甲高いいい声、グビっとくるギター・ソロ、やっぱ、いいじゃん! 80 年代中期にブレイクした好ブルース・マンの実演は、相当に良かった。精気があり、余裕もあり。53年生まれだから、四捨五入すれば還暦という歳だが、そんなに老けた感じもなく、ぐぐいっと、聡明さを散りばめつつ飛ばす。とっても久しぶりに来日した昨年のとき(2009年5月24日)よりも、ハコの音がいいせいもあるが、印象がかなり良い。もう、びんびんブルースの良さが伝わってきました。一時クレイはかなりハイ・サウンド系R&B色が強い表現を志向していたことがあったが、今回の実演では純ソウル調曲は一曲のみで、ストレートなブルースのコード進行曲は少なかったものの、ブルース基調曲で突っ走ってくれたのも、ぼくは嬉しかった。
クレイというとすぐに思い出すのは、彼はブルース・サークルでは育っておらず、彼が最初にハマったのはザ・ビートルズとかのロックで、十代半ばにしてブルースを発見し、夢中になった……つまり、白人ブルース・マンと同じ筋道でブルースの道に入っているということ。それゆえの明解さもあるし、ブルース・バンドとしては構成員が破格にちゃんとしているのもそれゆえのことと思わせる(ギターを指弾きではなくピックで弾くのも、ロック系の出だと思わせるか。また、チューニングのわずかな狂いも嫌ってだろう、1曲ごとにギターを換えるのも……)。そのバック・バンドは、白人のキーボード奏者とドラマー、そしてイカれた感じなから堅実な演奏を聞かせる有色のベーシスト。本当に彼らは確かで、好印象はそのサポートゆえの部分も少なくなかったはず。また、彼らが本当に仲が良さそうで、それもいい感じ。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
クレイというとすぐに思い出すのは、彼はブルース・サークルでは育っておらず、彼が最初にハマったのはザ・ビートルズとかのロックで、十代半ばにしてブルースを発見し、夢中になった……つまり、白人ブルース・マンと同じ筋道でブルースの道に入っているということ。それゆえの明解さもあるし、ブルース・バンドとしては構成員が破格にちゃんとしているのもそれゆえのことと思わせる(ギターを指弾きではなくピックで弾くのも、ロック系の出だと思わせるか。また、チューニングのわずかな狂いも嫌ってだろう、1曲ごとにギターを換えるのも……)。そのバック・バンドは、白人のキーボード奏者とドラマー、そしてイカれた感じなから堅実な演奏を聞かせる有色のベーシスト。本当に彼らは確かで、好印象はそのサポートゆえの部分も少なくなかったはず。また、彼らが本当に仲が良さそうで、それもいい感じ。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。