場所は渋谷・デュオ。Oイーストの一階部分にある、今年
に入ってから開いたハコ。テーブルと椅子が配置され、食事
などもゃんとサーヴするなど、”ポップ版ブルーノート”的
なスタンスで運営していくようだ。

 ソウル・トゥ・ソウルのシンガーをやって注目を浴びたあ
と、ジャマイカン英国人であることを強調した活動で一世を
風靡した女性シンガー。英国を飛び出し、米国で作ったソロ
第2作『Beach of the War Goddess』(EMI 。やっぱ、傑作
だったと思いますね)を出したのが92年。それ以降、彼女は
アルバムを出していないわけだが、かつてその混合型ソウル
にやられ、取材で意気投合した身としては、これは行かずに
いられるかって心境ぢゃ。どんな、駄目なライヴでも。……
って、彼女だったら、そんな変なものにはならないだろうと
いう確信もあったけど。

 ギター、東洋系入った女性ベース、黒人のベースとドラム
というサポートの人達はみんなNY在住の人とか。すると、
ウィラーもそうであると考えたほうがいいだろうな。実は、
広い世界を求めて英国という属性から離れたのは彼女が失速
した最たる要因だろうが、でもそうなろうとも自分の思いを
貫く人だからこその" 引っ掛かりの表現" でもあるのだ。ミ
シェル・ンデゲオチェロも02年作でウィラーのことを起用し
たのはそのヴァイヴ持つゆえでしょう? バンドにせよ、彼
女の喉の輝きや伸びにしろ、全盛期のままと行かない部分は
あったろう。だが、いまだ変わらぬ彼女を支える立脚点や心
意気なんかはあっさりと透かして見せてくれた実演(彼女の
アクションはちょっと恥ずかしく感じる部分があったかな)
と言えると思う。                 
 何からなにまで一人でやっちゃったという弾き語り新作を
受けての、完全ソロ・パフォーマンス公演。オーストラリア
/ニュージーランドから回ってきたらしい。渋谷・Oイース
ト。2000年1月28日と2001年7月29日の項で彼女の実演に触
れているが、それ以降って彼女は日本に来ていなかったっけ
? 

 なんか、ステージに出てくる姿を一瞥しただけでうれしく
なっちゃっう。何かを持っているよな。ドレッド頭が大きく
なったような。そして、パフォーマンスが始まった途端、あ
あ瑞々しいナと頷いちゃう。やっぱ、優れた音楽家は例外な
くソロ・パフォーマンスができるべきなのダ、なんて思わせ
る実演。天衣無縫というのとも違うが、とにかく“表現の妖
精”が舞っているナとも思えました。ときにそれが導く流動
性からか、ジョニ・ミッチェルのことを今回は思い出したり
も。この2月19日の項で、ここのところのシンガー・ソング
ライター傾向の人について触れているが、やっぱり彼女はタ
マが違うゾという感じ。とにもかくにも、本当に貴重な表現
者。そりゃ、プリンスもアート・リンゼーもははあってなり
ますね。もうちょっと、出音が大きいともっと入り込めたか
と思う。 

 客の反応も、最近の実演のなかでは一番。やっぱ、熱烈な
ほうが見ていて気持ちはいいナ。と、思っていたのだが、横
のほうで外国人がべたぁと抱き合って、ときにでろでろにキ
スしてて、それがよーく見たら女性同志で……。向こうで彼
女のコンサート行くとレズビアンのカップルが多いのかなあ
とか、この熱烈な反応もこういう人達が出しているのかなあ
とか思いは飛び、すこし萎えちゃった。すんません、偏見者
で。
 実は、この日はベン・ハーパーにしようか、それともモー
ション・ブルー・ヨコハマでやるジョディ・ワトリーを見に
行こうか迷っていた。でも、ライヴ評の依頼が来たので素直
にこちらに。そんだけライヴに行ってて、やっぱりライヴ評
はけっこう書いているんですかと問われることがあるが、な
らせば月に1〜2本だと思う。基本的には夜は遊びの時間で
あり、(後で原稿を書くときのネタにはなるけど)ライヴを
見るのは完全に余暇です。

 今週はまた寒くなって、会場は行くのに時間と手間がかか
る青海のゼップ東京だから、普段だったら飲めなくても絶対
に車で行っちゃうところだが、昨日のインキュバスをクルマ
で行ってひもじい思いをした(なんか両隣の人達がアルコー
ル持ち込みしてて、余計にそう感じちゃった)のと、ハーパ
ーのライヴだったらそれなりに長いことが分かっていたので
、迷わず電車とモノレールを乗り継ぐ。原稿頼まれている手
前、途中で飲みたくってぷいっと帰ることできないしい。

 ほんと、強くなったよな。多少ボブ・マーリー的味つけあ
りの、地に足つけたどすこいアメリカン・ロックを繰り広げ
る様を見ながら、そう思わずにいられない私。少しソウル色
は後退し(かつてやってたマーヴィンの「セクシャル・ヒー
リング」のカヴァーなどはやらなくなった)、フォークっぽ
いパートも減少し、ロック度数が増している。レコード・デ
ビューして10年たつが、実のところ、当初ぼくは彼のことを
この業界では生き残っていけないと思っていた。その繊細さ
、あまりにいい人ぶりから。昔、日本初来日公演からしばら
くして、偶然NYの路上で会ったとき、日本での公演見まし
たよと話しかけたら、それだけでうるうるしながら抱きつい
てきた、なんてこともあったっけ(そのとき、スカンク・ア
ナウシーの公演会場でノーナ・ヘンドリックスと邂逅したり
も。今ちょっと音楽を離れてて、事業をやっているみたいな
ことを言ってた。ぜんぜん老けてなかった)。

 ステージに出てきたバンドを見てあれれと思ったのは、新
たにギターとキーボード奏者を入れていること。彼らは昨年
のフジ・ロックにも来ているが、そのときもこの新ラインア
ップだったらしい(ぼくは、そのとき別なものを見ているの
で、2001年6月18日以来ハーパーと接することになる)。彼
の強さの獲得は、バンドの充実に比例しているとも書けるか
な。ただし、ソロ・パートをそこそこまかされたギタリスト
(ソツなく、古臭いとも言える単音弾きでたっぷり歌う)は
ぼくのなかではペケ。アウトする感覚がまったくないそれは
、与えられた枠組のなかできっちり規則を守って危なげなく
存在しているという感じのもの。それは、ぼくの生理をイラ
つかせるものだった。なんで、みんなああいう“公務員ギタ
ー”が好きなの?

インキュバス

2004年3月3日
 日本武道館。なんと、アリーナは椅子なしのスタンディン
グ。そんなの、コンサートのために武道館に来だしてから初
めて見る光景だ。なんでも、初めての瞬間を認識するのは、
ちょっとうれしいものではありますね。で、初めて来た武道
館のコンサートを思い出そうとするが、まるっきり思い出せ
ない。うーむ、なんだったのかなー。

 日本にはフェスを含め複数回やって来ているはずだが、ぼ
くは彼らを今回初めて見る。米国の混合ヘヴィ系に入るバン
ドだけど、多彩な顔を持つバンドであり、あれれれというと
ころをいろいろと見せたとは書けるか。まず、冒頭のほうで
思い浮かべたのはザ・ポリス。ドラマーがとってもスチュワ
ート・コープランドの影響が強い叩き方をしているせいもあ
って。ザ・ポリスのような豊かな奥行きを持つポップ・バン
ドがあの頃(70年代後期)はああなり、今だとこういう音楽
性を持つんだナ、な〜んて感じさせられたりも。ドレッド頭
の黒人DJがいたり、黒人ベーシストはなんとザ・ルーツ(
2002年12月29日、2003年12月2日)にいた人だ(そうだ)っ
たり、途中でヴォーカルのブランドン・ボイドはジャンベを
叩いたり。それ、物凄く凡庸な使い方でがっかりではあった
が。

 そのボイドのまっすぐさ加減は認めよう。いいシンガーだ
と思う。曲もいろいろと工夫したいる感じが伺えるし、演奏
陣の腕前もなかなかだ。だけど、そのぶん破天荒さはあまり
感じさせず、かなり行儀のいいバンドという印象も得た。実
演に触れながら、なんかこの人たち刺青がなさそう、とも思
う。風俗としてのロックではなく、音楽としてのロックにヤ
ラれた人たちのバンド、というか。それ、否定的に書いてい
るわけではありません。ぼくも学生時代は、そういうノリの
ところ少しはあったと思うもの。偶然だが、途中からボイド
は上半身ハダカになったけど、刺青なかったな。まあ、ぼく
が年相応のムスメの親だったら、すさんだ刺青野郎のコンサ
ートに行かれるよりはこっちのほうがさぞかし安心できちゃ
うんだろーな。なんて、突拍子もないことも、この公演を見
ながら思った。               
 南青山・ブルーノート東京。受け付けフロアに降りると、
いつもと違いムワっとアメリカ(的と感じる)香水の匂いが
。わ、なんで〜。

 新作からの曲はぜんぜんやらず、「さあ、1959年に戻って
みよう」みたいな感じで古い曲をかます。前回(2001月12月
6日)はメドレーで済ませたものもあったし、今回のほうが
きっちり旧曲をやったという印象も。初期の「シャウト」と
か「ツイスト&シャウト」は過去の来日公演でやってたっけ
か? 初めて聞くような気もするが。でも、聞けてとっても
うれしい。

 いいバンドとともに、実にこなれたソウル・ショウを美味
しく繰り広げる。なんど見ても、絶対にいいいいいいい、い
い。と頷いちゃう。ちょっとリメイクした感じの、後半にや
ったシールズ&クロフツ原曲「サマー・ブリーズ」なんかも
本当に心地よかった。この日はセカンド・ショウを見たが、
1時間半ぐらいはやったはず。もう、途中でダンサーも出て
きたりとか、その黒人芸能体質ムンムンのステージ運びはこ
れまでのホール公演同様のもの。しかし、それが至近距離で
、お酒をがんがん飲みながら接することができるのはマジに
至福。アーニー・アイズレーはギターの糸巻部分に薔薇の造
花を付けていたが、それはスペアのギターも同様。なだけで
なく、足元のエフェクター群にもそれをいくつも付けていて
いた。

ワイヤー

2004年2月29日
 なんか、終わったあと、皆ニコニコしていたギグ。

 自分たちが傾倒したパンク/ニュー・ウェイヴ・ムーヴメ
ントはやはり確かなものだったという、ポジティヴな気持ち
を与えてくれたのからかなー。いい実演でした。キレと心意
気とコクと、口ではなかなか表せえないニュー・ウェイヴ的
な美意識がナチュラルに交錯しあっていて。決して過去のも
のではなく、今のイナセなギター・ロックとして響いていた
し。いまだ痩身のおじさんたちの風情も良かったし。

 広がりある効果音的音楽を15分ぐらい流した後に出てきて
サクっとやって、アンコールも2回。でも、演奏してからア
ンコール終了まで、50分にも満たなかったかも。でも、それ
できっちり語り尽くしていたから、問題なくOK。そんな彼
らの前に、フュー(やっぱ、ぼくは苦手ですね)のビッグ・
ピクチャーとメルト・バナナがそれぞれ出てきて好演。それ
も、ワイヤーというバンドの価値を物語っていたと言えるか
。渋谷・クラブクアトロ。

ヤン・ガルバレク

2004年2月25日
 ヒリヤード・アンサンブルと一緒にやった公演(2002年2
月13日)いらいの来日。今回は、この北欧の巨人サックス奏
者のメインの表現と言えるだろう、バンドによるニュー・ミ
ュージック路線だ。ずうっとECMから出しているアルバム
はその流れですね。

 エバーハルト・ウェバー(ベース)、マリリン・マズール
(パーカッション)という、ECMのファンだったら身を乗
り出したくなる人達をバックに従えてのもの。もちろん、彼
の同路線を支えるライナー・ブリューニングハウスも同行。
パット・メセニー表現におけるライル・メイズの役を担う彼
はでっぷりしたおっさんだったのにはありゃりゃ。メイズ同
様に、少女趣味的なキーボード音を淡々と載せる人とは到底
思えない。

 なんか、北欧的なキブンとも多分に繋がっているのかもと
思わせるセンチな曲想を柱に、いろいろなパートをどんどん
プログレッシヴ・ロックのようにつないでいく。超然とした
情緒を振りまきながら……。レゲエ調のパートもあったな。
終盤はようやく、そうしたちんたらした曲調のもとガルバレ
クはそれなりにソロをとる。<ジョン・コルトレーンから得
た様々なものを北欧の白人的な体質にイマジネイテウィヴに
転化させた>と言えるだろうその高尚ムード・ミュージック
表現、90年に(『アイ・トック・アップ・ザ・リューンズ』
を出したとき)ガルバレクに電話インタヴューしたことがあ
ったけど、本人も即興音楽の要素があるのは認めつつも「こ
れはジャズではない、でもいろんなものをミックスさせたな
かから新しい芽が見つけられれば」みたいなことを言ってい
たっけ。なんか固定した芸風になってますね。あながち悪い
意味ではなく。

 場所は錦糸町・トリフォニーホール。半蔵門線が延びたお
かげで、うちからは電車一本で行ける。新宿に行くより、気
分的に楽なところあるかも? 距離は3倍ぐらいあるけど。
帰りに、駅前のつばめグリルでご飯を食べていたら(質、下
がったね。ファミレスと思いなさいということか)、やはり
ガルバレク帰りの、プログレ好きの編集者とレコード会社社
員と別々に会う。なるほどなあ。

                   
 26歳の、生まれは東海岸側のほうながらサンディエゴをベ
ースとする、ポップな優男シンガー・ソングライター。昨年
に取材したときに「僕の観客は女性ばかり。僕のショウに来
ると女性がいるということで、徐々に男性の客も来るように
なった」と言っていたが、なるほど女性客が多い。けっこう
、渋谷・Oイースト内(この日は会場の上階から客を入れて
いた)には黄色い声援飛んでいましたね。ただ、歌詞をとち
ってもキャーって感じで、本人もならばOKという感じであ
まり悪びれた様子を見せないのはバツ。

 興味深いと言えば、彼はジャム・バンド・ミュージックに
憧れを持っていて、ライヴの録音もその流儀に倣い自由に許
容している。自分の音楽性はジャム・バンドとは違うと認め
つつも。そしたら、03年版のボナルー・フェスの完成度の高
いライヴ盤にも彼のパフォーマンスが収められていたのには
ビックリ。やっぱ音楽性ではなく、その手のプロモーターと
付き合いを持つかどうかが、ジャム・バンド・ミュージック
に近いかどうかの分岐点でしょう。ともあれ、さすがジャム
・バンドに憧れを持つだけあって、けっこう腕の立つバンド
(ギター、ベース、ドラム、キーボード、パーカッション)
を率いていましたね。で、スキャットをかましたりとか、け
っこうバンドとやり取りをしたいという意思も曲によっては
滲ませていた。

 青く、まだまだなところも目についたけど、ダッシュボー
ド・コンフェッショナルよりは違和感なく接っせたか。途中
で、ホール&オーツのヒット曲「アイ・キャント・ゴー・フ
ォー・ザット(ノー・キャン・ドゥー)」(下町兄弟の「結
婚しないシンドローム」もこの曲の有名リフを用いている。
それ、発表されてから10年以上たつな)をあっけらかんとコ
ピーっぽくフルでやったのにはびっくり。高校を出るまでは
ギターを弾いたことがなく、カラオケでマドンナやマイケル
を歌っていたんだよ〜ん、と言っていたのを思い出した。ん
ーやっぱし、よく分からん奴。

キング・ブリット

2004年2月22日
 南青山・ブルーノート東京、EX−BLUEとういクラブ
形式の出し物。かつて、イヴニング・ブルーという同型のも
のがあったが(2000年5月14日)、その流れを組むものと言
えるか。

 フィラデルフィアの顔役的DJ/プロデューサーの名前を
全面的に出してのもの。彼のDJだけでなく、彼肝入りの7
人編成のバンドも登場する。トランペットも吹くフロントに
立つカナダ人の女性シンガーは近く出るスウィートバック(
シャーデーの男性陣によるユニット)の新作レコーディング
にも入っている人。グレイドの高いバンドではないが、ジャ
ズやソウルやポップなどのジャンル、70年代から現在までの
時制を、おおらかに飛び越そうとするものだったと書けなく
なもない? いや、それは好意的すぎるか。MCによれば、
バンドはキューバやポルトガル出身者などインターナショナ
ルな顔ぶれを揃えていたが、それは意識的なものか? キン
グ・ブリット(なんか拍子抜けするぐらい、ぱっと見は気の
良さそうな人だな)は演奏に加わることなく、ちょっと盛り
上げ役で出てきただけ。DJタイムにはレーザー光線ががん
がん飛んでいた。               
 それにしも、ここのところの暖かさはいったいなんなのだ
。今年の正月も非常に穏やかなそれでほんわか嬉しくなって
しまったが、一時ちょっと冷えたぐらいで、今年はおうおう
にして温かい。2年前のように今年もサクラが早く咲いちゃ
うのだろうか(2002年3月24日)。なんか仕事つまってるせ
いか、目を細め先の娯楽のことを考えたりして。

 目黒・ブルースアレイジャパン。沼澤尚がリーダーとなる
、4人組の、インストのファンク・バンド。もう1曲1曲が
長〜い、グルーヴ/揺れの変化でずんずん持っていくバンド
。どの曲も20分ぐらいはあったようにも思えるが、基本的に
がちんこな曲調で、柔らいものはやらないので飽きない。と
きに、骨っぽいながらフュージョンみたいになるときもある
が、そういう部分抜きに最強のグルーヴ・バンドを目指して
精進していただきたい。この日は、三分の一の曲で三管が加
わる。キーボードの森俊之はハモンドB−3、ホーナーのク
ラヴィネット、フェンダーのローズという、三大(?)ヴィ
ンテージ・キーボードを並べて奮闘。その品ぞろえにも、バ
ンドの方向性は表れていると言えるか。ファンクの気持ちを
核においた、プラスな何か……それを求めるようとするのが
アズ・ウィ・スピークの進む道だと思う。              
2月19日(木)
ダッシュボード・コンフェッショナル

 まず、夕方に六本木・タトゥーでV2の新人ケイティ・ロ
ーズのコンヴェンション・ライヴ。約30分。お父さんが大昔
のフォーク・ロック・バンドのポコのメンバーだったという
、まだ17才という(でも、ルックスは若々しさがなかったな
)ロック系シンガー。ギター、ベース、ドラム(この人が下
手な人でした)を従えてのもの。ベタぁっとした歌は良く聞
こえるが、シングル曲以外はいまいち耳に残らない。まあ、
あちらの歌謡曲と思えば、別にどうこう言う気もぼくはあり
ませんね。聞きたい人は勝手聞けばいいし、そういう人が多
いなら勝手に売れれば、という感じ。

 そして、渋谷・Oイーストで、結構売れているダッシュボ
ード・コンフェッショナルを見る。CDを聞いた限りはこの
人もそれほどぼくの趣味ではないが、あちらでは大合唱大会
になるという、ショウ自体に少し興味があった。

 最初、2曲は生ギターの弾き語り。へえ、ハンサムなんだ
ねえ。きちんとしたヘア・スタイルをしていて、アイビー・
リーガーの学生みたいだナと思う。その後はバンドでやった
のだが、演奏陣が出てくると身長がかなり低い人であるのが
分かった。また、それほど曲調に閃きがあるわけでないのは
了解していたが、思った以上にパフォーマンス能力が凡庸な
人であることも。少なくても、レット・ミラー(2003年2月
21日)、ブルー(2003年7月17日)、ジャック・ジョンソン
/ドノヴァン・フランケンライター(2003年9月30日)とい
った記憶に新しいギター弾き語り系の人と比べても、一番彼
が人を引きつける魅力に乏しいと客観的に感じる。少なくて
も、ライヴにおいては。とくにエレクトリック・ギターを彼
が持ってやる曲は閃きのない只のロックという感じに聞こえ
て、ぼくは困った。やっぱり、歌詞の人なのかな。でも、こ
こは東京、そんなに過剰な合唱大会にはならなかったんだけ
どね。

 MMW(2004年1月24日)のときは混んでいるせいもあり
非常に広い会場と感じたが、この日落ちついて見たら、とて
も前後が短い会場であることに気づく。でも、ワインをボト
ル売りしてくれて、それを会場内で気儘にグビグビできるの
は良い。


2月20日(金)
カシミール

 日本では紹介されたばかりの、そこそこのキャリアを持つ
デンマークの4人組。結論から書いてしまうと、なかなか持
ち味良好のロック・バンド。昨日と違って、ぼくはニコニコ
見ちゃった。ギター/歌、キーボード、ベース、ドラム。歌
とギター担当者の存在感をバンドがきちっとバック・アップ
する。歌はそんなに上手いとは思えないが、ちゃんとした歌
心を持っているにゃー。一部はレイディオヘッドを思わせる
ような、ひっかかりのある漂い感を覚えさせたりも。それを
、ゴツゴツとした好ましいロック的な流儀のもと開いていく
。アンコールの1曲目はボブ・ディランのカヴァーと言われ
たら、信じちゃう?                

スガ・シカオ

2004年2月18日
 新木場・スタジオコースト(ちゃんと、バーがある会場は
本当にうれしい)。スガ・シカオのライヴを見るのは2001月
2月18日の横浜アリーナ公演いらいだが、サポート・メンバ
ーは変わってないのかな。まず、バンド・サウンドの恰好良
さに唸る。もう、無条件に体が揺れちゃう。今回のツアーは
は“シングル・コレクション”という副題がついていて、デ
ビューしてからの16枚だかのシングル曲を全てやりますとい
う趣向のよう。いい曲、ソウル〜ファンクを巧みに日本人の
ものに消化した面白い曲を書いているナと感心。彼の歌声は
けっしてソウルフルではないと思うが、ぜんぜん違和感を覚
えずにニコニコ聞けてしまうのはそれゆえのことと再確認。
先の公演を見た感想として、MCだけがちょっとみたいなこ
とを書いているが、今回はMCもあまりせず、喋ったとして
も結構面白く、それについてもぜんぜん違和感を覚えず。ま
ったくもって、洋楽センスが素晴らしく活きた、日本人によ
る日本人のための娯楽音楽ショウであった。拍手! 

 メンバー紹介のところはハービー・ハンコックのライヴ盤
『V.S.O.P.』の死ぬほど格好良いエレクトリック・セットの
出だしを少し応用。でも、ハンコックたちは、キング・カー
ティスの『ライヴ・アット・フィルモア』(アリサ・フラン
クリンの前座演奏。本編のアリサの実演のほうもアトランテ
ィックからライヴ盤化され、名盤となっている)を例にして
それをやっているんだよね。

 楽しみまくったなか、どうしてなのと思わずにはいられな
かったのは、スガがほとんど生ギターを弾きながら歌うこと
。あれ、純粋に音楽的な響きからそうしているのかな? ス
ライ&ザ・ファミリー・ストーンを捩ってシカオ&ザ・ファ
ミリー・シュガーなぞとずっと名乗ってツアーをやっている
彼。もし、そういうスタンスに倣うなら、スライ・ストーン
(ストラトキャスター)でもカーティス・メイフィールド(
テレキャスター)でもいいのだが、やっぱりエレクトリック
・ギターを持っていたほうが収まりはいいと思えるけど。だ
けど、彼は頑に(と、書きたくなるなあ)アコースティック
・ギターを手にする。ふーむ。それは、ファンク〜R&Bの
底無しの魅力にやられ、オマージュを抱きつつ、それに準じ
たポップ・ミュージックをやりつつも、最終のところでは自
分の領域に留まるのダという、彼の決意のようにもぼくには
思えたのだが。おいらの音楽の自負の象徴、それが彼が持つ
アコスティック・ギターなのだと、ぼくは高揚した頭のなか
で思わずにはいられなかった。               

キャレキシコ

2004年2月15日
 先日のハウ・ゲルプとは深い付き合いがあるバンド。あー
キャレキシコって、キャリフォルニアとメキシコの合成語な
のかと、ステージを見ながら今更気づく。芸達者にして自覚
的な6人の洒落た田舎者たちによるバンド、なんか前よりも
もっとマリアッチぽさとかを出すようになっていて、もとも
とはアリゾナ州がメキシコだったことを思い出させる? 地
をより出した? 

 最後のほうは、前回来日時(2001年12月18日)に前座で出
ていたダブルフェイマスの面々が混ざったりも。ぼくはその
ときのパフォーマンスにいい感想を持てなかったんだよなー
。楽しそうに重なるキャレキシコの人達って本当にいい人達
ね。

                  
 青山・ブルーノート東京。人気テナー・サックス奏者(20
00年3月2日)、なんと今回は、ホーン・セクションとスト
リングス・セクション付きの15人編成のバンドを率いてのも
の。おお、只のセクション奏者として、ピーター・ゴードン
、ボブ・シェパード、ロビン・ユーバンクスといった名手た
ちがいる。さすが、ステージ上にそれだけの人数がいると壮
観ではありますね。なんか、それだけで非常に手間がかかっ
た感じとか、リッチな感じが非常に増幅される。

 大きな編成との共演……、凝ってて重厚な音の帯の上でゆ
うゆうと、ときにスリリングにソロを歌わせる。それは秀で
たソリストなら、やはり一度は取り組んでみたいものだろ
う。その絡みの部分の仕切り役はギル・ゴールドスタイン。
最後に彼のアコーディオンから始まった曲はアタマのほうが
アイリッシュ・トラッドっぽく、途中からジャズっぽくなる
という面白い構成のものだった。全体的な印象は保留。もう
少し、大胆な何かを示していても良かったかもしれない。そ
れから、今回マイケル・ブレッカーを見ていて思ったのは、
やっぱりテナー・サックス奏者は身長があったほうが吹き姿がいいナと
いうこと。その点、平均的な日本人は小さなアルトのほうが
持っていては様になる。逆に、アーサー・ブライスのような
大きめの人がアルトを吹くと、楽器がちょっと小さすぎると
感じ、音がきつく感じてしまう。まあ、全盛期の彼は、刺激
的なサウンドに乗ってリードをビリヒリ鳴らしている
というところが快感でもあったわけだけど。
 2001年2月7日いらいの来日公演。入りがものすごーく良
くなっかった前回と異なり、今回は会場が少し大きくなった
うえにまずまず。ちょっとホっとする。恵比寿・ガーデンホ
ール。ここに来たときの文章っていっつも飲み物事情のダメ
さを書いているような気がし、今回はそーゆーことに触れず
にいようと思ったら、なんと飲み物自体いっさい販売なし。
本当に、ここでは音楽公演が行われないことを願いたい。

 なんか、前回と別もののグループに思える。にっこり。前
回のライヴの項でちらりと触れているが、かつてNYのウェ
ットランズでジャングル・ブラザーズの前座で見たときの好
印象に近い感じ。バンドは、ギター、ベース、キーボード、
ドラム。過剰に腕がたつわけではないが、問題なし。男性3
MCに加えて、女性ヴォーカリストが加わっているのは新た
にして大きなポイントで、なかなか効いていたなあ。ちょっ
と歌モノ度数を増すことによって、<伝統をたっぷりと吸っ
た今の進行形ブラック・ミュージック>という風情もより出
るようになってもいるし。

 結局は生バンドはやっぱりいいなあと、頷く。ジュラシッ
ク5(2002年2月6日、2003年1月17日)ぐらい、キカイが通
った必然性を感じさせる凝った音を出してくれればまた別だ
が。

 本編はちょうど1時間。芸達者なラップ付きドラム・ソロ
で始まったアンコールはまずバック・バンドのソロを十分に
フィーチャーしたもの。ベース奏者はサックスを、キーボー
ド奏者はトペットを手にしてソロを交換し会う。白人のギタ
ーのソロはダサ過ぎ。プレイヤー陣をたっぷりフィーチャー
したたため、こちらも30分で、計1時間半の演奏時間でした


             
 会場は後楽園・文京シビックホール。ステージ美術/照明
がそれなりにちゃんとなされていて、ホール公演の良さを少
し感じたかな。

 電波系ジャズ偉人、ショーターが30年以上ぶりに唐突に組
んだアコースティック編成バンドも、これで3度目の来日と
なる(2001年8月3〜5日、2002年8月25日)。過去とまっ
たく同じ面子、配っていたちらしを見て知ったが、このレギ
ュラー・バンドはみんな生まれた年代が違うのだな。ウェイ
ンが30年代(33年生まれ)、ベースのジョン・パティトゥッ
チが50年代(59年)、ピアノのダニーロー・ペレスが60年代
(66年生まれ)、ドラムのブライアン・ブレイドが70年代(
70年生まれ)。こじつけだけど、原稿を書くときのネタには
なりますね。

 毎度の如く、の1時間半。プラス、アンコール。単純なジ
ャズのフォーマットからは逃げる、音の連鎖の集積、高尚な
マジ丁々発止、と言いたくなるカルテット表現。ジャズ、じ
ゃなー。とはいえ、過去2度の彼らの実演に触れて、行き方
が分かっている部分があったせいか、ぼくとしてはなんとな
く没入しきれない何かを感じて戸惑った面もあったのだが…
…。ただ、他の知り合いの方々は絶賛してしましたが。今回
は、ちょっとかちっとしたリフの積み重ねが目立つところが
あって、それをもっと煽情的に電気音を使ってやると、全盛
期電気マイルスになると少し感じた部分も。

 なんで、乗り切れなかったかなー。お酒飲めなかったから
かなー。ぜんぜん、ショーターの事知らなそうな人がいたか
らかなー。なんでブルーノートで彼はやらないのだろうかな
んて思ったら、かつてショーターに起こった悲劇を思い出し
てしまった。JFKから飛び立ったブラジルに向かうヴァリ
グ航空機に積まれた爆発物が離陸後爆発し墜落してしまった
ことがあったのを覚えている人もいると思う。そこにブラジ
ル人だったショーターの奥さん(ちなみに、彼の最初の奥さ
んは日本人。カミさんの国籍みても、やっぱ変わってますね
)が乗り合わせていたのだが、そのとき日本のブルーノート
をツアー中の彼は奥さんが亡くなったにも係わらず、仕事を
続けたのだった。ミュージシャンは辛い、でもそれもまたあ
るべき姿なのか、なんてチラリとそのとき思ったっけかな。               

キーラ

2004年2月8日
 この日も、選抜体にてのライヴを見る。かつてクアトロな
どでライヴをやっているキーラで、アイリッシュ・トラッド
系きってのはみ出しグループと言っていいか。7分の3、そ
の中心となるオ・スノディ三兄弟によるもの。その兄弟、生真面目な顔した上からどんどん、顔がひょうきんなほうに崩れて
いく? 「98年だと思うけど、サンフランシスコのケルティ
ック・フェスティヴァルであなたたちを見たことがあります
」と伝えると、「あのデカい会場で。3月7日のことでしょ
」と一番上のおにいちゃん。明晰すぎます。

 つぎから次へと、それぞれ楽器を持ち替えたり(ギターや
マンドリン、各種笛、ボーラン他打楽器など、いったい、何
種類の楽器を用いたのか)、リードを取り合ったりし(コー
ラスもいける)、その核にある歌心や伝統の襞や広い視野な
ど、様々なものを見せる。ああ、才能も腕も心意気もあるな
と、あっさりと教えるパフォーマンス。いわゆるファンクや
ラテン系のグルーヴとは全然違うのだが、ある種のグルーヴ
にも富んでいたナ。

 肩肺編成によるもの、1時間弱の演奏になるのかな、なん
て思っていたら甘い。45分強のセットを2回、そして10分強
のアンコール。たっぷり、見せてくれた。選抜体でやるのは
初めての経験だそうだが、それが嘘のような、変化とヴァリ
エーションに富み、説得力もある実演。おそるべし、オ・ス
ノディ兄弟。その3人で、先にFM放送公録でズボンズと共
演したそうな。見たかった。この8月には完全編成でまたや
ってくる。
 在シカゴと、アリゾナ。ながら、ともにスリル・ジョッキ
ーに所属する二組のジョイント公演、渋谷・ガボウルという
、古いビルの地下にあるカフェのような所で。客の外国人比
率が高い。なぜか、南アメリカのほうの血が入っているよう
な人が少なくないと思えたのは気のせいか。

 まず、キャリフォン。ステージ高がない場所なので、やっ
ている様はあんまし見えない。どうやら、選抜体(4分の2
)によるパフォーマンスらしい。基本はギターの弾き語りに
ドラム、そこにCDで聞けるものの7分の1ぐらいの効果音
が入るといった感じか。零れてくる音を聞けるだけでやっぱ
りいいナ、と素直に思わずにはいられない実演。まず、根本
になる曲がいい。とにかく、ゲキ渋の都会的な歌(彼らのこ
とを示すのにカントリーという言葉を用いる人がいるけど、
やはりぼくにはそのデリカシーのなかさが分かりません)が
質があるし、控えめながら、今のなかで異彩を放ちたいとい
う不思議音の味付けも良質。聞きながら、ぼくは彼らの新作
『ヘロン・キング・ブルース』を04年のロックのベスト10に
入れるんだろうナという気持ちを新たにしました。ちらりと
見えた顔は、いかにもの、ケンカ弱そうな丹精な青年顔なり


 そして、ジャイアント・サンドのハウ・ゲルプ。こちらは
一人でギター(ときにピアノも)の弾き語り。渋さとやんち
ゃさの、一人ごった煮。でも、どうやっているのか、ときど
き乱暴にサンプリング音/効果音が差し込んだりも。マイル
スのペット音との共演なんてのもやった。で、こちらはキャ
リフォンと比べると破格にがらっぱちで開放的、客席とのや
り取りがある実演を見せていく。人間くさいというか、変テ
コ、というか。言葉が分からない人間にとっては、ダレると
ころもあったが、やはり興味深い人であるのは間違いない。

 最後には、3人一緒に1曲。彼らはこの面子でイタリア等
を回ってきたのだという。

                

ONJQ

2004年2月6日
 これまでとこれからが繋がったパフォーマンス。

 新宿・ピットイン。開演時刻に行くと、人が店の横にあっ
と驚くほど溜まっている。リハが長引いているのか、まだ客
を入れていない。うわ、100 人を軽く超える人が所在なさそ
げにいる。

 大友、菊地、津上、水谷、芳垣(2004年1月21日)、いつ
もの5人に加え、韓国ソウルからやってきたそうなアルフレ
ッド・ハルトという外国人テナー・サックス奏者が全曲で全
面的に加わる。これだとONJS、じゃん。と言うのはとも
かく、あのハルト=ゲッペルスの人? 彼、テナーを中心に
いろんな管楽器(なかにはマウス・ピースに透明の管をくっ
つけたようなものまで)を駆使する人で、そのフレイジイン
グ等も含め、本当にフリー側の神髄を会得しているんだなと
いう気にさせちゃう人ではあったよなー。

 管楽器が一つ増えた、饒舌なONJQという感じで、実演
は進む。ちゃんとリハするならONJOもアリか、と頭の片
隅で一瞬思う。いや、某セクステットの現代ストロング版み
たいなのも聞いてみたい、なんて。途中、大友が、今日で(
菊地)ナルちゃんは最後です、と言う。なるほど、それでそ
の代わりにこの外国人が新メンバーになるというわけか。納
得。菊地の体つきに似合わない、生理的に態度のデカい、切
れたブロウを聞けなくなるのは非常に残念だが(やっぱり、
ぼくはジャズ・マン=インプロヴァイザーとしての菊地が一
番魅力的に思える)、もっといろんな方面で、態度からイン
プロしたいということなのか。実は、海外公演も少なくない
ONJQにはなんとなく日本人だけで固めてほしいと、思わ
なくもないのだが。あれ、俺ってナショナリスト? ともあ
れ、ONJQ(2002年3月17日、2003年6月28日)・ゴーズ
・オン。                

ギャラクティック

2004年2月5日
 ニューオリンズのインスト部分も重視するファンク・バン
ド(2000年8月13日、同12月7日、2001年10月13日)、ジョ
ージ・クリントンやカール・デンソンが飛び入りして聞き手
を興奮のルツボに落とした02年フジ・ロック・フェス(雑誌
リポートとの重なりを避けて彼らのことには触れていないが
、2002年7月28日)以来の来日公演となるのか。いや、あん
ときは、常軌を逸して、と書きたくなるぐらい、逞しく、フ
ァンキーな実演だったなー。

 渋谷・クアトロ。うわあ、ってぐらい混んでいる。1時間
強のセットを二つ。ヴォーカリストはテリル・デ・クロウに
加え、黒人女性が新たに加わったようだ。アンコール曲以外
はコーラスをつけるだけでそれほど目立たないが、まあ視覚
的には変化が出ていいかな。変化と言えば近作『ラッカス』
でジ・オートメイターを器用し、スタジオ技巧応用路線に突
入した彼らだが、1部のショウではそっちっぽいノリでやっ
た曲も。その場合、サックス/ハープのベン・イールマンが
サンプラーで活躍したり。なんにせよ、基本的にギャラクテ
ィックはギャラクティックだが。

 ライヴ・バンドはいいのお、と素直に感じさせる実演。よ
くもまあ、楽しんでやってマスという風情を維持しているよ
なー(だからこその、スタジオ録音盤の方向転換なのかもし
れないが)。アンコール曲はエゴ・ラッピンの中納良恵が加
わって、ドーン・ペンのレゲエ・ヒット曲「ノー・ノー・ノ
ー」をやる。ギャラクティックのレゲエというのは珍しい。
前日はスカパラのホーンの二人が混ざったようだが、いいな
あ……皆入りたまえ、という開かれたノリは。ただ、終了時
刻10時は厳命されていたようで、セカンド・セットとアンコ
ールから1曲づつはしょったよう。残念。もう、行くところ
まで延々といってほしかった。次回は(集客は問題ないと思
うし)、それが可能な場所で是非に。                

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