13人。こんなにコットンクラブのステージ上にパフォーマーがあがったの
は初めてでは。出たり入ったり(4回おめしかえ)するダンサーが四人で、
バック・コーラスが3人。そして、バンド....... 鍵盤2、振る舞いがいい
味してた電気パッド1、ギター、ドラムという編成。ばっちりな演奏。とく
にギターがうまく、それを聞くだけで、ぼくは高揚しちゃうところがあった
。バンドはちょい子供っぽいおそろいの格好で、若めの人が多いとはいえ、
少し可哀相と思ったか。

 ギャップ・バンド(ロック・レーベルのシェルターが70年代中期に送りだ
したのだ)のフロント・マン(ミレニアム以降、ソロになっているという感
じなのかな)、ソウル芸人のまっとうな才と矜持あふれる素晴らしいソウル
・ショウ。イェ〜。歌もダンスも、振る舞いも、すべてが現役感覚に満ち、
高品質。もちろん、観客の反応も熱い。アタマから汗だくの御大を見てて若
々しいナとも思う。95年にギャプ・バンドで来日(日比谷野音の“レッツ・
グルーヴ”)したさいに公演後にホテルで慌ただしく取材をしたことがあっ
たけど、そんときより全然若く感じた。あのときは、絵にかいたようなオレ
様さんだったのがとても記憶にのこっている。いろんなビッグ・ネームが参
加したクインシー・ジョーンズの『Qズ・ジューク・ジョイント』(95年)
に彼も呼ばれていて、そのことを聞いたら「彼が三つ指ついて頼んできたか
ら歌ってやった、ハッハッハッ」みたな感じだったもんな。

 また、かけがえのないソウル・ショウを堪能(こういうものが、いつまで
見れるのかなと、ふと思ったか。今も楽しめるんだからずっとと思いたい
)。この晩が初日で、土曜日まで。ソウルの決定的な何かに触れたい人は是
非に。