丸の内・コットンクラブ(ファースト・ショウ)での在NYギタリストのローゼンウィンケル(2009年3月1日、2010年3月12日、2013年11月20日)公演は、ピアニストのアーロン・パークス(2002年7月3日、2005年8月21日、2008年11月22日、2009年2月3日、2012年5月31日、2014年2月5日)、ウッド・ベースのオーランド・ル・フレミング(2012年3月12日)、ドラマーのコリン・ストラナハンを擁するカルテット編成にて。ストラナハンは左利き用のセッティングをしている。ジャズ仕様のそれだが、なぜかキック・ドラムを2つ置いていてありゃあ。ぼくが見聞きした限り、片方しか使わなかったはずだが。

 前半はストレート・アヘッドなジャズ・ギタリストとしての姿を前に出し、途中からオルタナ志向がより出て来くるような構成を持っていたような。この晩、ローゼンウィンケルの演奏に触れて認知したのは、もう少しエフェクターをかけない音色で勝負したほうがグっと来る(終盤、イントロ部でソロ演奏を少し披露したが、それには頷いたナ)と思えたことと、早いパッセージよりもゆったりしたフレイズを弾いているときのほうがぼくのセンサーを刺激したということ。中盤には、ガチンコな8ビートをドラマーが刻む曲があったが、メロディアスでもあるその際の演奏は強くぼくの記憶に残っている。その曲だけアーロン・パークスはエレクトリック・ピアノを弾いたが、彼のさりげない演奏は総じて趣味良し。彼のオリジナルも4人で演奏した。

 先月のパークスの同所でのリーダー公演より客の入りはよくなかったが、歓声はずっと熱い。そういえば、ぼくが入店する際、入場時にセカンド・ショウの良席を得るためにすでに並んでいる人も10人近くいたものなあ。やはり、彼は熱心なファンを持つと思わせられるとともに、ギタリストはそういうクレイズを得る傾向にあると再認識しました。

▶過去の、ローゼンウィンケル 
http://43142.diarynote.jp/200903031751323247/
http://43142.diarynote.jp/201003131221091991/
http://43142.diarynote.jp/201311230757159421/
▶過去の、パークス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20050821
http://43142.diarynote.jp/200811241224271906/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090203
http://43142.diarynote.jp/?day=20120531
http://43142.diarynote.jp/201402071150071550/
▶過去の、ル・フレミング
http://43142.diarynote.jp/?day=20120312

 その後は、六本木・ビルボードライブ東京に行って、クール&ザ・ギャングのポップ黄金期(1970年代後期から1980年代中期にかけて。一般的にはそうなるのだろうな)にフロントに立ったシンガーの公演を見る。ぼくのテイラー観やクール&ザ・ギャング観はテイラーを前に見たときに記してある(2006年11月27日)が、嫌いなはずのテイラーの実演に超ヤラれた様をそこに書き留めているよな。その後も彼は定期的に来日しているはずだが、ぼくはそれいらい彼のことを見る。やはり、高揚した。

 バンドは、音楽監督もしているキーボード(ヴォコーダーも用いる)、ギター、ベース、ドラム(彼のみアフリカ系)。プリセット音併用のもと音を送りだすが、その堂々とした押し出しの様に、見せる気満々のサウンドじゃあという印象を得る。別な言い方をすると、もっとデカいハコで映えるサウンド設定というか。その演奏が始まったとたん、主役の登場前から立ち上がる人も少なくない。

 そして、御大と3人のバックコーラスが出て来て、歌い、絡む。テイラーはちょうど還暦あたりだと思うが、そんなに老けておらず、歌声もOK。以前見たときほど酔狂なショウの設定ではないが、十分に彼らは見せる。それぞれ、4人は軽度の変更も含めると、4度ほど袖に下がり召替えをしましたね。披露される曲はクール&ザ・ギャングのポップ・ファンク曲だが、ちゃんと聞いたつもりはないのにどれも耳馴染み、かつなんの疑問もなくいい曲だなあと思える。人間の所感は移り変わるものよのお。1曲、とってもラガ化されたアレンジが施されていて、その際テイラーはトゥースティングもする。アレンジは少し変えられたりもしていた感じで、踊りを見せるところではMJの「スリラー」をインサートをしたりもしていた。

 起伏に富んだ、90分近くのショウ。最後に、メンバーがステージ前に横一線に立ち、中央に位置するテイラーは心のこもった謝辞を延々と続ける。善人顏だが、ほんと正の感情を彼は客に表出。メンバーが去った後も、彼は一人残り、サインに応じていた。

▶過去の、テイラー
http://43142.diarynote.jp/200611281428510000/

<今日の、外出>
 午前中にインタヴューが入っていたので、10時過ぎに家を出る。その後、一度家に帰ろうかと思ったが、なんとなく、そのままゆったり彷徨。好意的に思える人とばったり会う。あら。見聞が広がることも、2アイテム出会う。ほうというお店で食事もする。昼飲みもしちゃう。そして、時間はたち、2つ目のライヴを見て外に出ると、雨。あれれ、降るのは明日ではなかったか。その後、明けて2時ぐらいに飲み屋を出たときも雨は降っている。トホホだけど、なんかいっぱい遊んだと充実感を覚え、明日(すでに、今日だな)もちゃんと朝から仕事するゾと、なんか酔っぱらいつつやる気が出ていたような。ハハハ。