ソニア・ローザ

2006年11月25日
 なんか、とってもいい雰囲気を振りまいていたコンサート。しっかり、あ
ったかい、満たされた気分になれた。ああ、この晩の流れていたキブンをち
ゃんと伝えられないのがもどかしい。南青山・ブルノート東京、セカンド。

 主役のローザさんは今回ぼくは初めて知ったが、60年代後期にブラジルか
らやってきて渡辺貞夫なんかとも絡み、ボサノヴァ普及に勤めた、けっこう
知られるシンガーのよう。ラヴリーな歌い方をし、日本語はかなりうまい。
で、27年ぶりに作ったというアルバムを下敷きにするパフォーマンスなのだ
が、人徳があるんだろうな(それは、生に触れると感じマス)サポート陣は
豪華。基本のバックバンドは生ギター(ロメロ・ルバンボ:2003年5月6日
)、電気ベース、ピアノ、サックス、ドラム(アントニオ・カルロス・ジョ
ビンのバンドで叩いていた人だそう)、パーカッションという布陣。で、そ
こにギタリストとして知られるオスカー・カストロ・ネヴィスがこの編成な
のに指揮者として加わる。で、彼は大げさなアクションで、生真面目に指揮
をする。うひゃあ、もうその姿に爆笑。だが、それは嘲笑ではなく、共感や
リスペクトを多大に持たせるもので、それを見れるだけでぼくは来たかいが
あったゾと大きく頷いたのだった。彼はピアノとギターを1曲づつ弾き、ちょ
い歌ったりもした。

 で、そこにブラジルからやってきたジャイル・オリヴェイラとウィルソン
・シモニーニャ(彼も見れただけで、嬉しかった)のソウルフルでもあるシ
ンガー・ソングライター陣がステージに上がってローザとデュエットしたり
も。とか、書いていくと世話しない、顔見せ興行のような感じになるが、そ
ういうことは一切なく、終始ゆったりした円満な情緒に満ちていたのは驚異
的。それはローザをはじめ皆気持ちがあり、各々に尊敬しあう気持ちがあっ
たからと思う。素晴らしいショウでした。拍手。