南青山・カイでの、サーフロック・インターナショナル仕切りのショーケース・ライヴ。まず、ドノヴァン・フランケンレイター・バンドのベース奏者であるマット・グランディが出てきて、ナイロン弦生ギター(形が小さめだった)を弾き語り。スクエアな顔の持つ人だが、飄々と行儀の良いパフォーマンスを繰り広げる。ある意味、正統的な弾き語りを見せる、とも書けるかな。なんとなく、ゴードン・ライトフットの表現が頭に浮かぶ。

 その後に、86年米国DC生まれ、今はカナダ西海岸の自然豊かな島に住むと言う女性シンガー・ソングライターのパフォーマンス。弾力性のあるベーシストとドラマーがついてのもので、15曲強を披露。ユニーバーサル・カナダ原盤のデビュー作『サンシード』は“ジャック・ジョンソン・ミーツ・ノラ・ジョーンズ”という鬼に金棒と言いたくなる味を持っていたが、実演はもっとキャピっとしてて闊達。写真より綺麗に見えたし、生ギターの技量も含め実演能力も思った以上にあるとすぐに感じたが、デヴュー作は3年前に録音されたものだというので、そりゃ異なる印象を得ても当然だろう。何曲か後打ちビートの曲を嬉しそうにやったりして、レゲエはかなり好きそう。まあ、ベン・ハーパーは大好きらしいしな。なんにせよ、今後もっと注目されるべきタレントであることは見事にアピールしていました。