新しい車がちょうどこの日に来て、ニコニコで幕張メッセと新木場のアゲ
ハ(スタジオ・コースト)での深夜イヴェントをはしご、結局100 キロ近く
乗る。ピカピカなのはいいが、カーナビが全然つかいこなせないなどとまど
いもあり。なんてったって、バック・ギアの方向/入れ方が過去の車と全然
違う。変。フランス車には初めて乗るのだが、ぽくはあるか。クラッチ・ミ
ートのタイミングが前車とはだいぶ違い(エンジンの吹き上がりが異なるこ
とも大きいはず)、3度ほどエンスト。へへ。こんご、当分の間は新車を偏
愛するようになり、お酒を飲む日を減らせるといいが……。

 最初にメッセのエレクトラグライド(2000年11月24日、2002年12
月13日)、11時ぐらいに会場についたのだが、やっぱり仲間と来たら楽しそ
うだよなあ。広いほうのステージは盛り上がっている客が光で照らされると
本当に壮観。大衆の一員(って、妙な言い方だが)になる悦楽を存分に感じ
ることができますね。
 
 今回はUKブレイクビーツの雄/ニンジャ・チューンの元締め、コールド
カットの一本釣り。狭いほうの(といっても、かなり広いが)ステージにて
、11時45分から1時間強の実演をする。確か4人のDJ/オペレーターがず
らりとならび、映像と連動した音をくみ上げていく。うわあ。音と連動する
VJソフトを開発していると言われる彼らだが、本当に音と連動した映像の
使い方には感激しまくり。本当に、DJミュージック実演の今があると思わ
される。彼らには後日、取材することになっているが、見ながら聞きたいこ
とが山のように出てきちゃった。早回しした「マツケン・サンバ」も大々的
にドラム演奏映像とかみあわせていたり、キタノ映画のシーンなんかもうま
く用いる。とにかく、楽しく、刺激的。

 MC、黒人女性シンガー、DJ KENTARO(彼は完全ソロでやる)などが
場合によっては加わる。そして最後には、なんとジョン・スペンサー(20
00年7月5日、2004年7月14日、2004年12月13日)が登場。彼らの9年ぶ
りの新作『サウンド・ミラーズ』で1曲フィーチャーしている曲があるんだ
よね。が、共演パフォーマンス自体は中途半端で不完全燃焼、バランス悪
く彼らの実演は終了した。

 その後、同じ高速湾岸線わきにある、アゲハ。臨時駐車場がもうけられて
いて一晩1000円(いちいち名前や連絡先を記入させられ、鍵も預けるという
システムをとっていて、入車するまで時間がかかる)。入場時に、あっと驚
くぐらい厳重に持ち物検査/ボディチェックを受ける。こんなに厳格なのは
海外のそれも含めて初めて(2番目は、ロンドンのディング・ウォールズ。
1999年8月1日参照)。クスリ関係のそれを周到にチェックしているとぼく
には思えたが。

 会場内に入ると、ちょうどエンダビのライヴが始まったところ。エリカ・
バドゥとの付き合いもあるダラス出身の彼女はネオ・ソウル系の隠れた実力
者という受け取られた方をしている好タレント。とはいえ、最初はドン引き
しちゃったナ。だってぶよっとした体をしているのに、ピタっとした黒いT
−シャツとスパッツ(それにブーツ。感じとしては、ベティ・デイヴィスの
乗り)を身につけているんだもの。これは醜いモノを見せられたナという気
にさせられ、困ってしまう。だが、すぐにぐんぐん引き込まれ、こりゃ最高
級のR&Bシンガーであると発汗。バック陣も上質でギター、ベース、キー
ボード、ドラム、そして二人のスマートな男性バック・コーラス(いい感じ
でしたね)がつく。激し目の曲はチャカ・カーンの名前が冠される前のルー
ファス(〜75年ごろまで)を思い出させるところがあり(実際、歌い方も似
ている部分あるかな)。覇気があり、粘りがあり。で、彼女をはじめ、バン
ドの面々も日本に来られて本当に嬉しい、という態度をまっすぐに出すのだ
から、余計に気分が良くなる。
 
 いやあ、見れて良かったというパフォーマンスの二乗。両会場とも入りは
かなりのものでした。