この土曜日に東京ジャズに出演する、米国大御所歌手の記者会見があるというので、昼間に有楽町まで出かける。

 場所は、外国特派員協会の会見場。時の人がよくそこに出来て質疑応答をしている、深青色の布が壇上背後に張ってある、お馴染みの場。有楽町駅に近いビルの20階にある、けっこう年期の入った施設。思っていたより質素とも感じたか。ま、同所にはバーとかいろいろあるらしいが。ぼくは通常、来日ミュージシャンの記者会見には行かない。ま、近年ほとんどないのも事実だが。だけど、今回は彼のフェス出演時とまったく同じ時間にグレゴリー・ポーター(2013年3月6日)の取材をしなければいけなく、御大を見ることは不可能。現在87歳だという彼を一目見ておきたく、この会場にも一度ぐらいは足を運んでもいいだろうと思って、行った。

 開始時間ほぼ定刻に表れた彼はかなり元気そう。今回見れなくても、またライヴを見ることができる機会があるかもと思えた。イタリア系らしくかなり小柄で、でかい顔は血色が良い。その様に触れるだけで、ある種のムードやテンポが振りまかれるという感じ。それには、頷く。壇上横に座った外国人との対話が半分ぐらい(ルイ・アームストロングやビリー・ホリデイなど、昔の話もいろいろなされる)で、あとは来場者との質疑応答。内容自体はまあ想像の範囲内のもの、米国人記者の福島原発事故の対応不備と東京五輪誘致を絡めた質問にも、暖簾に腕押し的に悠々と答えを返して行く。尽きるところ、わしゃ人間愛に満ちた人間でのう、という主旨であったか。一番意外性があって場内がザワっと来たのは、ピカソ的存在と評価しているというレディ・ガガと来年共演作を出すと発言したときだったか。初めて聞く情報だと思ったが、東京ジャズのパンフレットにはそのことも載せられていたようだ。

 別にどってことなかったけど、やっぱちゃんとライヴを見れないのは残念と思わせた、生トニーさん。←実際、やはり素晴らしかったという声、多数。ここの通路には、記者会見に応じた人の写真が額入りで張ってある。あら、ロベルト・バッジョも今年に入って、ここでしゃべっているのね。

<今日の、衣装>
 ベネットはグレイのジャケット(ポケット・チーフなし)に、黒のパンツ。白のシャツに濃いめの柄のネクタイ。だったかな? わりと、地味な出で立ち。髪はわりとフサフサしているように見えた。
 そのあと、渋谷の文化村のギャラリーでやっている、<50Years of ROCK ビートルズvsローリング・ストーンズ>と名付けられたザ・ビートルスとザ・ローリング・ストーンズ関連アイテムを並べた展示会を見る。最終日。ザ・ビートルズ絡みのものが、多い。一点、一千万円を超えるものが一つ。キース・リチャーズのジージャンが飾ってあったが、あまりに小さいので驚く。キュレイターを務める保科さんが、皆メンバーは小柄で、彼も170センチに満たないらしいですと教えてくれる。ストーンズのなかでちゃんとインタヴューしたことがあるのはチャーリー・ワッツ(2001年10月31日、2003年3月15日)だけだが、キースも側で見たことが一度あった。1989年に、ツアー中のシンシナティのホテル前でのことだった。