ファーサイド

2014年8月15日 音楽
 六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。サマーソニック出演前の1日だけの単独公演日だが、大入り。1990年代初頭の西海岸ヒップホップの広がりを鮮やかに見せてくれた、20年強のキャリアを持つ名士グループなり。

 全盛期は4人のMCがいたが、現在はイマーニとブーティ・ブラウンの二人による。彼ら、40歳ぐらいにはなっていると思われるが、あまりおっさんぽくなく、現役っぽい感じを持つ。言い換えれば、栄光の過去をなぞるという感じよりも(ま、振り返っている部分は当然あるが)、ちゃんと今を楽しんでやっているという風情が強いのが良い。実際、二人の絡みは肉声にしても、動きにしてもアトラクティヴ。そして、その様に触れると、やはり彼らは間違いなく当時のヒップホップに新風を吹き込んでいたと、再認識させられたりもするわけだ。そういえば、彼らの快進撃をサウンド面でお膳立てしたのが、今も名声を持つジェイ・ディー(J・ディラ)だった。

 そして、この晩のファーサイドの実演をきっちり支えていたのが、器用にイカした音を出していた白人メガネのDJ氏。そして、そのDJ音に沿って、適時キーボード奏者とドラマーが生音を付け足す。で、後からそのDJの名前を調べてみれば、なんとマイク・レルム。マニー・マーク(2002年1月28日、2005年5月25日、2005年6月2日)などともツルんだことがある技巧派で、彼は同郷(シスコ圏)のDJシャドウ((2003年3月25日、2006年8月13日、2011年10月6日)のように映像も作り、バッファロー・ドーター(2002年1月13日、2003年11月8日、2006年6月22日)のクリップを作ったこともあった。この晩、背後に流されていた多分に音とシンクロする映像も彼がオペレートしていたと思われる。

 終始、ルンルン気分に支えらた、良性のエンターテインメント感覚がそこここに。 MCの二人はときにけっこう歌ったりもするが、どう行こうと、なんか引っかかりがあり弾けている。場内も相当な盛り上がりで、皆ニコニコ。あ、ボブ・マーリーの「ジャミン」もやったな。楽しかった。

▶過去の、マーク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
http://43142.diarynote.jp/200506021847130000/
http://43142.diarynote.jp/200506021851060000/
▶過去の、DJシャドウ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20060813
http://43142.diarynote.jp/201110091258307349/
▶過去の、バッファロー・ドーター
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-1.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200606270001320000/

<今日の、移動>
 現在は誰も住んでいない(ぼくは残念ながら、一度も住んだことがない。でも、本籍はいまだそこにある)ものの、先祖代々のお墓がある喜多方市に、日帰りで行って来た。母親が東京に引っ越して来たことで、初めて東京から一緒に喜多方市に行く。さすが、お盆の時期に高速道路を運転する根性はまったくなく、JRで会津若松まで行き、そこからはレンターカーを使用。戻す際のガソリン代は400円ちょい。タクシーを使っても出費はそんなに変わらなかったかな? まあ、鉄道の指定席が取れたからできたわけだが、年配の母もそれほど過剰な疲れは覚えなかったようだ。年に一回の親孝行/先祖孝行を終え、東京に戻ってきて、そのままビルボードライブ東京に向かい、日常に戻る……。ほっ。