世武裕子、mouse on the keys、エネミーズ
2009年6月19日 音楽 渋谷・オネストで、3者が出るライヴを見る。あらら、ここは禁煙ではないヴェニューであるのか。ここに来るときはいつもかなり混んでいて場内でタバコを吸う人を見かけなかったが、今日はそれなりにいた。喫煙者にとっては天国のような会場だろうが、とっても大げさに言えばぼくには地獄に近い。でも、お酒を飲まずに見ていろと言われれば、それはぼくにはありえない、もっともっと地獄となるわけで……。
まず、くるり(2009年6月10日)の個人レーベル“ノイズ・マッカトニー”からリーダー作を出し、実はくるりの新作でも的を得まくりの鍵盤サポートをしている世武裕子が出てきて、ソロでパフォーマンス。ずっとピアノ人生で、フランスの音楽学校に通っていたという20代前半の人物。クラシック造詣が根底にある刺や美の意識の発露なんて言いたくなるインストはあまりやらず(オーケストラ用に書いた曲です、なんて紹介してやった曲もあったな)、けっこうヴォーカル曲(それなりに太い声で歌う)を披露。それらを聞くと、ある程度はポップ・ミュージックにも触れてきているのが分かるか。ほんの少しケイト・ブッシュを思わせる不思議世界で遊ぶような曲もあったな。歌詞はフランス語や日本語にて。音楽に献身している人であることも自然に出て、いろいろと興味深い作り手であるのは間違いない。
続いて日本のインスト集団mouse on the keysが登場し、ピアノの立ったミニマル的フレイズと叩き込みドラミングの視点ある拮抗/調和があるインストを聞かせる。フランク・ザッパの『ホット・ラッツ』を思い出させるジャズ・ロック的側面が出るときも。映像担当者がメンバーにいるようで、背後に映す出される映像も効果的。また、トランペット奏者が入って色を付けた部分もあり、その際は一部クラブ・ジャズ的側面にかするときもあったような気もするが、そっちの方には行くまいという意思が彼らにはあるかも。
そして最後に、ダブリンの新進インスト・バンドのエネミー。おお、ここはステージ高があまりなく客席部前に位置しないかぎりステージに立つ人の姿を相当に視認しにくい会場だが、彼らはそれなりに身長もあるようですぐに認知できる。好感持てるルックスなことも。ギター2本、ベース1本、ドラムという編成(一部ツイン・ドラムになったときも)で、ギターが自在に絡み、響き合うロックを聞かせる。ドラムがちゃんとしていることもあり、叙情的に流れても芯が通っている、線が太いとも思わせられるか。これみよがしじゃない積み重ね、起承転結のなかから、自在に流れるストーリーやワビサビや情景を浮かび上がらせていく……とも、その表現は説明することができるか。ぼくの好みのストライクではないがあってしかるべきと思わせる、確かな像を結んでいるバンドだと思う。モグワイ(2006年11月11日、他)があれだけ支持を集めるんだから、これからどんどん支持者を増やすようになるんじゃないか。
まず、くるり(2009年6月10日)の個人レーベル“ノイズ・マッカトニー”からリーダー作を出し、実はくるりの新作でも的を得まくりの鍵盤サポートをしている世武裕子が出てきて、ソロでパフォーマンス。ずっとピアノ人生で、フランスの音楽学校に通っていたという20代前半の人物。クラシック造詣が根底にある刺や美の意識の発露なんて言いたくなるインストはあまりやらず(オーケストラ用に書いた曲です、なんて紹介してやった曲もあったな)、けっこうヴォーカル曲(それなりに太い声で歌う)を披露。それらを聞くと、ある程度はポップ・ミュージックにも触れてきているのが分かるか。ほんの少しケイト・ブッシュを思わせる不思議世界で遊ぶような曲もあったな。歌詞はフランス語や日本語にて。音楽に献身している人であることも自然に出て、いろいろと興味深い作り手であるのは間違いない。
続いて日本のインスト集団mouse on the keysが登場し、ピアノの立ったミニマル的フレイズと叩き込みドラミングの視点ある拮抗/調和があるインストを聞かせる。フランク・ザッパの『ホット・ラッツ』を思い出させるジャズ・ロック的側面が出るときも。映像担当者がメンバーにいるようで、背後に映す出される映像も効果的。また、トランペット奏者が入って色を付けた部分もあり、その際は一部クラブ・ジャズ的側面にかするときもあったような気もするが、そっちの方には行くまいという意思が彼らにはあるかも。
そして最後に、ダブリンの新進インスト・バンドのエネミー。おお、ここはステージ高があまりなく客席部前に位置しないかぎりステージに立つ人の姿を相当に視認しにくい会場だが、彼らはそれなりに身長もあるようですぐに認知できる。好感持てるルックスなことも。ギター2本、ベース1本、ドラムという編成(一部ツイン・ドラムになったときも)で、ギターが自在に絡み、響き合うロックを聞かせる。ドラムがちゃんとしていることもあり、叙情的に流れても芯が通っている、線が太いとも思わせられるか。これみよがしじゃない積み重ね、起承転結のなかから、自在に流れるストーリーやワビサビや情景を浮かび上がらせていく……とも、その表現は説明することができるか。ぼくの好みのストライクではないがあってしかるべきと思わせる、確かな像を結んでいるバンドだと思う。モグワイ(2006年11月11日、他)があれだけ支持を集めるんだから、これからどんどん支持者を増やすようになるんじゃないか。