ジェイソン・モラン&ザ・バンドワゴン
2007年1月16日 99年のアルバム・デビュー以降、ずっと米国ブルーノートが自社アーティ
ストとして抱えつづける俊英ジャズ・ピアニスト(1975年生まれ)。その
デビュー作以外、日本盤はリリースされていないが、それなのにコットンク
ラブはよく招聘したな(彼の来日しての演奏は、97年のカサンドラ・ウィル
ソン公演に同行して以来)。演奏の味は異なるものの、グレッグ・オズビー
に親身に可愛がってもらったり他、ちょいマイケル・ケイン(2003年11月
18日、同22日)と立ち位置が重なる部分があるかも。丸の内・コットンクラ
ブ。ファースト・セット。
お洒落な、一癖ありそうな3人(ピアノ、ベース、ドラム。3人はもう7
年ほど一緒にやっている)がステージに登場。冒頭、ヒップホップ的な効果
音が流されてビックリ。確かに新作『Artist In Residence 』で一部つかっ
ていたりはするものの。翌日インタヴューした際、凄く悩んだ末に自分と対
比して並べるべき人の名前としてチャック・D(パブリック・エネミー:20
05年8月14日)を挙げたのにはビックリ。奥さんはオペラ歌手だし、本人
もクリオール系なのか肌の色はかなり薄いんだけど、アフリカン・アメリカ
ンとしての自負は山ほど。そんな彼、ウータン・クランのゴーストフェイス
・キラーとデュオ・アルバムを作る予定もあるそうだ。そのアルバムをブル
ーノートは歓迎する?と問うと、もちろん。が、しばらくして、そう願う
よとポツリ。でも、クロスオーヴァー/大衆趣味迎合路線をおおいに取るブ
ルーノートは喜んでそれを受け入れるとぼくは思うが。あ、そういえば、も
うすぐリトル・フィートのロウエル・ジョージの娘の清新ポップ・ユニット
、ザ・バード・アンド・ザ・ビーのフル・アルバムがブルーノートから出ま
す。
演奏の内容は、和みや寛ぎを与えるためのピアノ・トリオ表現ではなく、自
らの強い自我や美意識を流し込もうとする研ぎ澄まされたピアノ・トリオ表
現。モランはジャズ初期のストライド調からフリーっぽいものまでいろん弾
き方をしながら、俯瞰する感覚を持つ、美味しい相互作用を孕んだ演奏を凛
として送りだしていた。手応えと感慨アリ、今年のジャズ公演上位入り、間
違いなし。
2〜3曲で、グランド・ピアノ演奏に続いてパっと身体の向きを変えてエ
レクトリック・ピアノを弾いたりも。それは、よく判らない。そんなに効果
的な使用法をしているとは思えず。自分の顔を客に正面から見てもらうため
に、時にエレピに向かうのだと思うことにした。
テレンス・ブランチャード(2002年7月3日、2005年8月21日)やスタン
リー・カウエルらのバックもやってきたベース奏者のターラス・マティーン
(アトランタの大学を出ていて、アウトキャストやグッディ・モブ表現にも
関与)は4弦の電気フレットレス・ベースを使用しているだが、その音には
うわー。それ、ブラインドで聞くぶんには、音がちょい硬めでエフェクター
を通しぎみの縦ベースの音にしか聞こえない。それ、不毛とは感じず、凄い
と素直にぼくはなぜか思った。弾いている楽器はスペイン製であるとか。で
も、本人の弾き方がモノを言っているようにも思えたが。ベースやっている
人は必見と思う。
ストとして抱えつづける俊英ジャズ・ピアニスト(1975年生まれ)。その
デビュー作以外、日本盤はリリースされていないが、それなのにコットンク
ラブはよく招聘したな(彼の来日しての演奏は、97年のカサンドラ・ウィル
ソン公演に同行して以来)。演奏の味は異なるものの、グレッグ・オズビー
に親身に可愛がってもらったり他、ちょいマイケル・ケイン(2003年11月
18日、同22日)と立ち位置が重なる部分があるかも。丸の内・コットンクラ
ブ。ファースト・セット。
お洒落な、一癖ありそうな3人(ピアノ、ベース、ドラム。3人はもう7
年ほど一緒にやっている)がステージに登場。冒頭、ヒップホップ的な効果
音が流されてビックリ。確かに新作『Artist In Residence 』で一部つかっ
ていたりはするものの。翌日インタヴューした際、凄く悩んだ末に自分と対
比して並べるべき人の名前としてチャック・D(パブリック・エネミー:20
05年8月14日)を挙げたのにはビックリ。奥さんはオペラ歌手だし、本人
もクリオール系なのか肌の色はかなり薄いんだけど、アフリカン・アメリカ
ンとしての自負は山ほど。そんな彼、ウータン・クランのゴーストフェイス
・キラーとデュオ・アルバムを作る予定もあるそうだ。そのアルバムをブル
ーノートは歓迎する?と問うと、もちろん。が、しばらくして、そう願う
よとポツリ。でも、クロスオーヴァー/大衆趣味迎合路線をおおいに取るブ
ルーノートは喜んでそれを受け入れるとぼくは思うが。あ、そういえば、も
うすぐリトル・フィートのロウエル・ジョージの娘の清新ポップ・ユニット
、ザ・バード・アンド・ザ・ビーのフル・アルバムがブルーノートから出ま
す。
演奏の内容は、和みや寛ぎを与えるためのピアノ・トリオ表現ではなく、自
らの強い自我や美意識を流し込もうとする研ぎ澄まされたピアノ・トリオ表
現。モランはジャズ初期のストライド調からフリーっぽいものまでいろん弾
き方をしながら、俯瞰する感覚を持つ、美味しい相互作用を孕んだ演奏を凛
として送りだしていた。手応えと感慨アリ、今年のジャズ公演上位入り、間
違いなし。
2〜3曲で、グランド・ピアノ演奏に続いてパっと身体の向きを変えてエ
レクトリック・ピアノを弾いたりも。それは、よく判らない。そんなに効果
的な使用法をしているとは思えず。自分の顔を客に正面から見てもらうため
に、時にエレピに向かうのだと思うことにした。
テレンス・ブランチャード(2002年7月3日、2005年8月21日)やスタン
リー・カウエルらのバックもやってきたベース奏者のターラス・マティーン
(アトランタの大学を出ていて、アウトキャストやグッディ・モブ表現にも
関与)は4弦の電気フレットレス・ベースを使用しているだが、その音には
うわー。それ、ブラインドで聞くぶんには、音がちょい硬めでエフェクター
を通しぎみの縦ベースの音にしか聞こえない。それ、不毛とは感じず、凄い
と素直にぼくはなぜか思った。弾いている楽器はスペイン製であるとか。で
も、本人の弾き方がモノを言っているようにも思えたが。ベースやっている
人は必見と思う。