サカキ・マンゴー&リンバ・トレイン・サウンド・システム
2008年9月12日 音楽日本人親指ピアノ奏者、同時代型表現を求めるバンドのレコ発記念ライヴ。代官山・晴れたら空に豆まいて。いろんな音楽を通っていることを教える伸縮性や粘りを持つリズム・セクション(にプラスして、ダブっぽい事をしたりもする卓担当者)を従え、サカキはおもうままアンプリファイドされた親指ピアノ(複数用いる。一つはけっこうデカかかった)をならし、歌う。声、ちゃんと通るなあ。両足には鈴の集団もくくりつけてて、全身で音を出すんだという心意気のようなものも伝わってくるか。親指ピアノ演奏は多くの場合、ギター的だったりキーボード的だったりする使われ方をする(最後のほうはもろにコノノNo.1を想起させるような音も出す)。でも、音色や微妙な音癖はアフリカと繋がるものであったりするわけで、それだけで異化作用、飛躍する感覚を持ちえるか。そして、堂々とした歌が引っ張るその表現を聞いていると、<この人はちゃんとしたポップ・ミュージック作りの才を持っていて、それを彼ならではの興味や機微と交錯させて、自分の音楽を作ろうとしている>と、痛感させられるのだ。そう、確かなビート・ ミュージックの作り手であるというのがぼくのなかではとても印象に残ったナ。