ラスト・イアーズ・ヒーロー。ドント・ルック・ダウン
2004年11月11日 渋谷・クラブクアトロ。メイン・アクトはルフィオ(東京で3公演。さすが
に、混んでいなかった)となる公演、最初に出てきたのはラスト・イアーズ・
ヒーローという5人組で絵に書いたような青春歌謡パンクを聞かせる。若そう
な連中でスケールが小さく、ちゃらいという印象も多分に与えるか。なんか、
外国人ながら、ノリが日本人的とも思う。客の反応もかなり良くない。続いて
、出てきたのはドント・ルック・ダウンという4人組。こっちは堂々、それな
りにまっとう。だが、パンク臭はあまりないオールド・ウェイヴ。ではあるけ
れど、広がりや技や激しさを随所に埋め、そこそこ見れる。と、この時点で飲
みの時間がせまっていたので退場。もう一つバンドが出てきたあと、米国イン
ディ・パンク界でのしているルフィオは登場したはずで、あんた何しにクアト
ロ行ってんの、という感じですが。彼らがやるときは、お客さんもがんがん騒
いだのかなあ。
に、混んでいなかった)となる公演、最初に出てきたのはラスト・イアーズ・
ヒーローという5人組で絵に書いたような青春歌謡パンクを聞かせる。若そう
な連中でスケールが小さく、ちゃらいという印象も多分に与えるか。なんか、
外国人ながら、ノリが日本人的とも思う。客の反応もかなり良くない。続いて
、出てきたのはドント・ルック・ダウンという4人組。こっちは堂々、それな
りにまっとう。だが、パンク臭はあまりないオールド・ウェイヴ。ではあるけ
れど、広がりや技や激しさを随所に埋め、そこそこ見れる。と、この時点で飲
みの時間がせまっていたので退場。もう一つバンドが出てきたあと、米国イン
ディ・パンク界でのしているルフィオは登場したはずで、あんた何しにクアト
ロ行ってんの、という感じですが。彼らがやるときは、お客さんもがんがん騒
いだのかなあ。
大友良英、TOKIE 、芳垣安洋
2004年11月7日 新宿・ピットイン。それぞれファンを持つだろう3人のプレイヤーによるジ
ャズ・ロックのりのセッション。ONJQ(2004年2月6日、他)やエマージ
ェンシー!(2004年1月21日)などでいろいろと重なる機会の多い大友良英(
ギター)&芳垣安洋(ドラム)の二人はビル・ラズウェル(ベース)と一緒に
ライヴをやったりレコーディングしたりしているが、そののりでラズウェルの
代わりにTOKIE が加わったという言い方も多少は可能なのかな? とうぜん、
初顔合わせとなるTOKIE の負担は大きいはずだが、そこは百戦錬磨の優しいお
じさんたちの気配りもあって、問題なく絡む。普段からメンバーでスタジオ・
セッションをやっているというロザリオス(2003年12月18日)での経験もそこ
には存分に活かされていたとも言えるかな。演奏はけっこう切れ目なく、丁々
発止のもと続けられるが、ほとんどリハはなされていないという。2セットで
3時間近くの演奏時間。アンコールでは、芳垣はドラムを叩きながら即興で歌
も披露。なかなかいい感じで、芸達者ぶりを再確認。
ャズ・ロックのりのセッション。ONJQ(2004年2月6日、他)やエマージ
ェンシー!(2004年1月21日)などでいろいろと重なる機会の多い大友良英(
ギター)&芳垣安洋(ドラム)の二人はビル・ラズウェル(ベース)と一緒に
ライヴをやったりレコーディングしたりしているが、そののりでラズウェルの
代わりにTOKIE が加わったという言い方も多少は可能なのかな? とうぜん、
初顔合わせとなるTOKIE の負担は大きいはずだが、そこは百戦錬磨の優しいお
じさんたちの気配りもあって、問題なく絡む。普段からメンバーでスタジオ・
セッションをやっているというロザリオス(2003年12月18日)での経験もそこ
には存分に活かされていたとも言えるかな。演奏はけっこう切れ目なく、丁々
発止のもと続けられるが、ほとんどリハはなされていないという。2セットで
3時間近くの演奏時間。アンコールでは、芳垣はドラムを叩きながら即興で歌
も披露。なかなかいい感じで、芸達者ぶりを再確認。
シロ・バティスタ、エルメート・パスコアール(オーガニック・グルーヴ)
2004年11月6日 代官山・UNIT(ここのお酒の値段はクラブの値付け。音楽の実演ヴェニ
ューとして考えると高め)。前方3分の2だとステージを見やすいはずだが、
後ろのほうにいるとあまりステージが見えない。かといって、前には非常に行
きにくく。あまり見えないなか、ブラジルの変テコさんの実演を受け止める。
まず、NY自由音楽シーンを根城にいろんな活動をしているパーカッショニ
ストのバティスタが登場。この9月5日(MMW)と9月16日(トレイ・ア
ナスタシオ・バンド)、約2か月の間に彼のことを3度も見ようとは。彼、さ
かのぼるならハービー・ハンコックの非エレクトック公演(2000年3月14日)
にも同行している。
なんと巻上公一を伴ってのもの。けっこう、こなれて重なっていて、それな
りにリハをやった? クスっと笑える打楽器系音と肉声の重なりを鷹揚に求め
る。ユーモアと開かれた私の、天真爛漫さとネヒくれがファジーに重なりあっ
た末の提示。客に対するアピールの仕方とか、いろいろ引き出しを持っている
んだナとも思う。
パティスタの実演が終わって、パスコアールは登場。かつてライヴ・アン
ダー・ザ・スカイのフィーチャード・アーティストになったこともある、いろ
んな楽器を手にするかっとびさんの実演はピアノ・ソロから。音だけ聞くと、
ピアノ自体は力がないし、クラシックっぽさはしょーもないし、ぼくにはいま
いち。でも、奇声を上げたり、ヤカンとかのブツを用いてのパフォーマンスは
興味深いものと思う。それにちらりとしか見えなかったが、あの外見はそれだ
けで見る者に何かを与えるよな。といった感じで、たとえば、リー“スクラッ
チ”ペリー(2004年8月7日)と同様の美味しい体験感覚があるような気もす
るが、いかんせん殆ど見えないなかではいまいち判断がつきません。途中で、
ブラジル人らしき女性ヴォーカル/ギターがちょっと入ったようだ。
それぞれ、40分ぐらいやったか。同じ国籍を持つ無頼派どおし、少しでも一
緒にやるのかと思えばそれはなし。見たかったけど……、残念。両者はいろん
なものを楽器にしてしまうところや、肉声こそが根本の表現手段と思っている
ようなところは共通。とともに、その奥に子供のような天真爛漫さや、枠や常
識なんぼのもんじゃいという気持ちを持っていることも相似している。そして
、ひいてはブラジルの素敵の飄々とした表出にもそれらは繋がっていたはずだ
。
ューとして考えると高め)。前方3分の2だとステージを見やすいはずだが、
後ろのほうにいるとあまりステージが見えない。かといって、前には非常に行
きにくく。あまり見えないなか、ブラジルの変テコさんの実演を受け止める。
まず、NY自由音楽シーンを根城にいろんな活動をしているパーカッショニ
ストのバティスタが登場。この9月5日(MMW)と9月16日(トレイ・ア
ナスタシオ・バンド)、約2か月の間に彼のことを3度も見ようとは。彼、さ
かのぼるならハービー・ハンコックの非エレクトック公演(2000年3月14日)
にも同行している。
なんと巻上公一を伴ってのもの。けっこう、こなれて重なっていて、それな
りにリハをやった? クスっと笑える打楽器系音と肉声の重なりを鷹揚に求め
る。ユーモアと開かれた私の、天真爛漫さとネヒくれがファジーに重なりあっ
た末の提示。客に対するアピールの仕方とか、いろいろ引き出しを持っている
んだナとも思う。
パティスタの実演が終わって、パスコアールは登場。かつてライヴ・アン
ダー・ザ・スカイのフィーチャード・アーティストになったこともある、いろ
んな楽器を手にするかっとびさんの実演はピアノ・ソロから。音だけ聞くと、
ピアノ自体は力がないし、クラシックっぽさはしょーもないし、ぼくにはいま
いち。でも、奇声を上げたり、ヤカンとかのブツを用いてのパフォーマンスは
興味深いものと思う。それにちらりとしか見えなかったが、あの外見はそれだ
けで見る者に何かを与えるよな。といった感じで、たとえば、リー“スクラッ
チ”ペリー(2004年8月7日)と同様の美味しい体験感覚があるような気もす
るが、いかんせん殆ど見えないなかではいまいち判断がつきません。途中で、
ブラジル人らしき女性ヴォーカル/ギターがちょっと入ったようだ。
それぞれ、40分ぐらいやったか。同じ国籍を持つ無頼派どおし、少しでも一
緒にやるのかと思えばそれはなし。見たかったけど……、残念。両者はいろん
なものを楽器にしてしまうところや、肉声こそが根本の表現手段と思っている
ようなところは共通。とともに、その奥に子供のような天真爛漫さや、枠や常
識なんぼのもんじゃいという気持ちを持っていることも相似している。そして
、ひいてはブラジルの素敵の飄々とした表出にもそれらは繋がっていたはずだ
。
ウォレス・ルーニー
2004年11月3日 フォロワー。その数の多さということにおいたら、ジャズ界ではマイルス・
デイヴィスが一番だろう。ぼくはマイルスを絶対視していない人だが(80年代
初期の復帰以降はそれ以前と比するなら基本的にイモだと思う)、でもその影
響力の大きさを知るにつけ凄い人だったんだろーなーと思わざるをえない。ま
あ、逆にあまりマイルス臭を感じさせない人(意識的にそれを回避する人と言
ったほうがいいか)だと余計に応援したくなる者でもあるのだが。やっぱ、な
〜んとなくドン・チェリーやレスター・ボウイの生き方のほうが好きな私では
あります。
数多いマイルス傘下にいるトランペッターのなか、一番しつこくマイルスぶ
りっこを続けているのが、ウォレス・ルーニーだと思う。昔、ハービー・ハン
コックたちがやったマイルス追悼プロジェクトにマイルス役で呼ばれたときに
は何より本人が天に昇る気持ちであったと推測しちゃう。今回の実演も(と書
いているが、ぼくは初めて彼を見るような気がする)基本的には電気マイルス
をなんとか自分なりに展開しようとするもの。煮え切らないとこころはあった
ものの。
豪華面子を引き連れてのパフォーマンス。まさか菊地雅章=プーさん(1999
年11月3日、2002年9月22日、2003年6月10日)をシンセサイザー奏者で連れ
てくるとは。それだけで、見にきた人も少しはいたはずだ。新作では元マイル
ス・バンドのアダム・ホルツマンがセカンド・キーボード奏者を務めていたの
で、彼は一応その代役となる? 10年強前に大接近したビル・ラズウェルもそ
うだったが(cf. 『ドリーマシン』) 、やっぱプーさんはギル・エヴァンス経
由で電気マイルスの妙味=ツボを会得している人物という定評をその道の人達
から受けているんだよな。菊地成孔はデートコースで一度プーさんを呼んでも
いいのではないのか。デートコースじゃなくてもいいが、とにかく、直接なに
か絡んでほしい。
主となるキーボード奏者はジェリ・アレン。彼女、ルーニーの女房なのか。
ハワード大学つながりなのかな(話は飛ぶが、ハワード大の流れでアレンは大
昔、元ゲット・セットV.O.P.の今は制作者として活動するマーク・バトゥソン
を舎弟にしていた) 。さらに、ヴァーノン・リードの舎弟にして、一時はメデ
スキ・マーティン&ウッド第4のメンバーなんても言われたDJロジック(20
00年8月12、13日、他)も同行。彼、少し痩せたかな?
プー(ルーニーからもMCでそう紹介されていた)さんのシンセはブギー・
バンド(彼のエレクトリック編成のバンド)の演奏そのもの。ああ、ブギー・
バンドを聞きてえと、やっぱり思ってしまった。2004年9月7日の項でち
ょっと触れているが、まだバブリーだった90年代初頭にオンエア・イーストで
その公演があったなんて今から考えると本当にウソみたい。ともあれ、彼とロ
ジックは外様で消えていたときもそれなりにあった。黙々と縦ベースを弾いて
いたアイラ・コールマン(2000年3月14日)はご苦労さま。南青山・ブルーノ
ート東京、セカンド。けっこう長い、演奏時間。それにしても、ルーニーの成
り金田舎ヤクザのようなファッション・センスにはちとびびる。マイルスはも
っとお洒落だったゾ。
デイヴィスが一番だろう。ぼくはマイルスを絶対視していない人だが(80年代
初期の復帰以降はそれ以前と比するなら基本的にイモだと思う)、でもその影
響力の大きさを知るにつけ凄い人だったんだろーなーと思わざるをえない。ま
あ、逆にあまりマイルス臭を感じさせない人(意識的にそれを回避する人と言
ったほうがいいか)だと余計に応援したくなる者でもあるのだが。やっぱ、な
〜んとなくドン・チェリーやレスター・ボウイの生き方のほうが好きな私では
あります。
数多いマイルス傘下にいるトランペッターのなか、一番しつこくマイルスぶ
りっこを続けているのが、ウォレス・ルーニーだと思う。昔、ハービー・ハン
コックたちがやったマイルス追悼プロジェクトにマイルス役で呼ばれたときに
は何より本人が天に昇る気持ちであったと推測しちゃう。今回の実演も(と書
いているが、ぼくは初めて彼を見るような気がする)基本的には電気マイルス
をなんとか自分なりに展開しようとするもの。煮え切らないとこころはあった
ものの。
豪華面子を引き連れてのパフォーマンス。まさか菊地雅章=プーさん(1999
年11月3日、2002年9月22日、2003年6月10日)をシンセサイザー奏者で連れ
てくるとは。それだけで、見にきた人も少しはいたはずだ。新作では元マイル
ス・バンドのアダム・ホルツマンがセカンド・キーボード奏者を務めていたの
で、彼は一応その代役となる? 10年強前に大接近したビル・ラズウェルもそ
うだったが(cf. 『ドリーマシン』) 、やっぱプーさんはギル・エヴァンス経
由で電気マイルスの妙味=ツボを会得している人物という定評をその道の人達
から受けているんだよな。菊地成孔はデートコースで一度プーさんを呼んでも
いいのではないのか。デートコースじゃなくてもいいが、とにかく、直接なに
か絡んでほしい。
主となるキーボード奏者はジェリ・アレン。彼女、ルーニーの女房なのか。
ハワード大学つながりなのかな(話は飛ぶが、ハワード大の流れでアレンは大
昔、元ゲット・セットV.O.P.の今は制作者として活動するマーク・バトゥソン
を舎弟にしていた) 。さらに、ヴァーノン・リードの舎弟にして、一時はメデ
スキ・マーティン&ウッド第4のメンバーなんても言われたDJロジック(20
00年8月12、13日、他)も同行。彼、少し痩せたかな?
プー(ルーニーからもMCでそう紹介されていた)さんのシンセはブギー・
バンド(彼のエレクトリック編成のバンド)の演奏そのもの。ああ、ブギー・
バンドを聞きてえと、やっぱり思ってしまった。2004年9月7日の項でち
ょっと触れているが、まだバブリーだった90年代初頭にオンエア・イーストで
その公演があったなんて今から考えると本当にウソみたい。ともあれ、彼とロ
ジックは外様で消えていたときもそれなりにあった。黙々と縦ベースを弾いて
いたアイラ・コールマン(2000年3月14日)はご苦労さま。南青山・ブルーノ
ート東京、セカンド。けっこう長い、演奏時間。それにしても、ルーニーの成
り金田舎ヤクザのようなファッション・センスにはちとびびる。マイルスはも
っとお洒落だったゾ。
ファータイル・グラウンド
2004年10月29日 ボルティモアをベースとする、スピリチュアルで、アフリカン・アメリカン
のプライドあふれる、つっぱったジャジー・ソウル・バンドが新作リリースと
ともにまたやってきた。2001年11月23日、2002年4月30日に続く、3度目の来
日。ドラマーが変わったり、ギター奏者が新加入したり、多少編成が変わって
の来日。あまりいなくてもいい男女バッキング・コーラスを含め、最大で8人
のライヴ。2回目の来日の項で触れているが、その後女性シンガーのナヴァー
シャとリーダーのジェイムズ・コリンズは結婚したのだとか。オフにおいては
、ナヴァーシャが柔らかくなっているような気がした。以前の実演ほど高揚さ
せられはしなかったが、考える意思を、統合する意思を持つ貴重なグループで
あるのは間違いない。ただ、コリンズによる鍵盤ベースは達者ではあるが、ち
ゃんとした奏者を雇ったほうがより有機的な表現にはなりえると思わずにいら
れなかったのは確か。初来日時に取材したとき、コリンズは自らの鍵盤ベース
にはこだわりを持っていると言っていたから、強いことは言えないが。依怙地
なこだわりを持つからこそ、なんか他とは違うことを強固に求め続けられると
いうのはあるだろうから。
今回また取材したが、話のほうは全面的に共感。<マーヴィン・ゲイや、フ
ェラ・クティや、ジョン・コルトレーンを正当に評価し、今に持ってきたから
こその音楽性>を持ち、<人を啓蒙し、一歩上にひっぱるような音楽性>を自
分たちは目指しているのだという、気持ちを二人は持っている。とともに、<
DJ音やラップを使わず、豊かな知識とプレイヤーとしてのスキルで、前線を
闊歩したい>と思っていることにも、大きく頷く。やっぱり、応援したくな連
中。南青山・ブルーノート東京、セカンド。
のプライドあふれる、つっぱったジャジー・ソウル・バンドが新作リリースと
ともにまたやってきた。2001年11月23日、2002年4月30日に続く、3度目の来
日。ドラマーが変わったり、ギター奏者が新加入したり、多少編成が変わって
の来日。あまりいなくてもいい男女バッキング・コーラスを含め、最大で8人
のライヴ。2回目の来日の項で触れているが、その後女性シンガーのナヴァー
シャとリーダーのジェイムズ・コリンズは結婚したのだとか。オフにおいては
、ナヴァーシャが柔らかくなっているような気がした。以前の実演ほど高揚さ
せられはしなかったが、考える意思を、統合する意思を持つ貴重なグループで
あるのは間違いない。ただ、コリンズによる鍵盤ベースは達者ではあるが、ち
ゃんとした奏者を雇ったほうがより有機的な表現にはなりえると思わずにいら
れなかったのは確か。初来日時に取材したとき、コリンズは自らの鍵盤ベース
にはこだわりを持っていると言っていたから、強いことは言えないが。依怙地
なこだわりを持つからこそ、なんか他とは違うことを強固に求め続けられると
いうのはあるだろうから。
今回また取材したが、話のほうは全面的に共感。<マーヴィン・ゲイや、フ
ェラ・クティや、ジョン・コルトレーンを正当に評価し、今に持ってきたから
こその音楽性>を持ち、<人を啓蒙し、一歩上にひっぱるような音楽性>を自
分たちは目指しているのだという、気持ちを二人は持っている。とともに、<
DJ音やラップを使わず、豊かな知識とプレイヤーとしてのスキルで、前線を
闊歩したい>と思っていることにも、大きく頷く。やっぱり、応援したくな連
中。南青山・ブルーノート東京、セカンド。
ジョージ・デューク
2004年10月28日 フランク・ザッパは大好物だった。“重要アーティスト5人、私のリスト”
に、御大は間違いなく入っていたはず。と、過去形で書いているのは、今はと
んと彼のことを聞かなくなっているから。なんか、あの変拍子や凝った仕掛け
等がかったるく感じるような気がしちゃうのか、それとも別の理由があるのか
、この4年ぐらいは彼のことを聞いていないような気がする。ぜんぜん、手が
伸びない。朋友のキャプテン・ビーフハートのアルバムはたまに聞く気になっ
ても。それは、オレが老けたことのバロメーターとなりえるのか……。
なんてことを、2曲目にやった唯一のインストを聞きながら、思っていた。
その曲、ザッパっぽいリフのもと、けっこうザッパぽい音色とフレイズのギタ
ー・ソロが延々とフィーチャーされた。誰が弾いているのかと注意すれば、ロ
ナルド・シャノン・ジャクソンのデコーディング・ソササエティの元メンバー
で、DIWからのリーダー作も持つジェフ・リー・ジョンソンではないか(ち
ょい根暗そうな人で、それもらしかった、かも)。そういやあ、ここの数年の
デューク仕切りのレコーディングにいろいろと彼が入ってるんだよな。MCに
よれば、他のメンバー(補助キーボード、ベース、ドラム、女性コーラス)は
みんな西海岸居住者であるから、デュークは相当にジョンソン(フィリー居住
だっけか)のことを気に入っているのだろう。
ブラコン各種から末期マイルス・デイヴィスまでいろんなプロデュースをや
っている人だが、デュークと言えば、ぼくはまずフランク・ザッパ時代のこと
を思い出す。もしかすると、ザッパ表現は彼が在籍した『ワン・サイズ・フィ
ッツ・オール』のころが一番好きかもしれないし。今回、演奏部に力を注入れ
たソウル・フュージョンという実演を基本的には進めた彼だったが、未だザッ
パの襞を見せてくたのは嬉しかった。途中、リクエストをつのり、そこから彼
は自らのヒット曲「シャイニン・オン」に持っていきたかったようなだが、な
ぜかその曲名は客席からは出ず、でもいい人の彼は掛かった声にしたがい「ル
イ・ルイ」とかの断片を、お茶目にいろいろやったりも。やっぱ、器用にして
、蓄積あり。そのときも、ザッパ曲をやったか。2時間近くのパフォーマンス
。アンコールのファンク・メドレーも強固。あ、このバンドでザッパ・メドレ
ーを聞いてみたいと思った? あの力量なら出来るだろうし。というか、P−
ファンク化されたザッパをそのときぼくは猛烈に欲したのだった。
南青山・ブルーノート東京。セカンド。ジョージ・デュークはとっても愛想
のいい、エンターテイナーでした。
に、御大は間違いなく入っていたはず。と、過去形で書いているのは、今はと
んと彼のことを聞かなくなっているから。なんか、あの変拍子や凝った仕掛け
等がかったるく感じるような気がしちゃうのか、それとも別の理由があるのか
、この4年ぐらいは彼のことを聞いていないような気がする。ぜんぜん、手が
伸びない。朋友のキャプテン・ビーフハートのアルバムはたまに聞く気になっ
ても。それは、オレが老けたことのバロメーターとなりえるのか……。
なんてことを、2曲目にやった唯一のインストを聞きながら、思っていた。
その曲、ザッパっぽいリフのもと、けっこうザッパぽい音色とフレイズのギタ
ー・ソロが延々とフィーチャーされた。誰が弾いているのかと注意すれば、ロ
ナルド・シャノン・ジャクソンのデコーディング・ソササエティの元メンバー
で、DIWからのリーダー作も持つジェフ・リー・ジョンソンではないか(ち
ょい根暗そうな人で、それもらしかった、かも)。そういやあ、ここの数年の
デューク仕切りのレコーディングにいろいろと彼が入ってるんだよな。MCに
よれば、他のメンバー(補助キーボード、ベース、ドラム、女性コーラス)は
みんな西海岸居住者であるから、デュークは相当にジョンソン(フィリー居住
だっけか)のことを気に入っているのだろう。
ブラコン各種から末期マイルス・デイヴィスまでいろんなプロデュースをや
っている人だが、デュークと言えば、ぼくはまずフランク・ザッパ時代のこと
を思い出す。もしかすると、ザッパ表現は彼が在籍した『ワン・サイズ・フィ
ッツ・オール』のころが一番好きかもしれないし。今回、演奏部に力を注入れ
たソウル・フュージョンという実演を基本的には進めた彼だったが、未だザッ
パの襞を見せてくたのは嬉しかった。途中、リクエストをつのり、そこから彼
は自らのヒット曲「シャイニン・オン」に持っていきたかったようなだが、な
ぜかその曲名は客席からは出ず、でもいい人の彼は掛かった声にしたがい「ル
イ・ルイ」とかの断片を、お茶目にいろいろやったりも。やっぱ、器用にして
、蓄積あり。そのときも、ザッパ曲をやったか。2時間近くのパフォーマンス
。アンコールのファンク・メドレーも強固。あ、このバンドでザッパ・メドレ
ーを聞いてみたいと思った? あの力量なら出来るだろうし。というか、P−
ファンク化されたザッパをそのときぼくは猛烈に欲したのだった。
南青山・ブルーノート東京。セカンド。ジョージ・デュークはとっても愛想
のいい、エンターテイナーでした。
ダヴィネット・ドイル、ゴーディー・サンプソン。ロベン・フォード
2004年10月22日 カナダ人女性シンガー・ソングライターと、彼女のプロデューサーを務める
という男性シンガー・ソングライターのジョイント公演。両者とも生ギターで
歌う。大半は両者が一緒に、本当に陽気な人という感じのドイルさんが前に出
るほうが多かったか。ときに耳ひかれる部分もあったが(アルバムはけっこう
いいんだけど)、総じては耳をとおりすぎちゃったかな。カナダ大使館シアタ
ー。案の定、ときどき咳き込み、困惑。
続いて、横浜の赤レンガ倉庫のモーション・ブルー・ヨコハマ。セカンド。
ロベン・フォード(2004年4月21日、他)。かなり混んでいたが、男占有率が
相当に高くて、彼のファンが集まっているのだなとひどく納得。当然、ソロ名
義のギグだから、ブルーズ調のものが多くなる。私の考えるブルーズ+……。
ぼくの好みとしては、もう少し、ダーティに行ってほしかったが。ベース、キ
ーボード,ドラムがサポート。うち、ドラマーは女性、裸足で叩いていた。
という男性シンガー・ソングライターのジョイント公演。両者とも生ギターで
歌う。大半は両者が一緒に、本当に陽気な人という感じのドイルさんが前に出
るほうが多かったか。ときに耳ひかれる部分もあったが(アルバムはけっこう
いいんだけど)、総じては耳をとおりすぎちゃったかな。カナダ大使館シアタ
ー。案の定、ときどき咳き込み、困惑。
続いて、横浜の赤レンガ倉庫のモーション・ブルー・ヨコハマ。セカンド。
ロベン・フォード(2004年4月21日、他)。かなり混んでいたが、男占有率が
相当に高くて、彼のファンが集まっているのだなとひどく納得。当然、ソロ名
義のギグだから、ブルーズ調のものが多くなる。私の考えるブルーズ+……。
ぼくの好みとしては、もう少し、ダーティに行ってほしかったが。ベース、キ
ーボード,ドラムがサポート。うち、ドラマーは女性、裸足で叩いていた。
雨。風邪っぽいのをずっと引きずってまーす。
渋谷・クラブクアトロ。まず、忌野清志郎が生ギター片手に出てきてフォー
クのりのソロ・パフォーマンス。毎度のきんきらきんの格好、(JB流の)マ
ント・ショー付き。彼の歌を聞きながら、ブライアン・フェリーのそれとある
意味、双璧かとも感じた。R&B向けではない声質/声帯を巧みな歌唱法のも
と、妙味ありで自分化しているということで。やっぱ、得難い人ではあります
よね。
そして、そんなに時間をおかずに、タラフ(2000年5月21日、2001年9月2
日)が登場。ステージには最大で12人、とにもかくにも、やりたい放題。ツィ
ンバロム、ヴァイリンやアコーディオンやクラリネットや歌らが特殊抑揚のも
と重なり、溢れ出る。美味しい人間の音楽……。我々とは異なる歴史、文化、
流儀があることを知らしめる音楽……。
そして、最後に両者は共演。まず、忌野の「僕の先生」をやる。ちょっと寄
り道してるそれ、嬉しい仕上がり。ぼくは一緒に録音してほしいと思った。そ
れから、もう1曲、タラフ流儀の曲(ルーマニアのヒット曲らしい)をぶっち
ゃけ披露。その、アンコールの間じゅう、気分屋のタラフの行き方にあわせる
のが難儀だったのか、清志郎はニコリともせず、顔ひきつりまくり。あんな彼
を初めてた見たと、終わったあとの飲みでひとしきり話題になった。
クアトロに会場に来る前に、渋谷の東芝エンターテインメント試写室で『フ
ェスティヴァル・エクスプレス』という映画を見る。
カンウンター・カルチャーとしてのロックがまだ薔薇色の可能性があると信
じられていた1970年に、カナダで企画された連続フェスの記録映画。グレイト
フル・デッド、ザ・バンド、ジャニス・ジップリン、バディ・ガイらピカ一の
ミュージシャンがいたれりつくせり(シャワー以外は)の特別仕立て貸切り列
車に乗ってカナダを5日間で横断し、3か所(トロント、ウィニペグ、カルガ
リー)で野外コンサートを行うというもの。名付けて、フェスティヴァル・エ
クスプレス。いろんなトラブルで映画化されず、そのうち行方知れずになって
いた映像ソースが95年にカナダ国立図書館で発見され、03年にカタチにされた
もの(イギリス/オランダ映画とクレジットされている)だ。
どの映像も興味深い。成功したとは言えないコンサートの模様(ザ・バンド
・ファンのぼくはとくに、彼らのものにゃ釘付け)もそうだが、呉越同舟の汽
車のなかで散々行われたのだろうジャム・セッションの映像がひどく刺激的。
酒とクスリがふんだんにあるなかでの気儘なお手合わせ。とくに、バディ・ガ
イ主体の奴と、ガルシアとジョプリンらが一緒にやっている模様はあまりに興
味深い。出演者たちもその列車の旅をとっても楽しんでいるというのもよく分
かる。しかし、若いジェリー・ガルシアのルックスは本当にうだつのあがらな
い使えなさそうなそれ。ほえええ、って感じ。
当時の映像に加え、出演ミュージシャンやプロモーターたちの証言映像が新
たに加えられてもいる。列車セッションの場にも姿を見ることができ、証言者
としても、リトル・フィート(2000年12月8日)のケニー・グラッドニーが登
場。なんであの旅に加わっていたのかと思ったら、フィートの同僚サム・クレ
イトンとともに、そのフェスのときのデラニー&ボニー&フレンズのツアー・
メンバーをしていたんですね。
ともあれ、いろいろと流れる音楽を聞いていると、基本的にはロックは何も
変わっていない。というか、進歩の著しく少ない芸能フォームであることが分
かる。リズム・フィギュアとか音色とかは別として。……ま、それでもいいじ
ゃん。ロックとは、若者の迸りの音楽、イキがった音楽、向こう見ずな音楽、
バカヤロの音楽、なのだから。
杜撰なところもあるが、やはり見て嬉しいってなれる映画。『永遠のモータ
ウン』とか、マーティン・スコセッシ監修のブルーズ・シリーズとか、今年は
なにかと美味しい音楽映像が公開されたり、DVD化された年として記憶され
るべきかも。
渋谷・クラブクアトロ。まず、忌野清志郎が生ギター片手に出てきてフォー
クのりのソロ・パフォーマンス。毎度のきんきらきんの格好、(JB流の)マ
ント・ショー付き。彼の歌を聞きながら、ブライアン・フェリーのそれとある
意味、双璧かとも感じた。R&B向けではない声質/声帯を巧みな歌唱法のも
と、妙味ありで自分化しているということで。やっぱ、得難い人ではあります
よね。
そして、そんなに時間をおかずに、タラフ(2000年5月21日、2001年9月2
日)が登場。ステージには最大で12人、とにもかくにも、やりたい放題。ツィ
ンバロム、ヴァイリンやアコーディオンやクラリネットや歌らが特殊抑揚のも
と重なり、溢れ出る。美味しい人間の音楽……。我々とは異なる歴史、文化、
流儀があることを知らしめる音楽……。
そして、最後に両者は共演。まず、忌野の「僕の先生」をやる。ちょっと寄
り道してるそれ、嬉しい仕上がり。ぼくは一緒に録音してほしいと思った。そ
れから、もう1曲、タラフ流儀の曲(ルーマニアのヒット曲らしい)をぶっち
ゃけ披露。その、アンコールの間じゅう、気分屋のタラフの行き方にあわせる
のが難儀だったのか、清志郎はニコリともせず、顔ひきつりまくり。あんな彼
を初めてた見たと、終わったあとの飲みでひとしきり話題になった。
クアトロに会場に来る前に、渋谷の東芝エンターテインメント試写室で『フ
ェスティヴァル・エクスプレス』という映画を見る。
カンウンター・カルチャーとしてのロックがまだ薔薇色の可能性があると信
じられていた1970年に、カナダで企画された連続フェスの記録映画。グレイト
フル・デッド、ザ・バンド、ジャニス・ジップリン、バディ・ガイらピカ一の
ミュージシャンがいたれりつくせり(シャワー以外は)の特別仕立て貸切り列
車に乗ってカナダを5日間で横断し、3か所(トロント、ウィニペグ、カルガ
リー)で野外コンサートを行うというもの。名付けて、フェスティヴァル・エ
クスプレス。いろんなトラブルで映画化されず、そのうち行方知れずになって
いた映像ソースが95年にカナダ国立図書館で発見され、03年にカタチにされた
もの(イギリス/オランダ映画とクレジットされている)だ。
どの映像も興味深い。成功したとは言えないコンサートの模様(ザ・バンド
・ファンのぼくはとくに、彼らのものにゃ釘付け)もそうだが、呉越同舟の汽
車のなかで散々行われたのだろうジャム・セッションの映像がひどく刺激的。
酒とクスリがふんだんにあるなかでの気儘なお手合わせ。とくに、バディ・ガ
イ主体の奴と、ガルシアとジョプリンらが一緒にやっている模様はあまりに興
味深い。出演者たちもその列車の旅をとっても楽しんでいるというのもよく分
かる。しかし、若いジェリー・ガルシアのルックスは本当にうだつのあがらな
い使えなさそうなそれ。ほえええ、って感じ。
当時の映像に加え、出演ミュージシャンやプロモーターたちの証言映像が新
たに加えられてもいる。列車セッションの場にも姿を見ることができ、証言者
としても、リトル・フィート(2000年12月8日)のケニー・グラッドニーが登
場。なんであの旅に加わっていたのかと思ったら、フィートの同僚サム・クレ
イトンとともに、そのフェスのときのデラニー&ボニー&フレンズのツアー・
メンバーをしていたんですね。
ともあれ、いろいろと流れる音楽を聞いていると、基本的にはロックは何も
変わっていない。というか、進歩の著しく少ない芸能フォームであることが分
かる。リズム・フィギュアとか音色とかは別として。……ま、それでもいいじ
ゃん。ロックとは、若者の迸りの音楽、イキがった音楽、向こう見ずな音楽、
バカヤロの音楽、なのだから。
杜撰なところもあるが、やはり見て嬉しいってなれる映画。『永遠のモータ
ウン』とか、マーティン・スコセッシ監修のブルーズ・シリーズとか、今年は
なにかと美味しい音楽映像が公開されたり、DVD化された年として記憶され
るべきかも。
ミケル・ボルストラップ
2004年10月13日 南青山・ボディ&ソウル。サイドを務めるのは杉本智和と本田珠也。菊地雅
章オン・ザ・ムーヴ(2002年9月22日、2003年6月10日)や先日のケイ赤城の
トリオ(2004年8月19日)と同様のリズム・セクションだ。それだけでも、見
たくはなるよな。
オランダ人ボルストラップは実に達者なジャズ・ピアニスト。ストライドか
らフリー、はては電化掛かったものまであらゆる奏法(編成)を聞かせる人。
とくに、欧州フリー・ジャズの大御所ハン・ベンニクをドラマーに迎えたトリ
オ作『3』は本当に奔放で好盤だと思う。そんなわけだから、この力あるリズ
ム隊を得て、突っ走ることを期待したのだが。
米国、日本とソロ・ピアノのツアーをしてきたことと関係があるのか、多少
含みを持たせる行き方。もっと屈託なく突っ走ったほうが、本日初顔合わせの
リズム隊ともしっくり行くと思うし、彼の自力も出ると思うのだが。なんか、
この日のファースト・セット(代表W杯予選のオマーン戦見るため、帰りまし
た)はその片鱗の38パーセントくらいしか味わえないような気がした(お、け
っこう、彼のこと買ってますね)。それから、デカい人だったなあ。さすが、
オランダ人。
章オン・ザ・ムーヴ(2002年9月22日、2003年6月10日)や先日のケイ赤城の
トリオ(2004年8月19日)と同様のリズム・セクションだ。それだけでも、見
たくはなるよな。
オランダ人ボルストラップは実に達者なジャズ・ピアニスト。ストライドか
らフリー、はては電化掛かったものまであらゆる奏法(編成)を聞かせる人。
とくに、欧州フリー・ジャズの大御所ハン・ベンニクをドラマーに迎えたトリ
オ作『3』は本当に奔放で好盤だと思う。そんなわけだから、この力あるリズ
ム隊を得て、突っ走ることを期待したのだが。
米国、日本とソロ・ピアノのツアーをしてきたことと関係があるのか、多少
含みを持たせる行き方。もっと屈託なく突っ走ったほうが、本日初顔合わせの
リズム隊ともしっくり行くと思うし、彼の自力も出ると思うのだが。なんか、
この日のファースト・セット(代表W杯予選のオマーン戦見るため、帰りまし
た)はその片鱗の38パーセントくらいしか味わえないような気がした(お、け
っこう、彼のこと買ってますね)。それから、デカい人だったなあ。さすが、
オランダ人。
まず、渋谷・クラブクアトロで、ホット・クラブ・オブ・カウタウン。ギタ
ー、縦ベース、フィドル(女性)からなる、テキサスの3人組。その3人で、
アコースティックで、スウィンギンな洒脱アメリカン・ミュージックを紡いで
いく。かなり表現としては完成度が高い、とも言えるか。とくに男性陣は腕が
たちますね。メンバー3人はかなり整ったルックス。それがまた、粋な印象を
増幅させる。
次に、渋谷・Oイースト。“Nu Style" という北欧のクラブ系のジャジー傾
向出演者を集めたイヴェント。入ると、ちゃんとフロアには椅子とテーブルが
並べられている。なんか、落ちつくというか、本来ここはこういうスタイルで
営業していくハコなはず。っていうか、ぼくがここに来るときは、けっこう人
を詰める公演のものということか。
入ってしばらくすると、ミュージック・ミュージック・ミュージックという
スウェーデンのイエテボリをベースにする、ピアノ・トリオが登場。思ったよ
りジャズ寄り、それなりの演奏を聞かせる。多少、音響面や視点の広がりに留
意しようとする部分も少しあるか。E.S.T.(2003年6月17日)とか、そういう
のと比べると分はあまりに悪いが、印象は悪くない。続いて、はやりイエテボ
リに住む日系のミユキ・ナガノ(かつて、クープで来日したことあり)と電気
音担当者が出てきて1曲やり、そこに再びミュージック・ミュージック・ミュ
ージックが加わった。
ー、縦ベース、フィドル(女性)からなる、テキサスの3人組。その3人で、
アコースティックで、スウィンギンな洒脱アメリカン・ミュージックを紡いで
いく。かなり表現としては完成度が高い、とも言えるか。とくに男性陣は腕が
たちますね。メンバー3人はかなり整ったルックス。それがまた、粋な印象を
増幅させる。
次に、渋谷・Oイースト。“Nu Style" という北欧のクラブ系のジャジー傾
向出演者を集めたイヴェント。入ると、ちゃんとフロアには椅子とテーブルが
並べられている。なんか、落ちつくというか、本来ここはこういうスタイルで
営業していくハコなはず。っていうか、ぼくがここに来るときは、けっこう人
を詰める公演のものということか。
入ってしばらくすると、ミュージック・ミュージック・ミュージックという
スウェーデンのイエテボリをベースにする、ピアノ・トリオが登場。思ったよ
りジャズ寄り、それなりの演奏を聞かせる。多少、音響面や視点の広がりに留
意しようとする部分も少しあるか。E.S.T.(2003年6月17日)とか、そういう
のと比べると分はあまりに悪いが、印象は悪くない。続いて、はやりイエテボ
リに住む日系のミユキ・ナガノ(かつて、クープで来日したことあり)と電気
音担当者が出てきて1曲やり、そこに再びミュージック・ミュージック・ミュ
ージックが加わった。
横浜ジャズ・プロムナード
2004年10月10日 台風が去った翌日は晴天になるはずなのに(天気予報もそうだったはず)、
昼過ぎから、小雨まじりの天気。ちぇっ。ヨコハマを各所で繰り広げれるジャ
ズ・フェス、毎年やっていると思うがぼくは2001年(10月6日)いらい行く。
馬車道・関内大ホール。まず、大友良英ニュー・ジャズ・アンサンブル。現
ニュー・ジャズ・クインテット(2004年2月6日,他)に、高良久美子(ヴァ
イブ)とSachiko M(効果音) を加えた編成にて。が、全員が全速力で音を出す
と、女性陣の音(さらにはベースも)は聞こえず(2階席で聞いたせいもあっ
たかせもしれない)。で、この編成のあり難みをちゃんと受け入れることが出
来た、とは言いにくい。最終曲ジム・オルークの「ユリイカ」は芳垣安洋(20
04年1月21日、2004年5月31日、他)のトンペットは相変わらず味わい深いけ
ど、その盛り上がり方には予定調和なものを感じてしまうというか、ちょい臭
く感じちゃうものあり。そろそろ、レパートリーから取ってもいいのでは。
先のONJQの項でONJO(オーケストラ)もありではないかとぼくは書い
ているが、来年は大きな編成でのライヴを新宿ピットインでやって、レコーデ
ィングもするという。
ここ数日風邪気味ゆえ、傘も持って出てこなかったし大きな移動はパス。い
ろんなところでギグをやっているはずだが、関内ホールの出し物だけを見るよ
うにする。ホール前でも学生バンドが軽やかに演奏。それなりの人だかり。街
頭で演奏することになっていたアマチュアの方々は昨日が台風による大雨でツ
ブれたので張り切り具合もひとしおでしょう。
続いて、ザップというオランダの弦楽4重奏団を見る。まだ20代か。プリン
スの「キッス」からオリジナルまで。突き抜ける個性には少し欠ける。30分ぐ
らいやったあと、先日に見たミケル・ブラーム・トリオ。1曲目はほぼフリー
。そのままで突っ走れば良かったのに、妙に具体的な部分と即興で押し進める
部分を絶え間なく繰り返すような演奏に、ちと笑顔が曇る。そのブレンドの仕
方、ぼくのテイストには合わず。いろんなものを効果的に用いるドラマーをは
じめ、いいなと思わせる部分も少なくないのだが。
ホールの近くの別の街頭ではアブストラクトな集団演奏(ドラマーがちゃん
としていて、だから演奏がずっと持っていましたね)も。サックス奏者はオリ
ジナル・ラヴで吹いている人(松本健一)であったそう。その音に合わせ、仮
装した人などのパフォーマンスもあり。でも、せっかくやるんだったら、もっと
華々しく大がかりに、見る人も巻き込むようなことをやってほしい。ちと、アイ
デアと酔狂不足。彼ら、友達少ないのかな? でも、やっている人達、楽しそう
で、ちょっと羨ましたかった。
関内大ホールの最後の出し物は、板橋文夫(2004年8月20日)のいろんなも
のを見せましょうという、特別扱いの2時間半にわたる出し物(しかし、“音
の吟遊詩人”という、それに付けられたキャッチはなんて言っていいものやら
)。なんと、1000人近くは入りそうな会場はほぼ満員。素晴らしいっ。
まず、知己と言えるだろうアルトの林栄一とのデュオ。大人のひらめきの、
味あるお手合わせ。以上、パート1。パート2は、リズム隊(井野信義と小山
彰太)が出てきて1曲。続いて、そこに片山広明が加わり、そのホンク・テナ
ーをフィーチャーしたR&B調の曲をやる。良いな。そして、さらにそこに田
村夏樹(トンペット)が加わり、広がりある、どこかキャッチーなニュアンス
も含む冒険曲を颯爽と披露。
そして3部はオーケストラ編成によるもの。先日見た編成から土岐英史が抜
け、代わりに梅津和時(2001年9月2日、2001年9月21日)と林栄一が入り、
パーカスは女性奏者。また、ヴァイオリン奏者の太田恵資(シカラムータ他い
ろいろやっている。2003年5月22日でも、弾いていました)は一人だけ逆側に
立って、フィーチャーされもする。ホーミーみたいな歌い方したりとか、いろ
いろ歌芸にも能力を発揮する人でもありますね。それにしても、梅津、片山、
林のリード3人揃い踏みはその絵を見ているだけで嬉しくなったナ。
驚いたのは、その先のオーケストラ公演とはやっている曲がけっこう違って
いたこと。引き出しは一つではない。ぜんぜん、飽きない。なんにせよ、個性
的で、うひひと含み笑いをしつつ美しくもあり、あっち側を見据えた、がらっ
ぱちな集団演奏が繰り広げられたわけです。9時を少し回ってアンコール前の
曲が終わると、すぐに客電がつき、<おしまいです、お気をつけて>みたいな
無神経な(というか、とっとと終わらせたいという気持ちに満ちた)アナウン
スがなされる。だが、板橋はそれを無視し、アンコール用に用意していたろう
曲を、ピアニカ(右手)とピアノ(左手)で弾き出す。とってもヒューマンな
手触りを持つものだったが、ヴィクトル・ハラの曲? そして、そこに全員が
加わっていき、とっても慈しみに溢れたアンサブル曲に発展していく。その間
、ステージの後ろでは緞帳を外したりとか、舞台美術の撤収が行われている。
……。でも、何があろうと俺たちは音楽ができるし、どんなときでも音楽を続
けていけるという、彼らの信条を浮き上がらせることにもそれは間違いなく繋
がっていた。好アシスト! いやあ、やっぱり感動的な実演でした。
再び繰り返す、板橋文夫はすばらしい!
昼過ぎから、小雨まじりの天気。ちぇっ。ヨコハマを各所で繰り広げれるジャ
ズ・フェス、毎年やっていると思うがぼくは2001年(10月6日)いらい行く。
馬車道・関内大ホール。まず、大友良英ニュー・ジャズ・アンサンブル。現
ニュー・ジャズ・クインテット(2004年2月6日,他)に、高良久美子(ヴァ
イブ)とSachiko M(効果音) を加えた編成にて。が、全員が全速力で音を出す
と、女性陣の音(さらにはベースも)は聞こえず(2階席で聞いたせいもあっ
たかせもしれない)。で、この編成のあり難みをちゃんと受け入れることが出
来た、とは言いにくい。最終曲ジム・オルークの「ユリイカ」は芳垣安洋(20
04年1月21日、2004年5月31日、他)のトンペットは相変わらず味わい深いけ
ど、その盛り上がり方には予定調和なものを感じてしまうというか、ちょい臭
く感じちゃうものあり。そろそろ、レパートリーから取ってもいいのでは。
先のONJQの項でONJO(オーケストラ)もありではないかとぼくは書い
ているが、来年は大きな編成でのライヴを新宿ピットインでやって、レコーデ
ィングもするという。
ここ数日風邪気味ゆえ、傘も持って出てこなかったし大きな移動はパス。い
ろんなところでギグをやっているはずだが、関内ホールの出し物だけを見るよ
うにする。ホール前でも学生バンドが軽やかに演奏。それなりの人だかり。街
頭で演奏することになっていたアマチュアの方々は昨日が台風による大雨でツ
ブれたので張り切り具合もひとしおでしょう。
続いて、ザップというオランダの弦楽4重奏団を見る。まだ20代か。プリン
スの「キッス」からオリジナルまで。突き抜ける個性には少し欠ける。30分ぐ
らいやったあと、先日に見たミケル・ブラーム・トリオ。1曲目はほぼフリー
。そのままで突っ走れば良かったのに、妙に具体的な部分と即興で押し進める
部分を絶え間なく繰り返すような演奏に、ちと笑顔が曇る。そのブレンドの仕
方、ぼくのテイストには合わず。いろんなものを効果的に用いるドラマーをは
じめ、いいなと思わせる部分も少なくないのだが。
ホールの近くの別の街頭ではアブストラクトな集団演奏(ドラマーがちゃん
としていて、だから演奏がずっと持っていましたね)も。サックス奏者はオリ
ジナル・ラヴで吹いている人(松本健一)であったそう。その音に合わせ、仮
装した人などのパフォーマンスもあり。でも、せっかくやるんだったら、もっと
華々しく大がかりに、見る人も巻き込むようなことをやってほしい。ちと、アイ
デアと酔狂不足。彼ら、友達少ないのかな? でも、やっている人達、楽しそう
で、ちょっと羨ましたかった。
関内大ホールの最後の出し物は、板橋文夫(2004年8月20日)のいろんなも
のを見せましょうという、特別扱いの2時間半にわたる出し物(しかし、“音
の吟遊詩人”という、それに付けられたキャッチはなんて言っていいものやら
)。なんと、1000人近くは入りそうな会場はほぼ満員。素晴らしいっ。
まず、知己と言えるだろうアルトの林栄一とのデュオ。大人のひらめきの、
味あるお手合わせ。以上、パート1。パート2は、リズム隊(井野信義と小山
彰太)が出てきて1曲。続いて、そこに片山広明が加わり、そのホンク・テナ
ーをフィーチャーしたR&B調の曲をやる。良いな。そして、さらにそこに田
村夏樹(トンペット)が加わり、広がりある、どこかキャッチーなニュアンス
も含む冒険曲を颯爽と披露。
そして3部はオーケストラ編成によるもの。先日見た編成から土岐英史が抜
け、代わりに梅津和時(2001年9月2日、2001年9月21日)と林栄一が入り、
パーカスは女性奏者。また、ヴァイオリン奏者の太田恵資(シカラムータ他い
ろいろやっている。2003年5月22日でも、弾いていました)は一人だけ逆側に
立って、フィーチャーされもする。ホーミーみたいな歌い方したりとか、いろ
いろ歌芸にも能力を発揮する人でもありますね。それにしても、梅津、片山、
林のリード3人揃い踏みはその絵を見ているだけで嬉しくなったナ。
驚いたのは、その先のオーケストラ公演とはやっている曲がけっこう違って
いたこと。引き出しは一つではない。ぜんぜん、飽きない。なんにせよ、個性
的で、うひひと含み笑いをしつつ美しくもあり、あっち側を見据えた、がらっ
ぱちな集団演奏が繰り広げられたわけです。9時を少し回ってアンコール前の
曲が終わると、すぐに客電がつき、<おしまいです、お気をつけて>みたいな
無神経な(というか、とっとと終わらせたいという気持ちに満ちた)アナウン
スがなされる。だが、板橋はそれを無視し、アンコール用に用意していたろう
曲を、ピアニカ(右手)とピアノ(左手)で弾き出す。とってもヒューマンな
手触りを持つものだったが、ヴィクトル・ハラの曲? そして、そこに全員が
加わっていき、とっても慈しみに溢れたアンサブル曲に発展していく。その間
、ステージの後ろでは緞帳を外したりとか、舞台美術の撤収が行われている。
……。でも、何があろうと俺たちは音楽ができるし、どんなときでも音楽を続
けていけるという、彼らの信条を浮き上がらせることにもそれは間違いなく繋
がっていた。好アシスト! いやあ、やっぱり感動的な実演でした。
再び繰り返す、板橋文夫はすばらしい!
スサンナ&ザ・マジカル・オーケストラ。ミケル・ブラーム・トリオ
2004年10月8日 大雨の日(台風で明日のほうがもっと凄いと言われている)、大使館関連音
楽絡みパーティをはしご。
まず、神宮前のラパン・エ・アロという場所でノルウェー大使館(2002年
5月13日)主催のパーティ。地下のホールで、繊細で柔和なテイストを持つ女
性ヴォーカル(スサンナ・カロリーナ・ヴァルムール。ピアニストのクリステ
ィアン・ヴァルムールの妹とか)とキーボード奏者(モッテン・クヴェル。メ
ンバーとして在籍したシャインニングはジャズランドからアルバムを出してい
る)のデュオ。1曲目はピーガブの「ビコ」みたいなテイストの曲をやる。そ
して、それ以降は穏健傾向のビョークという印象を多大に持つ。全部英語で歌
っていたけど、もしかして彼女の曲のカヴァーもやっていたのかと錯覚するぐ
らいに。まあ、影響を受けている部分はあるだろうけど、やっぱり北のほうの
人の喉の味のあり方やメロディ/音色感覚ってつながりがあるんではないかと
思った。全体的には、ゆらゆらした感覚のもと歌とキーボードが眩く絡むとい
った感じか。梅津和時(2001年9月2日、2001年9月21日)さんがいたな。
途中で退出し、芝公園のオランダ大使館に向かう。大使公邸でのパーティ。
明日から二日間行われる横浜ジャズ・プロムーナードに出演する数組のジャズ
・アーティストを交えてのもの。そこそこ立派、いろいろ食べ物出てました。
頭のほうでも誰か演奏したらしいが、10時近くになってミケル・ブラーム・ト
リオが演奏。ドラムはさすがに置けないので、ドラマーは変な板みたいなのを
叩く。ちょっとフリーにもかする、諧謔な部分も大の、洒脱な演奏。
いやあ、久しぶりにネクタイをしました。会場で知り合いから、似合うねえ
と言われ、当たり前じゃんとぜんぜん謙遜しない、オバカな私。けっこういい
もの、身につけていたのだよ。でも、そんな阿呆には天罰が下り、帰るときに
はドアの傘入れに入れた傘が盗まれていた(いや、間違って持っていかれたと
、判断しましょう)。でも、大使館前からすぐにタクシーが拾えたのは不幸中
の幸い。とうぶん、安い傘で我慢します。
楽絡みパーティをはしご。
まず、神宮前のラパン・エ・アロという場所でノルウェー大使館(2002年
5月13日)主催のパーティ。地下のホールで、繊細で柔和なテイストを持つ女
性ヴォーカル(スサンナ・カロリーナ・ヴァルムール。ピアニストのクリステ
ィアン・ヴァルムールの妹とか)とキーボード奏者(モッテン・クヴェル。メ
ンバーとして在籍したシャインニングはジャズランドからアルバムを出してい
る)のデュオ。1曲目はピーガブの「ビコ」みたいなテイストの曲をやる。そ
して、それ以降は穏健傾向のビョークという印象を多大に持つ。全部英語で歌
っていたけど、もしかして彼女の曲のカヴァーもやっていたのかと錯覚するぐ
らいに。まあ、影響を受けている部分はあるだろうけど、やっぱり北のほうの
人の喉の味のあり方やメロディ/音色感覚ってつながりがあるんではないかと
思った。全体的には、ゆらゆらした感覚のもと歌とキーボードが眩く絡むとい
った感じか。梅津和時(2001年9月2日、2001年9月21日)さんがいたな。
途中で退出し、芝公園のオランダ大使館に向かう。大使公邸でのパーティ。
明日から二日間行われる横浜ジャズ・プロムーナードに出演する数組のジャズ
・アーティストを交えてのもの。そこそこ立派、いろいろ食べ物出てました。
頭のほうでも誰か演奏したらしいが、10時近くになってミケル・ブラーム・ト
リオが演奏。ドラムはさすがに置けないので、ドラマーは変な板みたいなのを
叩く。ちょっとフリーにもかする、諧謔な部分も大の、洒脱な演奏。
いやあ、久しぶりにネクタイをしました。会場で知り合いから、似合うねえ
と言われ、当たり前じゃんとぜんぜん謙遜しない、オバカな私。けっこういい
もの、身につけていたのだよ。でも、そんな阿呆には天罰が下り、帰るときに
はドアの傘入れに入れた傘が盗まれていた(いや、間違って持っていかれたと
、判断しましょう)。でも、大使館前からすぐにタクシーが拾えたのは不幸中
の幸い。とうぶん、安い傘で我慢します。
ロス・ロボス
2004年10月7日 ロス・ロボスって相当久しぶりの来日じゃないか。ぼくの記憶のなかでは、
最後に見たのはすでに10年ぐらい前のような。そんときの場所は渋谷クアトロ
で、高輪の西武系プチ・ホテルに当宿していた。取材をやったからよく覚えて
いる。会場で会った人は3、4年前に来ているんじゃないのと言ってたがどー
なんだろ? 来てたら、東京にいる限りは、絶対に見に行ってるはずだが…
…。
恵比寿・リキッドルーム。開演前はそれなりに空いてて楽でいいなあと思っ
たが、始まった頃にはそこそこの込み具合になっていたなあ。おやじ、多し。
うーむ。最初、なかなか乗り切れず。久しぶりに見るということで気合たっ
ぷりというか、多大な期待をとともにショウに臨んだのは確かなんだけど。会
場に来る前に人と会う用事がありすでに飲んじゃってて、気分も温まっており
、決して生理的にも悪い状況じゃなかったはずなのに。
あたまのほう違和感のようなものを感じたのは、わりかし普通っぽくブルー
ジィなロック・バンド的なノリの実演を彼らが見せたから。とはいえ、そこは
アメリカを代表するチカーノ・バンドである彼らのこと、普通のどすこい系バ
ンドになるはずもないのだが。だが、こちら(少なくてもぼくは)は彼らにサ
イバーロックの寵児という冠も付けている。多少はそっちのほうに目利きした
音を出してもいいというものではないか。そんな斬新路線は過去のこと、おい
らは一本気なロック・バンドという内容なアルバムを最近連発しているのなら
、あれは過去の姿だとも諦めもつく。だが、アルバムにおいてはいまだそっち
のほうにも繋がる作品を出しているからなー。2、3曲目終わった時点で、キ
ーボードも弾くサックスのスティーヴ・バーリンがうまくキーボードの音でな
いや、だめだこりゃみたいな仕種を見せたような気がしたのだが、それは表出
音と関係があるのか? それに、ストレートに行くならそれはそれでもう少し
ニュアンスが豊穣だっり、もっと奥行きのある揺れる演奏になっても良かった
のではないか。ドラマーとパーカスがいて、あの平板なビート(ぼくがロス・
ロボスに抱く豊穣さから導き出された感想。そりゃ、普通のグループよりは平
板ではないと思いますよ。でも、ぼくは彼らを怪物だと思っていますから)は
ないでしょう。
というわけで、最初の三分の一は悪くはないけどなんか、と半ば首をかしげ
て見ていた。うわあいいじゃんという態度を見せる大勢の人に混じりながら。
でも、そのうち、マリアッチやクンビア調のエキゾなスペイン語の曲が入った
りとか、どんどんお酒が増すうち(どーして、ここはワインの場合、人により
注ぐ量があまりにも違うのだろう?)に、なんとなくこれでいいや、やっぱ彼
らは得難いバンドだと思うようになったのだけど(……実は、一つの結論を得
たのだけど、それはこちらに書かずにクロスビートの11月売り号のリポートに
書きます)。
途中、イダルゴ(彼のちょい甲高いヴォーカルはロス・ロボスの宝ですね)
の息子が出てきて、1曲ギターを弾いたりも。また、トラフィックの「ミスタ
ー・ファンタジー」やザ・ミーターズの「シシィ・ストラト」をやったりも。
それらも彼らの襞であるのか。本編はピタリと1時間30分。
アンコールでクンビアと言ってやった曲を、テンポを速くし、もっとがらっ
ぱちで切実な感じにするともろにヴェリー・ビー・ケアフル(2004年8月1日
)になる。うきっ。アンコールのときは、ギターと鳴りモノの日本人が加わっ
たりもした。なんでも、先に書いたモグワイや彼らは、朝霧にも出たそう。
最後に見たのはすでに10年ぐらい前のような。そんときの場所は渋谷クアトロ
で、高輪の西武系プチ・ホテルに当宿していた。取材をやったからよく覚えて
いる。会場で会った人は3、4年前に来ているんじゃないのと言ってたがどー
なんだろ? 来てたら、東京にいる限りは、絶対に見に行ってるはずだが…
…。
恵比寿・リキッドルーム。開演前はそれなりに空いてて楽でいいなあと思っ
たが、始まった頃にはそこそこの込み具合になっていたなあ。おやじ、多し。
うーむ。最初、なかなか乗り切れず。久しぶりに見るということで気合たっ
ぷりというか、多大な期待をとともにショウに臨んだのは確かなんだけど。会
場に来る前に人と会う用事がありすでに飲んじゃってて、気分も温まっており
、決して生理的にも悪い状況じゃなかったはずなのに。
あたまのほう違和感のようなものを感じたのは、わりかし普通っぽくブルー
ジィなロック・バンド的なノリの実演を彼らが見せたから。とはいえ、そこは
アメリカを代表するチカーノ・バンドである彼らのこと、普通のどすこい系バ
ンドになるはずもないのだが。だが、こちら(少なくてもぼくは)は彼らにサ
イバーロックの寵児という冠も付けている。多少はそっちのほうに目利きした
音を出してもいいというものではないか。そんな斬新路線は過去のこと、おい
らは一本気なロック・バンドという内容なアルバムを最近連発しているのなら
、あれは過去の姿だとも諦めもつく。だが、アルバムにおいてはいまだそっち
のほうにも繋がる作品を出しているからなー。2、3曲目終わった時点で、キ
ーボードも弾くサックスのスティーヴ・バーリンがうまくキーボードの音でな
いや、だめだこりゃみたいな仕種を見せたような気がしたのだが、それは表出
音と関係があるのか? それに、ストレートに行くならそれはそれでもう少し
ニュアンスが豊穣だっり、もっと奥行きのある揺れる演奏になっても良かった
のではないか。ドラマーとパーカスがいて、あの平板なビート(ぼくがロス・
ロボスに抱く豊穣さから導き出された感想。そりゃ、普通のグループよりは平
板ではないと思いますよ。でも、ぼくは彼らを怪物だと思っていますから)は
ないでしょう。
というわけで、最初の三分の一は悪くはないけどなんか、と半ば首をかしげ
て見ていた。うわあいいじゃんという態度を見せる大勢の人に混じりながら。
でも、そのうち、マリアッチやクンビア調のエキゾなスペイン語の曲が入った
りとか、どんどんお酒が増すうち(どーして、ここはワインの場合、人により
注ぐ量があまりにも違うのだろう?)に、なんとなくこれでいいや、やっぱ彼
らは得難いバンドだと思うようになったのだけど(……実は、一つの結論を得
たのだけど、それはこちらに書かずにクロスビートの11月売り号のリポートに
書きます)。
途中、イダルゴ(彼のちょい甲高いヴォーカルはロス・ロボスの宝ですね)
の息子が出てきて、1曲ギターを弾いたりも。また、トラフィックの「ミスタ
ー・ファンタジー」やザ・ミーターズの「シシィ・ストラト」をやったりも。
それらも彼らの襞であるのか。本編はピタリと1時間30分。
アンコールでクンビアと言ってやった曲を、テンポを速くし、もっとがらっ
ぱちで切実な感じにするともろにヴェリー・ビー・ケアフル(2004年8月1日
)になる。うきっ。アンコールのときは、ギターと鳴りモノの日本人が加わっ
たりもした。なんでも、先に書いたモグワイや彼らは、朝霧にも出たそう。
モグワイ、パート・チンプ、ジェイムズ・オー・コンプレックス。
2004年10月4日 去年のフジロックではモグワイを見てないから(そのときのライヴ、本人た
ちが最高のギグって絶賛しているとか)、2001年4月26日以来見ることになる
のか。今回の来日公演のトピックは彼らが運営する“ロック・アクション”レ
ーベルのアーティストを二組引き連れてのものであること。恵比寿・リキッド
ルーム。外国人比率高し。
まず、生ギター奏者一人のプロジェクト、ジェイムズ・オー・コンプレック
ス。分散した弾き方で多少響きや低音に気をつかい、ときに優しげな歌も。か
つてのウィンダム・ヒルにいたタイプ。30分強。続くパート・チンプは、多少
はモグワイ流れもほんの少し感じせるギターの重なりとヘヴィ・ロック語彙が
重なったようなバンド表現を聞かせる。ドラムや歌はヘヴィメタ系流儀。曲に
よってはなんか今様版ブラック・サバスと思わせる。20分強。両者、見ないよ
りは見れたほうが良かった。
彼らに続くと、モグワイはなるほど成功しているバンドだなという手応えた
っぷり。確立された(色褪せない)方法論のもと、相当質の高い演奏を繰り広
げていたのではないか。ダイナミズムの付け方も決まりまくり、カタルシスあ
り。これまで見たなかで、一番いい感じで見れたかも。ではあったが、それを
聞きながら、彼らとかトータス(2001年11月7日)とかいったインスト系バン
ドがポスト・ロックの最たる担い手として挙げられることにどこか一抹の抵抗
を覚えていたのは、ぼくはどこかでロックとは肉声がついた表現であると定義
しているところがあるからかとふと思う。もちろん、歌がないロックがあって
もいいとは間違いなく思うし、彼らの表現のような場合歌を入れることは“逃
げ”である(そのほうが曲の構成やメリハリは付けやすいはず)と分かってい
ても……。コンサヴァな私をふと見つけた? 彼らの演奏は1時間強。1時間
半まではいってないと思うが。
ちが最高のギグって絶賛しているとか)、2001年4月26日以来見ることになる
のか。今回の来日公演のトピックは彼らが運営する“ロック・アクション”レ
ーベルのアーティストを二組引き連れてのものであること。恵比寿・リキッド
ルーム。外国人比率高し。
まず、生ギター奏者一人のプロジェクト、ジェイムズ・オー・コンプレック
ス。分散した弾き方で多少響きや低音に気をつかい、ときに優しげな歌も。か
つてのウィンダム・ヒルにいたタイプ。30分強。続くパート・チンプは、多少
はモグワイ流れもほんの少し感じせるギターの重なりとヘヴィ・ロック語彙が
重なったようなバンド表現を聞かせる。ドラムや歌はヘヴィメタ系流儀。曲に
よってはなんか今様版ブラック・サバスと思わせる。20分強。両者、見ないよ
りは見れたほうが良かった。
彼らに続くと、モグワイはなるほど成功しているバンドだなという手応えた
っぷり。確立された(色褪せない)方法論のもと、相当質の高い演奏を繰り広
げていたのではないか。ダイナミズムの付け方も決まりまくり、カタルシスあ
り。これまで見たなかで、一番いい感じで見れたかも。ではあったが、それを
聞きながら、彼らとかトータス(2001年11月7日)とかいったインスト系バン
ドがポスト・ロックの最たる担い手として挙げられることにどこか一抹の抵抗
を覚えていたのは、ぼくはどこかでロックとは肉声がついた表現であると定義
しているところがあるからかとふと思う。もちろん、歌がないロックがあって
もいいとは間違いなく思うし、彼らの表現のような場合歌を入れることは“逃
げ”である(そのほうが曲の構成やメリハリは付けやすいはず)と分かってい
ても……。コンサヴァな私をふと見つけた? 彼らの演奏は1時間強。1時間
半まではいってないと思うが。
マイケル・シヴィスカ
2004年10月1日 赤坂・Bフラット。実は見るまで全然しらない人でした。ところが、これが
勘どころバッチリのなかなかの、フランク・シナトラ・タイプのジャズ・シン
ガー。ちょい色男が入ってて、少し皮肉屋っぽいノリ/MCもなかなか。63年
生まれというから、40才ちょいか。インディからアルバムを出していて、キャ
リア的にはそんなに華々しい人ではない。ああ、アメリカのショービズの世界
って厳しい。でも、ちゃんとしていたし、ぼくは十分に楽しんだ。やっぱ、娯
楽性に富んだアメリカ型表現はオアシスのようなところがある。やっぱ、こう
いうツボにはまった表現ってアリです。バックを務めたのは20代(に見える)
の若い日本人たちで固められた、ファン・ブラザーズ・ワークショップという
名前らしいビッグ・バンド(ベースは曲によっては外国人が弾いた)。これも
けっこうまっとう。感心できた、週末の夜の一時……。
勘どころバッチリのなかなかの、フランク・シナトラ・タイプのジャズ・シン
ガー。ちょい色男が入ってて、少し皮肉屋っぽいノリ/MCもなかなか。63年
生まれというから、40才ちょいか。インディからアルバムを出していて、キャ
リア的にはそんなに華々しい人ではない。ああ、アメリカのショービズの世界
って厳しい。でも、ちゃんとしていたし、ぼくは十分に楽しんだ。やっぱ、娯
楽性に富んだアメリカ型表現はオアシスのようなところがある。やっぱ、こう
いうツボにはまった表現ってアリです。バックを務めたのは20代(に見える)
の若い日本人たちで固められた、ファン・ブラザーズ・ワークショップという
名前らしいビッグ・バンド(ベースは曲によっては外国人が弾いた)。これも
けっこうまっとう。感心できた、週末の夜の一時……。
コートニー・パイン
2004年9月26日 また、律儀に見にいく。前に触れたことがあるが、ちょうど業界入りしたと
きに颯爽と出てきた人で、他の人以上に彼のことを親身に思っているところあ
るんだろーな。南青山・ブルーノート東京。セカンド。ほぼ前回(2003年10月
31日)と同じ。いまやヒップホップ色は完全に払拭され、弾力あるバンド・
サウンドのもと、ワン・ホーンにてソロを展開する。ソロの長さは今回のほう
が長いか? うち一曲はちょっとフェラ・クティののりを少し思い出させる。
その様を見ながら、JBビートでもフェラ・ビートでもレゲエのビートでもい
いが、そういう多少立ったビートに乗って、コルトレーンのごとく延々とソロ
を重ねまくるというのが、彼の行くべきところではないかと強く思う。そうい
う点においては、今回のライヴは64点。いちおう、満足はできた。なんでも彼
、長年の功績を認められ、女王さまから勲章をもらったそう。これ、同行者情
報ですが。
きに颯爽と出てきた人で、他の人以上に彼のことを親身に思っているところあ
るんだろーな。南青山・ブルーノート東京。セカンド。ほぼ前回(2003年10月
31日)と同じ。いまやヒップホップ色は完全に払拭され、弾力あるバンド・
サウンドのもと、ワン・ホーンにてソロを展開する。ソロの長さは今回のほう
が長いか? うち一曲はちょっとフェラ・クティののりを少し思い出させる。
その様を見ながら、JBビートでもフェラ・ビートでもレゲエのビートでもい
いが、そういう多少立ったビートに乗って、コルトレーンのごとく延々とソロ
を重ねまくるというのが、彼の行くべきところではないかと強く思う。そうい
う点においては、今回のライヴは64点。いちおう、満足はできた。なんでも彼
、長年の功績を認められ、女王さまから勲章をもらったそう。これ、同行者情
報ですが。
マーゴス・エレーラ。アンプ・フィドラー
2004年9月25日 マーゴス・エレーラはメキシコの女性シンガー/ソング・ライター。ただし
、インディオの血は入っておらず、けっこういいとこの出のようで、デザイン
の勉強ためにイタリア、音楽で行くぞと決めてからはLA(ミュージシャン・
インスティチュート)とボストン(ニュー・イングランド音楽院。現在、マイ
ケル・ケイン:2003年11月18、23日はそこで講師をやってもいる)などに留学
するなどの経験を持つ人。すらりとしててお洒落、へえという感じ。そんな彼
女はブラジルをはじめいろんな要素を取り込んだ視野の広いジャジー・ポップ
を聞かせるのだが、旦那はブラジル人ドラマーとかでブラジル要素の取り込み
の上手さはそこから来ている部分もあるのかな。
昼下がり、お台場・ウェストプロムナードというメリディアン・ホテルとフ
ジTVに挟まれた野外の場。フィエスタ・メキシカーナという催し(なかなか
、さむい)のなかでの出演。生ギターを弾きながら歌う彼女に、エレピ、縦ベ
ース、旦那のドラムという編成にて。で、これが思った以上にジャズっぽい伴
奏で、彼女もよりジャジーな歌い方をしようとする。直後に取材したら、好き
な人はという問いの筆頭に来たのはカサンドラ・ウィルソン。まあ、シャーデ
ーみたいなのも好きだとはいうが。好きなソングライターはカエターノ・ヴェ
ローゾやスティング。レコーディングに使いたい人は、ジャキス・モレレンバ
ウム、アート・リンゼー(1999年12月9日、2002年9月10日)、ロメロ・ルバ
ンボ(2003年5月6日)、ダニーロ・ペレス(2001年8月3日、2002年8月25
日、2004年2月9日)、アヴィシャイ・コーエンらの名前をすぐに挙げる。次作
はもっともっとジャズっぽい方向に行きたいとのたまう。ピーター・ゲイブリ
エルのWOMAD、ウッドストックやフジロックみたいなロック・フェス、N
YのJVCジャズ・フェスティヴァル、出るとするとどれがいいと聞いたら、
JVCと即答。彼女(たち)、ほんとジャズが好きみたい。
夜、南青山・ブルーノート東京。セカンド。元P−ファンク、いろんなセッ
ション活動をしつつ、デトロイトをベースに統合型ファンクを作っている黒人
キーボーディストを見る。よくぞ呼んでくれました。
もう40才は過ぎているはずだが、けっこう若々しい人。キーボード、ベース
、ドラム(ときに、プリセット音併用)、健気なフリ付きの二人の女性コーラ
ス(顔や髪形は違うが身長と体つきが同じ。それって、生理的しっくり来てい
いナ)そして、歌とキーボードの彼という布陣。みんな腕が立つ。また、コー
ラスの使い方(リード・ヴォーカルやサウンドとの絡み方)が非常にエクセレ
ント、やっぱりフィドラーは才がある。
最初のほうはキーボードを触らず、ヴォーカルに専念。そんなにうまいわけ
ではないが、ちゃんと見せ方を知ってもいる人で違和感なく、感心しつつ、聞
ける。けっこう、フロントに立つライヴをやっているのかな。ボブ・マーリー
の「ゲット・アップ、スタンド・アップ」のキーボードの弾き方みたいだなと
思ったら、そのまま同曲のコール&レスポンスをするなど、引出しはいろいろ
。もちろん、P−ファンクの幻影を見せるときもあったし、スライっぽい断片
を出す場面もあった。そうした豊かな語彙が、一度彼のなかに入って、娯楽性
を忘れない、ときに今っぽい多層表現として溢れ出てくる。うふふ。過剰に客
をあおる(明日のコートニー・パインはそうするんだろうなあ)わけではない
のに、もう客席側も大ノリ。1時間半を軽く超えるパフォーマンスにはもう大
満足。本人たちも本当にキブンが良かったろうなあ。また、秀でた、もう一つ
のアメリカの才能に触れたナという気持ちを強く得た。
、インディオの血は入っておらず、けっこういいとこの出のようで、デザイン
の勉強ためにイタリア、音楽で行くぞと決めてからはLA(ミュージシャン・
インスティチュート)とボストン(ニュー・イングランド音楽院。現在、マイ
ケル・ケイン:2003年11月18、23日はそこで講師をやってもいる)などに留学
するなどの経験を持つ人。すらりとしててお洒落、へえという感じ。そんな彼
女はブラジルをはじめいろんな要素を取り込んだ視野の広いジャジー・ポップ
を聞かせるのだが、旦那はブラジル人ドラマーとかでブラジル要素の取り込み
の上手さはそこから来ている部分もあるのかな。
昼下がり、お台場・ウェストプロムナードというメリディアン・ホテルとフ
ジTVに挟まれた野外の場。フィエスタ・メキシカーナという催し(なかなか
、さむい)のなかでの出演。生ギターを弾きながら歌う彼女に、エレピ、縦ベ
ース、旦那のドラムという編成にて。で、これが思った以上にジャズっぽい伴
奏で、彼女もよりジャジーな歌い方をしようとする。直後に取材したら、好き
な人はという問いの筆頭に来たのはカサンドラ・ウィルソン。まあ、シャーデ
ーみたいなのも好きだとはいうが。好きなソングライターはカエターノ・ヴェ
ローゾやスティング。レコーディングに使いたい人は、ジャキス・モレレンバ
ウム、アート・リンゼー(1999年12月9日、2002年9月10日)、ロメロ・ルバ
ンボ(2003年5月6日)、ダニーロ・ペレス(2001年8月3日、2002年8月25
日、2004年2月9日)、アヴィシャイ・コーエンらの名前をすぐに挙げる。次作
はもっともっとジャズっぽい方向に行きたいとのたまう。ピーター・ゲイブリ
エルのWOMAD、ウッドストックやフジロックみたいなロック・フェス、N
YのJVCジャズ・フェスティヴァル、出るとするとどれがいいと聞いたら、
JVCと即答。彼女(たち)、ほんとジャズが好きみたい。
夜、南青山・ブルーノート東京。セカンド。元P−ファンク、いろんなセッ
ション活動をしつつ、デトロイトをベースに統合型ファンクを作っている黒人
キーボーディストを見る。よくぞ呼んでくれました。
もう40才は過ぎているはずだが、けっこう若々しい人。キーボード、ベース
、ドラム(ときに、プリセット音併用)、健気なフリ付きの二人の女性コーラ
ス(顔や髪形は違うが身長と体つきが同じ。それって、生理的しっくり来てい
いナ)そして、歌とキーボードの彼という布陣。みんな腕が立つ。また、コー
ラスの使い方(リード・ヴォーカルやサウンドとの絡み方)が非常にエクセレ
ント、やっぱりフィドラーは才がある。
最初のほうはキーボードを触らず、ヴォーカルに専念。そんなにうまいわけ
ではないが、ちゃんと見せ方を知ってもいる人で違和感なく、感心しつつ、聞
ける。けっこう、フロントに立つライヴをやっているのかな。ボブ・マーリー
の「ゲット・アップ、スタンド・アップ」のキーボードの弾き方みたいだなと
思ったら、そのまま同曲のコール&レスポンスをするなど、引出しはいろいろ
。もちろん、P−ファンクの幻影を見せるときもあったし、スライっぽい断片
を出す場面もあった。そうした豊かな語彙が、一度彼のなかに入って、娯楽性
を忘れない、ときに今っぽい多層表現として溢れ出てくる。うふふ。過剰に客
をあおる(明日のコートニー・パインはそうするんだろうなあ)わけではない
のに、もう客席側も大ノリ。1時間半を軽く超えるパフォーマンスにはもう大
満足。本人たちも本当にキブンが良かったろうなあ。また、秀でた、もう一つ
のアメリカの才能に触れたナという気持ちを強く得た。
オースティン・シティ・リミッツ・ミュージック・フェスティヴァル
2004年9月19日 最終日となる、3日目。
●ザ・ルーツ(SBC)
この少し前に日本公演をやっているはずだし(なんかここのところ、半年お
きに来日している感じはないか。2003年12月2日、他)、ほんと働きものだね
。ヒップホップ・ビヨンドでゴー。娯楽性の高いステージ運びで、彼らはフェ
ス向けであるなあと痛感。
●ノース・ミシシッピー・オールスターズ(ハイネケン)
大層、楽しみにしていたんだけどなあ。2年前にはメンバーになったはずの
、R.L.バーンサイドの息子はステージに登場せずに、旧メンバーの3人で演奏
。悪くはないけど、なんか温いと感じた。
●アンティバラス・アフロビート・オーケストラ(CM)
NYベースのフェラ・クティ表現再現バンド。実演を見るとドレッド黒人の
肉声担当者が前面に出ていて、印象的。また、別の持ち味、彼らなりのノリが
出る。
●エルヴィス・コステロ(シンギュラー)
南部録音でロスト・ハイウェイを通した新作を出したコステロが、米国深層
部(?)のフェスに登場。本人がそれに意義を感じていたかどうかは知らない
が、すごく気張っていたのは確か。くそ暑いなか、紫のスーツに同色のギター
をもって、彼は疾走しまくった。新作からは2曲、あとは昔の曲を連発。ふふ
ふ。
●オラベル(CM)
今年ソニーからデビュー作を出した、ザ・バンドのリヴォン・ヘルムの娘も
メンバーの、NYベースの男女混合バンド。ブルース、ゴスペル他、いろんな
アーシーなルーツ・ミュージックを都会生活者の視点で拾いなおし、軽妙洒脱
なロックとして送り出す。らしくも、非常にあり。レコードの数倍、良かった
な。
●ウィルコ(SBC)
あたまのほうを見る。彼らの実演を見ていると、もっと今という時を引っか
いてくれと言いたくなる。アコースティック・ギターを使わなければ、ぼくは
彼らをもっともっと好きになれるのに。後半、キャレキシコ(2001年12月18日
、2004年2月25日)のメンバーがホーン隊として加わったという。
●メデスキ・マーティン・ウッド(ハイネケン)
このフェス出演者でジャズ系は彼らだけだったのかな。飄々、人を喰ったラ
イヴを展開。2004年9月5日の来日公演ときより良かった。
●デイヴィッド・ガーザ(AV)
え、なんでこんなに味がいいの? もっとしょぼいシンガー・ソングライタ
ーという感じだったのに。一言で言えば、<チカーノ・ロック界のJB>なん
て言いたくなるパフォーマンスを展開。もう歌もギターもなんか癖があってし
ぶとくてひっかかりまくり、バンドもゴツゴツとそれについていく感じ、ぼく
はしびれまくった。おかげで、超楽しみにしていたケイク(良かったみたい
)のライヴをパスしたぐらいだから。
このフェス、出演者の登場時間はかなり正確だ。だから、余計にタイムテー
ブルを見て、やりくりしたくなる。で、客の99パーセントは非黒人。年齢層は
まんべんなく、平均年齢はかなり高めのはず。それは、日本の地方でやるジャ
ズ祭や、メルス・ニュー・ジャズ・フェス(2004年5月28日〜6月1日)のそ
れとも重なる。どーにもこーにも、地元の人の、ハレの娯楽享受の場なんだよ
ね。
水やソフト・ドリンク2ドル、ビールは4ドル。食い物は3〜5ドル。ゴミ
はペット・ボトルだけ分別していたが、守らない人も多い。初日の明るいうち
はけっこうみんなマナーがいいなと思っていたが、暗くなったころの会場はゴ
ミだらけ。辟易。あれ、みんな不快じゃないのかな。駄目なアメリカ人。
繰り返し書くが、ジョージ・ブッシュの本拠地にいて(それでも、オーステ
ィンはブッシュ支持率がテキサス州で一番低いそうだが)、いいフェスだなあ
と思いつつ、どこかで俺はここにいていいのかと感じるところはいつもあった
。それから、今回アメリカはやばいと思ったのは冷房。もう行き返りのコンテ
ィネインタルの機内のそれをはじめ、本当に容赦なく効きまくり。NYにして
も、テキサスにしても。本当に上着が欠かせなかった。なんで、あんなに効か
せる。なぜ、皆それが当然のような顔をしている。電力消費量、冷房に伴う熱
放出量はものすごいはず。地球温暖化の幾ばくかはアメリカの冷房のせいだと
マジに思いました。
それから、テキサスってメキシコ文化がかなり入ってますね。フェス終了翌
日に寄った、サンアントニオという、なかなか気分の良い観光都市は特にそう
だったけど、なるほどメキやんのもろもろは強いのだなと、今回痛感させられ
ました。
●ザ・ルーツ(SBC)
この少し前に日本公演をやっているはずだし(なんかここのところ、半年お
きに来日している感じはないか。2003年12月2日、他)、ほんと働きものだね
。ヒップホップ・ビヨンドでゴー。娯楽性の高いステージ運びで、彼らはフェ
ス向けであるなあと痛感。
●ノース・ミシシッピー・オールスターズ(ハイネケン)
大層、楽しみにしていたんだけどなあ。2年前にはメンバーになったはずの
、R.L.バーンサイドの息子はステージに登場せずに、旧メンバーの3人で演奏
。悪くはないけど、なんか温いと感じた。
●アンティバラス・アフロビート・オーケストラ(CM)
NYベースのフェラ・クティ表現再現バンド。実演を見るとドレッド黒人の
肉声担当者が前面に出ていて、印象的。また、別の持ち味、彼らなりのノリが
出る。
●エルヴィス・コステロ(シンギュラー)
南部録音でロスト・ハイウェイを通した新作を出したコステロが、米国深層
部(?)のフェスに登場。本人がそれに意義を感じていたかどうかは知らない
が、すごく気張っていたのは確か。くそ暑いなか、紫のスーツに同色のギター
をもって、彼は疾走しまくった。新作からは2曲、あとは昔の曲を連発。ふふ
ふ。
●オラベル(CM)
今年ソニーからデビュー作を出した、ザ・バンドのリヴォン・ヘルムの娘も
メンバーの、NYベースの男女混合バンド。ブルース、ゴスペル他、いろんな
アーシーなルーツ・ミュージックを都会生活者の視点で拾いなおし、軽妙洒脱
なロックとして送り出す。らしくも、非常にあり。レコードの数倍、良かった
な。
●ウィルコ(SBC)
あたまのほうを見る。彼らの実演を見ていると、もっと今という時を引っか
いてくれと言いたくなる。アコースティック・ギターを使わなければ、ぼくは
彼らをもっともっと好きになれるのに。後半、キャレキシコ(2001年12月18日
、2004年2月25日)のメンバーがホーン隊として加わったという。
●メデスキ・マーティン・ウッド(ハイネケン)
このフェス出演者でジャズ系は彼らだけだったのかな。飄々、人を喰ったラ
イヴを展開。2004年9月5日の来日公演ときより良かった。
●デイヴィッド・ガーザ(AV)
え、なんでこんなに味がいいの? もっとしょぼいシンガー・ソングライタ
ーという感じだったのに。一言で言えば、<チカーノ・ロック界のJB>なん
て言いたくなるパフォーマンスを展開。もう歌もギターもなんか癖があってし
ぶとくてひっかかりまくり、バンドもゴツゴツとそれについていく感じ、ぼく
はしびれまくった。おかげで、超楽しみにしていたケイク(良かったみたい
)のライヴをパスしたぐらいだから。
このフェス、出演者の登場時間はかなり正確だ。だから、余計にタイムテー
ブルを見て、やりくりしたくなる。で、客の99パーセントは非黒人。年齢層は
まんべんなく、平均年齢はかなり高めのはず。それは、日本の地方でやるジャ
ズ祭や、メルス・ニュー・ジャズ・フェス(2004年5月28日〜6月1日)のそ
れとも重なる。どーにもこーにも、地元の人の、ハレの娯楽享受の場なんだよ
ね。
水やソフト・ドリンク2ドル、ビールは4ドル。食い物は3〜5ドル。ゴミ
はペット・ボトルだけ分別していたが、守らない人も多い。初日の明るいうち
はけっこうみんなマナーがいいなと思っていたが、暗くなったころの会場はゴ
ミだらけ。辟易。あれ、みんな不快じゃないのかな。駄目なアメリカ人。
繰り返し書くが、ジョージ・ブッシュの本拠地にいて(それでも、オーステ
ィンはブッシュ支持率がテキサス州で一番低いそうだが)、いいフェスだなあ
と思いつつ、どこかで俺はここにいていいのかと感じるところはいつもあった
。それから、今回アメリカはやばいと思ったのは冷房。もう行き返りのコンテ
ィネインタルの機内のそれをはじめ、本当に容赦なく効きまくり。NYにして
も、テキサスにしても。本当に上着が欠かせなかった。なんで、あんなに効か
せる。なぜ、皆それが当然のような顔をしている。電力消費量、冷房に伴う熱
放出量はものすごいはず。地球温暖化の幾ばくかはアメリカの冷房のせいだと
マジに思いました。
それから、テキサスってメキシコ文化がかなり入ってますね。フェス終了翌
日に寄った、サンアントニオという、なかなか気分の良い観光都市は特にそう
だったけど、なるほどメキやんのもろもろは強いのだなと、今回痛感させられ
ました。
昨日は本当に暑かった。生涯で一番水を飲んだ日となった、と思う。汗もが
んがん出るが、日差し等でけっこう蒸発もする。この日のほうが雲に太陽が隠
れるときもあるなど、少し楽。そして、翌日はさらに過ごしやすいと感じる。
まあ、身体が慣れ、日陰を求めるなど(そうすると、周辺に日陰が多いキャピ
タル・メトロには頻繁に顔を出すようになる)なるべく身体に負荷がかからな
い身の処し方を学習しているせいでもあると思われるが。しかし、これだけ暑
いと、暑さとの関係というのもこっちのほうの音楽性を考える重要要素でもあ
ると痛感させられますね。
売店関係は充実。とくに、食い物じゃないお店は。食い物はもう少し個性的
な店があってもいいかも。バーク・フェス(2000年8月11日〜13日)では個性
的な店がズラリと並んでいて、豊かさを感じさせられたからなあ。
●シールズ・オブ・フェイス(CM)
いかにもゴスペル。見た目もまったくもって。
●ホームズ・ブラザーズ(CM)
ゴスペルのヴェテラン3人組。ギター/ピアノ、ベース、ドラム、みんなヴ
ォーカルを取る。が、2曲を終えたところでベース奏者のシャーマン・ホーム
ズがダウン。以後、ベース抜きでステージは進められる。でも、全然問題なし
。強く、ジューシーで、ずしんはと胸を打つパフォーマンスは二人でなされた
。すごいナ、伝統と経験は。
●ザ・ウェイラーズ(SBC)
本当はハイネケン・ステージのトリで出るはずだった彼らだが、G・ラヴの
到着遅延で急遽、彼が出るはずのステージに登場。誰がいるのか知らないが、
ボブ・マーリー曲連発。軽い気持ちで、数曲楽しみました。ホーン隊や女性コ
ーラスもつく、10人強によるもの。
●ウォルター“ウルフマン”ワシントン&ザ・ロードマスターズ(CM)
バンドはもろにザ・ブルーズ・ブラザーズ・バンドのりで、それをもう少し
ファンキーにした感じか。統合型のブルーズ表現を創意とともに作っていると
いう好感想を得る。
●クラレンス“ゲイトマウス”ブラウン(CM)
頭のほうだけ、ちょい見ました。出てきたとたん、会場内はスタンディング
・オヴェイション。テキサス・ブルーズの大偉人、やっぱ地元で見る彼は格別
なところがあった。のり/曲目は昨年の来日公演(2004年12月14日)とほぼ同
じであったはず。
●ロス・アミーゴス・インヴィシーブレス(ハイネケン)
ヴェネズエラの変テコ集団。これも、見れて嬉しいって思えた。切れ目ない
ピコピコ電気音にうまく生音を組み合わせ、魅力的な妄想をもあもあと放出し
ていく。英語を使わずスペイン語でMCやってたのに、彼らはステージを去る
ときに「サヨナラ」と言った。日本に来てほしいナ。彼らが良すぎたおかげで
、同時にやっていたマイ・モーニング・ジャケットを見れず。
●ザ・ネヴィル・ブラザーズ(バンク・オブ・アメリカ)
え、なんでこんなに音が小さいのと非常に困惑。ただ、ビートのある曲はカ
チっと立っていたし、アーロン・ネヴィルをフィーチャーするメロウ曲もしっ
とり。非常に現役感のあるステージであると思う。
●トレイ・アナスタシオ(SBC)
この日の目玉出演者。彼は1時間強のステージを休憩を挟んで2回やる。ス
タジオ作もライヴ作もフィッシュ以上に素晴らしかったが、この晩も見事に質
を維持。ジャズの腕利きを含む大人数のそれはもう夢のバンドと言いたくなっ
ちゃう? 構成員のシロ・バティスタ(2004年9月5日)は目立ちすぎ。2
部の途中で、ザ・バンドの「イット・メイクス・ノー・ディファレンス」をや
んわりとしたホーン・アレンジ(それはまるで、『ロック・オブ・エイジズ』
におけるアラン・トゥーサンのアレンジのようだった)にて披露。良かった。
そして、この日はフェス終了後にライヴをはしご。中心地からは少し外れた
ところにあるザ・コンティネンタル・クラブというハコに行く。10時半ぐらい
に行くと少し列になっている。ドアには怖そうな白人のお兄さんがしっかりと
立ち、定員厳守(?)で一人出ると一人入れるという感じ。40分ぐらい待って
やっと入る(土曜の夜だし、混むよなあ)と、もっと入れるじゃんという感じ
ではあるのだが、キャパを頑に守る。というのも、頑固なハコっぽい? ステ
ージはそんなに広くはないが高く、どこからでもけっこう見やすい。前半分は
スタンディングのスペース、一段高い後ろのほうは椅子席もある。中の感じは
、システムは、こうなっているのか。へえ。ライヴ・ヴェニュー評論家の血が
騒ぐ? 奥のほうは飲むだけのスペースやプールがあった。風情あり。このク
ラブ、なかなか歴史があるそうで、なるほどそれは肌で理解できました。
たしか、18ドル。なかに入るとお目当てのジェイムズ・マクマトリーはすで
にやっていたのだが、これがなんとも勘どころを掴んだ、アーシーで、気骨
ある、渋〜いロックンロールを聞かせる。イエイ。大人の客もやんやの反応。
もう、手応えたっぷり。主役をばっちりもりたてるリズム・セクションも言う
ことなし。80年代後期にソニーと契約していた頃かなり好きだったのだが、少
なくても実演においてはあのころの訴求力や覇気を充実したカタチで維持して
いると言える。かなり入るまでに待たされて見た実演。そりゃ、のんべんだら
りと見られるフェスの出演者に接するのとは重みが全然違うようなあと思いつ
つ、感じいりまくりのワタシでした。
マクマトリーの後には、メレンキャンプが付く前の、ジョン・クーガーのよ
うな、ちょっと小賢しいぞと思わせる曲をやるロックンローラーが登場。マク
マトリーのあとだとちょっと……。
んがん出るが、日差し等でけっこう蒸発もする。この日のほうが雲に太陽が隠
れるときもあるなど、少し楽。そして、翌日はさらに過ごしやすいと感じる。
まあ、身体が慣れ、日陰を求めるなど(そうすると、周辺に日陰が多いキャピ
タル・メトロには頻繁に顔を出すようになる)なるべく身体に負荷がかからな
い身の処し方を学習しているせいでもあると思われるが。しかし、これだけ暑
いと、暑さとの関係というのもこっちのほうの音楽性を考える重要要素でもあ
ると痛感させられますね。
売店関係は充実。とくに、食い物じゃないお店は。食い物はもう少し個性的
な店があってもいいかも。バーク・フェス(2000年8月11日〜13日)では個性
的な店がズラリと並んでいて、豊かさを感じさせられたからなあ。
●シールズ・オブ・フェイス(CM)
いかにもゴスペル。見た目もまったくもって。
●ホームズ・ブラザーズ(CM)
ゴスペルのヴェテラン3人組。ギター/ピアノ、ベース、ドラム、みんなヴ
ォーカルを取る。が、2曲を終えたところでベース奏者のシャーマン・ホーム
ズがダウン。以後、ベース抜きでステージは進められる。でも、全然問題なし
。強く、ジューシーで、ずしんはと胸を打つパフォーマンスは二人でなされた
。すごいナ、伝統と経験は。
●ザ・ウェイラーズ(SBC)
本当はハイネケン・ステージのトリで出るはずだった彼らだが、G・ラヴの
到着遅延で急遽、彼が出るはずのステージに登場。誰がいるのか知らないが、
ボブ・マーリー曲連発。軽い気持ちで、数曲楽しみました。ホーン隊や女性コ
ーラスもつく、10人強によるもの。
●ウォルター“ウルフマン”ワシントン&ザ・ロードマスターズ(CM)
バンドはもろにザ・ブルーズ・ブラザーズ・バンドのりで、それをもう少し
ファンキーにした感じか。統合型のブルーズ表現を創意とともに作っていると
いう好感想を得る。
●クラレンス“ゲイトマウス”ブラウン(CM)
頭のほうだけ、ちょい見ました。出てきたとたん、会場内はスタンディング
・オヴェイション。テキサス・ブルーズの大偉人、やっぱ地元で見る彼は格別
なところがあった。のり/曲目は昨年の来日公演(2004年12月14日)とほぼ同
じであったはず。
●ロス・アミーゴス・インヴィシーブレス(ハイネケン)
ヴェネズエラの変テコ集団。これも、見れて嬉しいって思えた。切れ目ない
ピコピコ電気音にうまく生音を組み合わせ、魅力的な妄想をもあもあと放出し
ていく。英語を使わずスペイン語でMCやってたのに、彼らはステージを去る
ときに「サヨナラ」と言った。日本に来てほしいナ。彼らが良すぎたおかげで
、同時にやっていたマイ・モーニング・ジャケットを見れず。
●ザ・ネヴィル・ブラザーズ(バンク・オブ・アメリカ)
え、なんでこんなに音が小さいのと非常に困惑。ただ、ビートのある曲はカ
チっと立っていたし、アーロン・ネヴィルをフィーチャーするメロウ曲もしっ
とり。非常に現役感のあるステージであると思う。
●トレイ・アナスタシオ(SBC)
この日の目玉出演者。彼は1時間強のステージを休憩を挟んで2回やる。ス
タジオ作もライヴ作もフィッシュ以上に素晴らしかったが、この晩も見事に質
を維持。ジャズの腕利きを含む大人数のそれはもう夢のバンドと言いたくなっ
ちゃう? 構成員のシロ・バティスタ(2004年9月5日)は目立ちすぎ。2
部の途中で、ザ・バンドの「イット・メイクス・ノー・ディファレンス」をや
んわりとしたホーン・アレンジ(それはまるで、『ロック・オブ・エイジズ』
におけるアラン・トゥーサンのアレンジのようだった)にて披露。良かった。
そして、この日はフェス終了後にライヴをはしご。中心地からは少し外れた
ところにあるザ・コンティネンタル・クラブというハコに行く。10時半ぐらい
に行くと少し列になっている。ドアには怖そうな白人のお兄さんがしっかりと
立ち、定員厳守(?)で一人出ると一人入れるという感じ。40分ぐらい待って
やっと入る(土曜の夜だし、混むよなあ)と、もっと入れるじゃんという感じ
ではあるのだが、キャパを頑に守る。というのも、頑固なハコっぽい? ステ
ージはそんなに広くはないが高く、どこからでもけっこう見やすい。前半分は
スタンディングのスペース、一段高い後ろのほうは椅子席もある。中の感じは
、システムは、こうなっているのか。へえ。ライヴ・ヴェニュー評論家の血が
騒ぐ? 奥のほうは飲むだけのスペースやプールがあった。風情あり。このク
ラブ、なかなか歴史があるそうで、なるほどそれは肌で理解できました。
たしか、18ドル。なかに入るとお目当てのジェイムズ・マクマトリーはすで
にやっていたのだが、これがなんとも勘どころを掴んだ、アーシーで、気骨
ある、渋〜いロックンロールを聞かせる。イエイ。大人の客もやんやの反応。
もう、手応えたっぷり。主役をばっちりもりたてるリズム・セクションも言う
ことなし。80年代後期にソニーと契約していた頃かなり好きだったのだが、少
なくても実演においてはあのころの訴求力や覇気を充実したカタチで維持して
いると言える。かなり入るまでに待たされて見た実演。そりゃ、のんべんだら
りと見られるフェスの出演者に接するのとは重みが全然違うようなあと思いつ
つ、感じいりまくりのワタシでした。
マクマトリーの後には、メレンキャンプが付く前の、ジョン・クーガーのよ
うな、ちょっと小賢しいぞと思わせる曲をやるロックンローラーが登場。マク
マトリーのあとだとちょっと……。
オースティン・シティ・リミッツ・ミュージック・フェスティヴァル
2004年9月17日 オースティン・シティ・リミッツ(ACL)は今年で3度目となるらしい、
野外音楽フェスティヴァル。オースティンのダウンタウンの川向こうにあるジ
ルカー・パークという巨大公園の一角で、今年は17日〜19日の3日間開かれた
。どばーっと広い細長い楕円形のスペース(丈の短い雑草が一面を覆う。フジ
・ロックのグリーン・ステージ何個ぶんくらいか。ぼくは6個ぶんくらいかと
思ったが、10個ぶんぐらいあるんじゃないのという人もいました)に大小8つ
のステージが設けられていて、そこに130 ものアースティトが出るわけで、規
模は相当にデカい。とはいえ、10分弱で会場最長の部分を横断できるわけで、
距離が近いステージ間では演奏音がカブるものの、相当に移動は楽だ。
今年は3日間の通しチケット(税抜き80ドル)はソールド・アウトで、3日
間で20万人を軽く越える人出であったという。会場は車の乗り入れが禁止で市
の中心と会場間をシャトル・バスが行き来する(タクシーは近くまで乗り入れ
可能。タクるとホテルからチップ込みで13ドル)。ただ、人が集中する終演後
はすごいバス待ちの列で、歩いて帰ったほうが早い。実際、初日はそうしたの
だが、フジ・ロックのオレンジ・コートからプリンス・ホテルまで歩く距離ぐ
らいでダウンタウンのホテルについちゃいますね。
出演者はなるほど新旧のルーツ・ロック系が多く(サックスやアコーディオ
ン奏者やペダル・スティール奏者なんかをバンドに擁する比率は、いろんなロ
ック・フェスのなかでもトップクラスに高いのでは)、それはテキサスでの音
楽フェスだなあという気にさせる。もちろん、フランツ・フェルディナンドみ
たいなアクトも出るが。それから、<キャピタル・メトロ>という公営交通が
スポンサーとなるテント・ステージは“ショーケイシング・ゴスペル&ブルー
ズ”という副題つき。ロック・アクトが中心のフェスながら、そこには黒人ア
ーティストがいろいろと出る。一般の野外ステージのほうにも黒人アクトはい
ろいろ出て、黒人音楽ファンにも吉なフェスと言えるだろう。そのぶん、ワー
ルド・ミュージック系やクラブ・ミュージック系の出演者はいない。
とにかく、歩き易い会場だからちょい見で次々、出演者をチェックしちゃう
。以下、2曲ぐらいしか見ていない人も含め(いろいろ見たかったんだよお。
でも、フェスを見た人のなかでぼくはトップクラスに落ちつきのない奴だった
んだろーな)、以下分かったような気になったアーティストの短い感想をざざ
あと書いていこう(括弧内表記はステージ名)。
●エレクトリック・チャーチ(キャピタル・メトロ、以下CM)
バプティスト教会系らしい人達で、ゴスペル語彙とクラブ・ミュージック傾
向の生演奏を組み合わせる。途中まではクワイアがついていたが、途中からは
演奏主体に。
●ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマ(SBC)
おおらかに、堂々と、自然体。客席側に下りた今年のフジ・ロック(グリーン
とオレンジ・コート。後者はベン・ハーパーがゲスト入りした)のときはいか
にじいさんたちが気張っていたかというがよく分かった。
●ヘンリー・バトラー(CM)
ピアノを弾く盲目のブルーズ・マン、リズム・セクションを率いてのショウ
。かつて、NYで見たときと全然印象が違っていてとまどう。すごく、凛とし
たパフォーマンスで、一部はシンセ経由の声などもブレンドし、彼なりに前を
見たブラック表現をカタチにしており感服した。
●テリ・ヘンドリックス(オースティン・ヴェンチャーズ、以下AV)
テキサス州サンマルコスをベースとする自作自演派。カントリー・ロック界
のアニ・ディフランコ、てな印象を抱かせるパフォーマンス。かなりにっこり
。レコードを聞くとそこまで弾けてはいなかったが、それなりに才と根性ある
人だと思った。
●ソロモン・バーク(SBC)
この日のハイライト。もう、演奏、設定、本人の歌、すべてが完璧に決まる
、驚愕のスケールでかいソウル・ショーを展開。ストーリー性も豊か。ぼくが
見たソウル・ショーのなかで一番ではないかと感じたし、オースティンくんだ
りまで来て本当に良かったと思えた。彼のステージ、普段はR&Bに触れてな
い人にもホンモノのR&Bはすごいと無条件に思わすものであったようだ。
●ザ・リジェンダリー・ソウル・スターラーズ(CM)
王道。来日公演(1999年12月10日)のときと同じ面子かどうかはまったく知
らないが、重厚なパフォーマンスを見せる。それにしても彼らに限らず、ゴス
ペル・グループの人たちはみんな演奏が上手い。
●ライアン・アダムス(SBC)
ほのかにかっこ良い。オルタナ・カントリーの中心人物という感じの人だが
、実演はとってもジューシィでスウィートな感じもありました。
●トゥーツ&ザ・メイタルズ(シンギュラー)
レゲエ風味のR&Bショーを展開。「ファンキー・キングストン」をぐい乗
りで一緒にガナり、余は満足じゃ。
●リバース・ブラス・バンド(CM)
なるほど、ダーティ・ダズン(2004年7月28日。彼らも、3日目に登場した
。日本公演とほぼ同じ)よりも生きがいい。と、思わせられたか。肉声もうま
く用いた。
●ジョー・イーライ(AV)
テックス・メックス系ヴェテラン、こういう人を見ることが出来ると、オー
スティンのフェスだなと痛感。土臭く、地に足つけて寛いだ演奏を展開。
●ゴメス(ハイネケン)
けっこう、淡々とショーをこなしていた。でも、米国ルーツ音楽の巧みな応
用を見せる英国の彼らがこういうフェスに出るというのは、なんか意義を感じ
させるか。
●ロス・ロンリー・ボーイズ(シンギュラー)
米国でバカ売れした、テキサスの3人組(ライヴはサポート二人)。オール
マン、サンタナなどのオールド・ロックの妙味をあっけらかん、ずどんと出し
ていた。子供っぽいという形容もありの、アメリカンな娯楽性もあり。
●シェリル・クロウ(SBC)
伸び伸び。アンコールには、オースティンが生んだブルース・スター故人、
スティーヴ・レイ・ヴォーンのブルース・ロック曲をやる。なんか、自転車選
手の若い彼氏もステージに出てきたよう。10時ぐらいに終わる。それ以後の、
オールナイトの出し物はない。
野外音楽フェスティヴァル。オースティンのダウンタウンの川向こうにあるジ
ルカー・パークという巨大公園の一角で、今年は17日〜19日の3日間開かれた
。どばーっと広い細長い楕円形のスペース(丈の短い雑草が一面を覆う。フジ
・ロックのグリーン・ステージ何個ぶんくらいか。ぼくは6個ぶんくらいかと
思ったが、10個ぶんぐらいあるんじゃないのという人もいました)に大小8つ
のステージが設けられていて、そこに130 ものアースティトが出るわけで、規
模は相当にデカい。とはいえ、10分弱で会場最長の部分を横断できるわけで、
距離が近いステージ間では演奏音がカブるものの、相当に移動は楽だ。
今年は3日間の通しチケット(税抜き80ドル)はソールド・アウトで、3日
間で20万人を軽く越える人出であったという。会場は車の乗り入れが禁止で市
の中心と会場間をシャトル・バスが行き来する(タクシーは近くまで乗り入れ
可能。タクるとホテルからチップ込みで13ドル)。ただ、人が集中する終演後
はすごいバス待ちの列で、歩いて帰ったほうが早い。実際、初日はそうしたの
だが、フジ・ロックのオレンジ・コートからプリンス・ホテルまで歩く距離ぐ
らいでダウンタウンのホテルについちゃいますね。
出演者はなるほど新旧のルーツ・ロック系が多く(サックスやアコーディオ
ン奏者やペダル・スティール奏者なんかをバンドに擁する比率は、いろんなロ
ック・フェスのなかでもトップクラスに高いのでは)、それはテキサスでの音
楽フェスだなあという気にさせる。もちろん、フランツ・フェルディナンドみ
たいなアクトも出るが。それから、<キャピタル・メトロ>という公営交通が
スポンサーとなるテント・ステージは“ショーケイシング・ゴスペル&ブルー
ズ”という副題つき。ロック・アクトが中心のフェスながら、そこには黒人ア
ーティストがいろいろと出る。一般の野外ステージのほうにも黒人アクトはい
ろいろ出て、黒人音楽ファンにも吉なフェスと言えるだろう。そのぶん、ワー
ルド・ミュージック系やクラブ・ミュージック系の出演者はいない。
とにかく、歩き易い会場だからちょい見で次々、出演者をチェックしちゃう
。以下、2曲ぐらいしか見ていない人も含め(いろいろ見たかったんだよお。
でも、フェスを見た人のなかでぼくはトップクラスに落ちつきのない奴だった
んだろーな)、以下分かったような気になったアーティストの短い感想をざざ
あと書いていこう(括弧内表記はステージ名)。
●エレクトリック・チャーチ(キャピタル・メトロ、以下CM)
バプティスト教会系らしい人達で、ゴスペル語彙とクラブ・ミュージック傾
向の生演奏を組み合わせる。途中まではクワイアがついていたが、途中からは
演奏主体に。
●ブラインド・ボーイズ・オブ・アラバマ(SBC)
おおらかに、堂々と、自然体。客席側に下りた今年のフジ・ロック(グリーン
とオレンジ・コート。後者はベン・ハーパーがゲスト入りした)のときはいか
にじいさんたちが気張っていたかというがよく分かった。
●ヘンリー・バトラー(CM)
ピアノを弾く盲目のブルーズ・マン、リズム・セクションを率いてのショウ
。かつて、NYで見たときと全然印象が違っていてとまどう。すごく、凛とし
たパフォーマンスで、一部はシンセ経由の声などもブレンドし、彼なりに前を
見たブラック表現をカタチにしており感服した。
●テリ・ヘンドリックス(オースティン・ヴェンチャーズ、以下AV)
テキサス州サンマルコスをベースとする自作自演派。カントリー・ロック界
のアニ・ディフランコ、てな印象を抱かせるパフォーマンス。かなりにっこり
。レコードを聞くとそこまで弾けてはいなかったが、それなりに才と根性ある
人だと思った。
●ソロモン・バーク(SBC)
この日のハイライト。もう、演奏、設定、本人の歌、すべてが完璧に決まる
、驚愕のスケールでかいソウル・ショーを展開。ストーリー性も豊か。ぼくが
見たソウル・ショーのなかで一番ではないかと感じたし、オースティンくんだ
りまで来て本当に良かったと思えた。彼のステージ、普段はR&Bに触れてな
い人にもホンモノのR&Bはすごいと無条件に思わすものであったようだ。
●ザ・リジェンダリー・ソウル・スターラーズ(CM)
王道。来日公演(1999年12月10日)のときと同じ面子かどうかはまったく知
らないが、重厚なパフォーマンスを見せる。それにしても彼らに限らず、ゴス
ペル・グループの人たちはみんな演奏が上手い。
●ライアン・アダムス(SBC)
ほのかにかっこ良い。オルタナ・カントリーの中心人物という感じの人だが
、実演はとってもジューシィでスウィートな感じもありました。
●トゥーツ&ザ・メイタルズ(シンギュラー)
レゲエ風味のR&Bショーを展開。「ファンキー・キングストン」をぐい乗
りで一緒にガナり、余は満足じゃ。
●リバース・ブラス・バンド(CM)
なるほど、ダーティ・ダズン(2004年7月28日。彼らも、3日目に登場した
。日本公演とほぼ同じ)よりも生きがいい。と、思わせられたか。肉声もうま
く用いた。
●ジョー・イーライ(AV)
テックス・メックス系ヴェテラン、こういう人を見ることが出来ると、オー
スティンのフェスだなと痛感。土臭く、地に足つけて寛いだ演奏を展開。
●ゴメス(ハイネケン)
けっこう、淡々とショーをこなしていた。でも、米国ルーツ音楽の巧みな応
用を見せる英国の彼らがこういうフェスに出るというのは、なんか意義を感じ
させるか。
●ロス・ロンリー・ボーイズ(シンギュラー)
米国でバカ売れした、テキサスの3人組(ライヴはサポート二人)。オール
マン、サンタナなどのオールド・ロックの妙味をあっけらかん、ずどんと出し
ていた。子供っぽいという形容もありの、アメリカンな娯楽性もあり。
●シェリル・クロウ(SBC)
伸び伸び。アンコールには、オースティンが生んだブルース・スター故人、
スティーヴ・レイ・ヴォーンのブルース・ロック曲をやる。なんか、自転車選
手の若い彼氏もステージに出てきたよう。10時ぐらいに終わる。それ以後の、
オールナイトの出し物はない。