マカコ、ブンブリ

2005年7月26日
 スペインのポップ・アーティストが二組出る、愛知万博のスペイン・パビリ
オンが主催する無料の公演。<スパニッシュ・ホット・サマー>と題し、ポッ
プ・アーティストからちょっと演劇がかったほうまで数アーティストの数公演
を太っ腹に只で打ったよう。いろいろあってぼくはこれしか見れなかったが、
スペインって太っ腹。印象良すぎるゾ。渋谷・デュオ。

 台風上陸の日(今年、最初となるのか)。もうずぶ濡れになってもいいとい
う備えで、徒歩で会場に向かう。単パン、裸足にサンダル履き。なんか、子供
のころから台風ってワクワクしちゃうところあるんだよなあ。不謹慎で申し訳
ないが。やっぱり、悪天候のため入りが悪い部分、あったんだろうな。前売り
買っていたほうが、無理していくわな。

 まず、マカコ。2MC、キーボード、ベース、DJ、ドラム、パーカスとい
う編成のミクスチャー・バンド。DJとパーカスは長めのソロ・パートを与え
られる。その場合はやはり奏者が映し出される映像音とのセッションみたいな
ことも両者やる。基本はヒップホップとロックの掛け合わせ。レッチリ(20
02年11月2日)の「ギヴ・イット・アウェイ」みたいな曲もあったが、ギタ
ー奏者がいないのはミソかも。それだけで、通常のロックからは離れる部分は
あるから。さらにラテン要素やラガ要素も大いにあり。同じ、バルセロナをベ
ースとするオホス・デ・ブルッホ(2005年5月30日)から見るともう少
し英米的価値観に近い部分があり、それはそれで親しみを持って聞けるかもし
れない。最後はスカ曲。で、1時間は平気でやったし終了と思いきや、少しし
てメンバーはパーカョションを持ってフロアに登場。で、サンバ隊のヴァリエ
ーションを叩き出しはじめる。練り歩きはしないが、もろにオゾマトリ(20
01年10月13日、2002年3月14日、2005年3月17日)じゃな
いか! 回りのオーディエンスをフロアに座らせたりするところも。ただし、
みんなに時間差で歌わせたり、手拍子させたりするというのはオゾはやってい
なかったと思うが。なんにせよ、いろいろ生理としての“正義”を愛好し、自
分たちなりにやろうとしている連中であるのはよーく判りました。イケイケで
頑張れ。

 そして、たっぷり休憩をとってブンブリ。ウェスタンの格好をした、まあハ
ンサム・ガイ。キーボード、女性ヴァイオリン、電気縦ベース、ギター、ドラ
ム、パーカショッョン、管楽器が二人という内訳のバッキングによる。で、臭
みのある、多分にシアトリカルでもある歌謡ポップ・ロックを聞かせる。日本
人のロックの好みからするとなじめにくい部分もあるけど、なんとなく本国で
人気を集めているのは分かるような……。

 外に出たら、もう雨はやんでいた。