はモンスター大陸、このブルージィながちんこビート・ロック4人組は、先のピーター・バラカンの“ライブ・マジックにも出演。ライヴ会場限定発売CD『開放』、気に入ってマス。ちょい愛らしいポップネスがうまくまぶされてていて、それが吉ネ。
ステージ上に出て来た長身(のように、客席からは思えた)の彼らはけっこう格好いい。とともに、かなり知的とも思わせるが、その弦楽器群の繊細にして、豊穣さや深淵さも抱える重なりは確かな日常と知性なくしては顕われえないものとも言いたくなるか。当然のことながら、その表現はトラッドというしかない伝承や素朴さの感覚も持つわけだが、他方ではやはりプログな感覚も持つわけで、我々の通り一遍のトラッド音楽観の書き換えを促すものでもあるなあと思った。
1部を見て、移動。この後は、ゲストのフィンランドのJPP(2012年5月26日)も出てくるはず。なんと、豪華な。後ろ髪ひかれるが、次の連中には取材したりと関わりがあるし、好きなのでしょうがない。
▶過去の、JPP選抜隊
http://43142.diarynote.jp/201205301408287957/
渋谷・クアトロ。ちょうど、フランスのがちんこデュオ・バンドのショウが始まる前に滑り込む。で、ジェイムズ・テイラー・カルテット(だったよな)のグルーヴィなオルガン演奏に導かれて出てきた彼らの1曲目はカーティス・メイフィールドの「ムーヴ・オン・アップ」。イエイ。二人である機動性、阿吽の呼吸、臨機応変さなどを存分にかかえ、発散と一握りの和みを持つ肉感ビート表現をぶち噛ます。ほんと、ちょっとした仕草をはじめ、酔狂にして貴重な回路を持っているよなー。
彼らの表現は扇情系ロックの剛毅さとメロウ・ソウル感覚の興味深い掛け合わせと書くことができるが、前者のほうはレッド・ツェッペリン要素が何気に大とも思う。ツェッペリンはニューオーリンズ・ファンクの翻訳もやっていたわけで(彼らは1976年『プレゼンス』で、「ニュー・オーリンズ」から派生しただろう「ロイヤル・オーリアンズ」なんて曲もやっている)、ザ・インスペクター・クルーゾにもセカンド・ライン・ファンク応用をやってほしいと思う。と、メンバーに伝えようと思ったら、忘れちゃったよう。
▶過去の、ザ・インスペクター・クーゾ
http://43142.diarynote.jp/201005091451244918/
http://43142.diarynote.jp/201210061012387869/
<今日の、涙とか>
ヴェーセンの演奏が始まって、んんん??? 上階のO-イーストから低音やキック・ドラム音がもれてくる。えええ??? O-イーストには日本人バンドが出演していたようだが、そんなにデカい音でやっているのか。デュオには何度も来ているし、アコースティック系の静か目のライヴにも接しているが、こういうことは初めて。これは、運が悪いとしかいいようがない。しかし、繊細かつ瀟洒きわまりないヴェーセン演奏の妙味を漏らさず受け取ろうと耳を傾けようとすると、上階からの音はなんとも具合が悪い。音楽に入り込めない。とともに、何よりヴェーセンの面々も演奏がやりづらくてしょうがないだろうと思わずにもいられず。生音ではなくPAを通していたので、もう少し出音を大きくしてもよかったかもしれない。
そして、次のザ・インスペクター・クルーゾの演奏、音デケえ。こっちは、少し耳が死んだな。こちらの前座はモンスター大陸、このブルージィながちんこビート・ロック4人組は、先のピーター・バラカンの“ライブ・マジックにも出演。ライヴ会場限定発売CD『開放』、気に入ってマス。ちょい愛らしいポップネスがうまくまぶされてていて、それが吉ネ。