シカゴの超党派ミュージシャンたちで組まれた、この4人組を見るのは20
03年1月30日以来のことか。が、サム・プレコップ(ヴォーカルとギター。
1999年6月6日)、2005年7月2日)、アーチャー・プレヴィット(ギター
。2005年7月2日)、ジョン・マッキンタイア(ドラム。2001年11月7日、
2005年1月7日)らは別プロジェクトで来日していたりしてて、4年半ぶり
の来日になるようには思えない。

 が、彼らの曲を一緒に歌える人はそんなにいないだろうと思わせる、暖簾
に腕押し的に捉えどころのない微妙な含みと揺れと刺を持つギター・ロック
表現に基本的な変化はなし。基本は渋いシンガー・ソングライター表現があ
り、そこに視野の広いバンド音が絶妙な噛み合いの仕方を見せながら絡み合
い、もう一つの文様を描いていく……。でも、なんか今回は活力ある、疾走
感がある。よーな気がして、その感想を横ににたぼくよりもこの辺に入り込
んでいるだろう同業者に言うと、「今回はロックっぽいですよ」と即答。今
回は練習してきたという話もあるが、07年師走のザ・シー・アンド・ケイク
はそういう案配だったのだ。渋谷・クラブクアトロ。