MONO。エリック・ベネイ
2009年12月21日 音楽 海外ベースの日本人インスト・ロック・バンド、MONO(2001年10月18日、2007年6月7日)の渋谷・Oイースト公演はとっても特別製。結成10周年となる彼らはそれに際して、5月に26人編成オーケストラと共演する公演をNYで行い好評を得たのだが、それを母国にもってきた、という内容をこの晩の公演は持つ。
見た目がかなり若い日本人奏者が集まったオーケストラ(ミュージック・アート・ロマンティック・オーケストラと命名されている)はこの実演のために組まれたもののようで、コンサート・マスターはNHK交響楽団(2009年9月4日)でもそれを務めている人が担うとか。そして、指揮者はデイヴ・マックス・クロウフォードという外国人で、NYでやったときとは違う人のようだ。彼は客側から向かってステージ左端に横を見て立ち、指揮者と対面するオーケストラの面々は聴衆には横顔を見せる感じで、細長く(縦長に)位置する。NY公演の写真を見ると、オケはステージに普通の配置にて上がっているので、この晩のけったいなセッティングはステージの奥行きがないためになされたものと推測される。そしてMONOの面々は毎度のことという感じで淡々とオーケストラの前で演奏しはじめる。バンド音とオーケストラ音が拮抗するというものではなく、バンド音の深みや奥行きを付けるためにオーケストラ音がバンド音に寄り添っていく、という所感をぼくは得た。ただ、電気増幅のバンド音に比して、オケの音は小さかった。ともあれ、見た目だけでもかなり変テコで、こりゃいい(レアな)ものに触れさせてもらったナという気分になった。で、それを実行できちゃうMONOはすげえな、とも。スコアは誰が書いたのだろう?
途中まで見て、次はエリック・ベネイ@南青山・ブルーノート東京。サポートはキーボード、ベース、ドラムと簡素。コーラス音も含めプリセット音併用で、もう少しサポート人数を増やしてほしい。とともに、今回はベネイの格好が普通というか、少し安っぽい感じで、時節柄もあり(クリスマス・ソングも歌いました)もっと気張ってよと、ぼくは言いたくなった。とはいえ、客さばきも巧みに、ベネイ(1999年7月11日、2005年9月29日、他)は視野を広めに取る熟れてる優男ソウル・ショウをまっとう。彼はもともとカヴァー曲も笑顔でやっちゃう人だが今回はデイヴィッド・フォスター絡みの曲を次々に繰り出す場面も。女優のハル・ベリーと離婚しセックス依存症であることが衆知の事実になったころ、彼はワーナー・ブラザースから切られてしまいトホホの体、そんなベネイに温かく手を伸ばし、業界政治力で再び彼がワーナー(リプリーズ)と契約できる道を切り開いてくれた恩人がフォスターなのだ。昔、やったインタヴューで彼はそのことをありがたや〜と語っていたが、ここまでしおらしく感謝の念を出すとは。いい人というか、けっこう任侠の人なのかも。でも、彼が日本でがんがん打ちまくっている、なんて話を聞いたほうがぼくはうれしくなるが。
見た目がかなり若い日本人奏者が集まったオーケストラ(ミュージック・アート・ロマンティック・オーケストラと命名されている)はこの実演のために組まれたもののようで、コンサート・マスターはNHK交響楽団(2009年9月4日)でもそれを務めている人が担うとか。そして、指揮者はデイヴ・マックス・クロウフォードという外国人で、NYでやったときとは違う人のようだ。彼は客側から向かってステージ左端に横を見て立ち、指揮者と対面するオーケストラの面々は聴衆には横顔を見せる感じで、細長く(縦長に)位置する。NY公演の写真を見ると、オケはステージに普通の配置にて上がっているので、この晩のけったいなセッティングはステージの奥行きがないためになされたものと推測される。そしてMONOの面々は毎度のことという感じで淡々とオーケストラの前で演奏しはじめる。バンド音とオーケストラ音が拮抗するというものではなく、バンド音の深みや奥行きを付けるためにオーケストラ音がバンド音に寄り添っていく、という所感をぼくは得た。ただ、電気増幅のバンド音に比して、オケの音は小さかった。ともあれ、見た目だけでもかなり変テコで、こりゃいい(レアな)ものに触れさせてもらったナという気分になった。で、それを実行できちゃうMONOはすげえな、とも。スコアは誰が書いたのだろう?
途中まで見て、次はエリック・ベネイ@南青山・ブルーノート東京。サポートはキーボード、ベース、ドラムと簡素。コーラス音も含めプリセット音併用で、もう少しサポート人数を増やしてほしい。とともに、今回はベネイの格好が普通というか、少し安っぽい感じで、時節柄もあり(クリスマス・ソングも歌いました)もっと気張ってよと、ぼくは言いたくなった。とはいえ、客さばきも巧みに、ベネイ(1999年7月11日、2005年9月29日、他)は視野を広めに取る熟れてる優男ソウル・ショウをまっとう。彼はもともとカヴァー曲も笑顔でやっちゃう人だが今回はデイヴィッド・フォスター絡みの曲を次々に繰り出す場面も。女優のハル・ベリーと離婚しセックス依存症であることが衆知の事実になったころ、彼はワーナー・ブラザースから切られてしまいトホホの体、そんなベネイに温かく手を伸ばし、業界政治力で再び彼がワーナー(リプリーズ)と契約できる道を切り開いてくれた恩人がフォスターなのだ。昔、やったインタヴューで彼はそのことをありがたや〜と語っていたが、ここまでしおらしく感謝の念を出すとは。いい人というか、けっこう任侠の人なのかも。でも、彼が日本でがんがん打ちまくっている、なんて話を聞いたほうがぼくはうれしくなるが。