渋谷・Oウェストで、2管やオルガン奏者を擁する日本人6人組インスト・ファンク・バンドを見る。<P-Vine Showcase >と題されたブルース・インターアクションズが主宰するイヴェント出演者の最初のアクト。おお、一曲目はファンク化したレッド・ツェッペリン曲。2曲目はアフロ・ビート的な色合いも持つJB系ファンク、3曲目もJBズ的。その途中で、会場を離れ、渋谷・クラブクアトロへ。

 7時半開始のジョン・クリアリー公演。この英国出身、ニューオーリンズ在住鍵盤奏者/シンガーを見るのは、昨年の豪州バイロン・ベイのブルース・フェスでのボニー・レイット(2007年4月6日)のサポートぶりを見ていらい。

 ギター、ベース、ドラムは黒人の若めの人たち。で、彼らはいい感じで重なり、ニューオーリンズの地で培われたビート・ポップを嬉しそうに(バックの人たちもけっこうコーラスを取る)開いて行く。その旨味を滲ませるオリジナルからもろなニューオーリンズ・スタンダードまで、自由自在。クリアリーの歌はけっこう軽量級なのだが、これは浮かれるなあ。とともに、彼はコード使いが巧みな<シティ・ポップ>的曲も要所に挟み込み、それにもフフとなぜかなれる。頭のどこかで、アラン・トゥーサン(2007年10月21日、他)の美メロ曲展開のようなもののクリアリー版と言えるかも、と少し思ったか。1時間のセットを二つ、プラスしてアンコール。

 クリアリーは11月に入ると、ジョン・スコフィールド(2008年10月8日、他)とジョージ・ポーターJr.(2008年8月12日、他)とリッキー・ファター(後期ザ・ビーチ・ボーイズのドラマーで、ボニー・レイット・バンドの重鎮)の3人と一緒に大々的に欧州ツアーをすることになっている。