セシル・マクロリン・サルヴァント
2013年11月26日 音楽 フロリダ生まれの、ハイチ人とフランス人の両親を持つ新進の米国人ジャズ歌手だが、これはちょいとしたタマと持ち上げるしかないな。まだ25歳前で、出しているアルバムは2枚。1枚(2010年作『セシル』)はフランスにクラシック音楽を学ぶため留学していたときに録った(学校の先生に、キミの声はジャズに向いているからと勧められ歌うようになり、先生の力添えにより同国でデビュー作を録音)もので、フロリダに戻ってきて米マック・アヴェニューから、ウィントン・マリサリス(2000年3月9日)も重用するリズム・セクション(ロドニー・ウィテカーとハーリン・ライリー:2007年9月7日、2010年6月13日、2010年9月30日)を起用した〜自らの選択であり、ギター奏者にはバンジョーも弾かせた〜アルバムを1枚出しただけだが、これから一体どーなるんだー、てな、可能性を山ほど感じずにはいられない。そんなサルヴァント嬢はすでにミュージシャンズ・ミュージシャンで、渡辺貞夫(2013年9月29日、他)は昨年自己公演のために彼女を呼び、またジャッキー・テラソン(2009年5月18日、2010年5月6日、2013年2月8日)やアーチー・シェップらがリーダー作録音のさい、起用している。
丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。2作目『ウーマンチャイルド』にも参加し大役をこなしていたピアニストのアーロン・ディール(やはり、マック・アヴェニューからリーダー作を出していたりもするが、優秀な弾き手で、彼のリーダー公演にも接してみたいとも思わせる)、若い頃のチャーリー・ヘイデン(2001年11月20日、2005年3月16日、2009年9月10日)を思い出させる外見の白人ベーシストであるポール・シキヴィー、米国留学時代にロドニー・ウィテカーと親密にしていた岡部朋幸(ドラム)のトリオがサポート。
ステージに出て来たサルヴァントを一瞥して、びっくり。若い頃のフィッシュボーン(2013年6月3日、他)のアンジェロ・ムーアのようなブっとんだ髪型をしていて。前日に彼女に取材したのだが、あれれ、そのときどうだったかと、少し頭が混乱。彼女は坊主アタマ、どうやら付け毛を部分的に付けて登場したようだ。このコットンクラブでの自己公演に先立ち、彼女はデューク・エリントン・オーケストラ(2005年4月13日、2009年11月18日、2010年11月24日、2012年10月17日)のブルーノート東京公演のゲスト歌手としても出演しているが、そのときは頭に何もつけずにステージに出ていたようだ。
で、白いフレームが印象的な眼鏡をつけた(ラッパーの下町兄弟〜2005年12月8日、2006年12月21日〜と同じじゃん)彼女が肉声をだすやいなや、うおおおとなり、頭をたれまくり。もう、印象的な声のもと、流れとストーリーをしっかり作って、サルヴァントならではのジャズ・ヴォーカル表現をきっちり作り上げる。歌い方はとても多彩だし(サラ・ヴォーンからブロッサム・ディアリーまで好きだというが、まじその両要素も無理なく感じさせる)、びっくりするぐらいいろんな声質を出すが、それらがサルヴァントという大きな像に結実し、ひいてはジャズ・ヴォーカルという表現の決定的美点を照らし出すのだから、これはうなるしかない。
彼女は著名なスタンダード・ソングはあまり歌わず、ブルースとジャズがちゃんと分化する前の1920〜1930年代の曲を好んで取り上げる傾向もあり、一方ではセカンドのアルバム・タイトル曲のようなちょいスピリチュアルなオリジナルも書いたりしている。アルバムではどこかレトロな何かを感じさせる一方、カサンドラ・ウィルソン(2013年5月31日、他)やサンダーキャットも好きであり、いまだクラシックにも未練を持っていてレッスンを受けている彼女……。そんなサルヴァントが今もっともしたいことは、何と……。12月下旬発売のCDジャーナルをご覧ください。とにかく、彼女はジャズ・ヴォーカルのブライテスト・ホープだ。
▶過去のウィントン・マルサリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
▶過去の、ハーリン・ライリー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20070907
http://43142.diarynote.jp/?day=20100613
http://43142.diarynote.jp/201010030952428017/
▶過去の、ジャッキー・テラソン
http://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
http://43142.diarynote.jp/201005071023536171/
http://43142.diarynote.jp/201302091341485664/
▶過去の、チャーリー・ヘイデン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200503240453290000/
http://43142.diarynote.jp/200909120650273142/
▶過去の、デューク・エリントン・オーケストラ
http://43142.diarynote.jp/200504151006160000/
http://43142.diarynote.jp/200911212112151307/
http://43142.diarynote.jp/201011250609539822/
http://43142.diarynote.jp/201210201219525855/
▶過去の、下町兄弟
http://43142.diarynote.jp/200612270253390000/
http://43142.diarynote.jp/200512091118360000/
<今日の、あ“〜>
ライヴ会場に行くため地下鉄に乗ると、冷房送風を行っております、とのアナウンス。滅茶ヤバいことが強行採決されてしまって、皆カッカしているのか。直前退席(悪いことやっている自覚があるんだろう)とマンガな借用書提示と、2013年11月26日は国と都の長がとっても無様な所作をしたことで、いろんな人の記憶に残るだろう。
丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。2作目『ウーマンチャイルド』にも参加し大役をこなしていたピアニストのアーロン・ディール(やはり、マック・アヴェニューからリーダー作を出していたりもするが、優秀な弾き手で、彼のリーダー公演にも接してみたいとも思わせる)、若い頃のチャーリー・ヘイデン(2001年11月20日、2005年3月16日、2009年9月10日)を思い出させる外見の白人ベーシストであるポール・シキヴィー、米国留学時代にロドニー・ウィテカーと親密にしていた岡部朋幸(ドラム)のトリオがサポート。
ステージに出て来たサルヴァントを一瞥して、びっくり。若い頃のフィッシュボーン(2013年6月3日、他)のアンジェロ・ムーアのようなブっとんだ髪型をしていて。前日に彼女に取材したのだが、あれれ、そのときどうだったかと、少し頭が混乱。彼女は坊主アタマ、どうやら付け毛を部分的に付けて登場したようだ。このコットンクラブでの自己公演に先立ち、彼女はデューク・エリントン・オーケストラ(2005年4月13日、2009年11月18日、2010年11月24日、2012年10月17日)のブルーノート東京公演のゲスト歌手としても出演しているが、そのときは頭に何もつけずにステージに出ていたようだ。
で、白いフレームが印象的な眼鏡をつけた(ラッパーの下町兄弟〜2005年12月8日、2006年12月21日〜と同じじゃん)彼女が肉声をだすやいなや、うおおおとなり、頭をたれまくり。もう、印象的な声のもと、流れとストーリーをしっかり作って、サルヴァントならではのジャズ・ヴォーカル表現をきっちり作り上げる。歌い方はとても多彩だし(サラ・ヴォーンからブロッサム・ディアリーまで好きだというが、まじその両要素も無理なく感じさせる)、びっくりするぐらいいろんな声質を出すが、それらがサルヴァントという大きな像に結実し、ひいてはジャズ・ヴォーカルという表現の決定的美点を照らし出すのだから、これはうなるしかない。
彼女は著名なスタンダード・ソングはあまり歌わず、ブルースとジャズがちゃんと分化する前の1920〜1930年代の曲を好んで取り上げる傾向もあり、一方ではセカンドのアルバム・タイトル曲のようなちょいスピリチュアルなオリジナルも書いたりしている。アルバムではどこかレトロな何かを感じさせる一方、カサンドラ・ウィルソン(2013年5月31日、他)やサンダーキャットも好きであり、いまだクラシックにも未練を持っていてレッスンを受けている彼女……。そんなサルヴァントが今もっともしたいことは、何と……。12月下旬発売のCDジャーナルをご覧ください。とにかく、彼女はジャズ・ヴォーカルのブライテスト・ホープだ。
▶過去のウィントン・マルサリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
▶過去の、ハーリン・ライリー
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http://43142.diarynote.jp/?day=20070907
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▶過去の、ジャッキー・テラソン
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▶過去の、チャーリー・ヘイデン
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http://43142.diarynote.jp/200909120650273142/
▶過去の、デューク・エリントン・オーケストラ
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▶過去の、下町兄弟
http://43142.diarynote.jp/200612270253390000/
http://43142.diarynote.jp/200512091118360000/
<今日の、あ“〜>
ライヴ会場に行くため地下鉄に乗ると、冷房送風を行っております、とのアナウンス。滅茶ヤバいことが強行採決されてしまって、皆カッカしているのか。直前退席(悪いことやっている自覚があるんだろう)とマンガな借用書提示と、2013年11月26日は国と都の長がとっても無様な所作をしたことで、いろんな人の記憶に残るだろう。