まず、文京シビックホール(後楽園駅からそのまま行けて
便利ね)でボビー・マクファーリンを見る。区の公式施設と
して建てられた、それなりに小綺麗なホール。入りは良くな
いのに、歓声/拍手は破格に聞こえる。音の響きは音楽的か
どうかは知らないがやはり破格にいいホールのようだ。ジャ
ズからクラシック、ポップや民族音楽までを俯瞰したうえで
、いろんな声を出す器用なヴォーカリスト。ぼくは初めて、
生を見る。ソロによるパフォーマンス。全部キブンで、歌詞
なしのスキャットで突き進む。で、そのスキャットはメロデ
ィを歌う声とベース音が絶え間なく出されるというもので(
けっこう、絶え間なく胸を手で叩きながら歌う)、最初はい
ろんな変化もあるし、一部声をサンプリングしたものを生声
とともに使っているのかと思ってしまった。それほど、巧み
。なるほどねえ。思ったほどアカデミックでもないし、胡散
臭くもはないし、こーゆー人がいてもいいと素直に思いまし
た。
 
 ステージ上の彼はドレッド・ロックスを束ね、ジーンズに
Tシャツと軽装。ちゃんとご存じなようで、変化が欲しいな
と感じるところで、日本人の女性ヴァイオリニスト(fumiko
という名前だったかな)、ピアニストトの松永貴志(2003年
7月1日)、三味線奏者の上妻宏光(2002年5月13日)が
断続的に出てきて、デュオでやる。まあ、それはそんなもん
というか感じか。また、後半部ではステージを降りて、前の
ほうの客と重なる。何人もの人に、それぞれシークエンス声
を出させ、彼はそれに重なる。歌った人、みんな普通にやっ
てきたお客さんなのかな?

 その後、南青山・ブルーノート東京。ソウル・クオリティ
・カルテットを見る。女性ヴォーカルを全曲でフィーチャー
するスウェーデンのグループで、新作はイタリアのイルマか
ら出ている。ボサ味なんかを巧みに入れての、いまどきのフ
ュージョン・グループと言っていいのかな。