ザ・クレイトン-ハミルトン・ジャズ・オーケストラ。Chie Umezawa
2011年12月21日 音楽 バンドと真正面から向き合う指揮者、サックス5人、トロンボーン4人、トランペット5人、ピアノ、ギター、ベース、ドラム。そこにシンガーも加わり、総勢20人。多くのビッグ・バンドは管楽器奏者がソロを取るときに前に出てきてソロを取るが、彼らの場合はその場で立つだけ。ステージの広さの問題かもしれないが、ときにその様式踏襲に不毛な滑稽さを覚えるぼくは、コレデイイノダと頷くことしきり。リズム・セクションは白人で固め、管楽器奏者はアフリカ系の人が多い。
といった彼らは、ベーシストのジョン・クレイトン(息子はジェラルド・クレイトン;2011年10月6日他)、弟のサックス奏者のジェフ・クレイトン(兄貴とあんまし似ていない)、ドラマーのジェフ・ハミルトンの3人が主宰するビッグ・バンドだが、切れと重厚さ、あふれる。ぼくがこれまで生で聞いたジャズのビッグ・バンドのなかで(って、そんなに触れているわけではないけど)、一番力があったと言いたくなるかも。実力者ぞろいで、まとまりがいい。はい、力ありました。MCによれば、多くの編曲はジョン・クレイトンがやっているようだ。
面白いのは、ベイシー楽団あたりを根っこに起きつつ真摯に今様集団ジャズ表現を求め、一方では楽しむことや娯楽感覚も目一杯押し出そうとしていること。指揮はジョン・クレイトンがやる(彼は客席側におりて、それをしていた。ステージの広さの都合だろうが)が、これがとんでもなくうれしそうに、大仰にする。その様は、映画『ザ・ブルース・ブラザーズ』の湖畔のボールルームでのライヴのシーンでのキャブ・キャロウェイのよう! ぼく、それだけでもウヒヒヒと盛り上がってしまったな。長身&エスタブリッシュ感あふれる彼は基本指揮者であることをまっとうし、ときに弓弾きでのコントラバス・ソロ(だけ)を取る。
後半は、オランダのジャズ歌手であるトレインチャが出てきて歌う。彼女のブルーノート発2011年オリジナル作はジョン・クレイトンの制作で、同楽団が参加している関係か。←そのアルバムには、フランク・マッコム(2011年3月4日、他)とデュエットする曲もある。ま、ぼくは演奏陣だけでステージが完結してもいいとしっかり思ったが、まあ女性シンガーが華を添えるというのも、ビッグ・バンド実演のならわしではあるわけで。。。。彼女、純ジャズ調よりもブルージーだったりソウルっぽい行き方の曲を歌うほうが魅力的ではありました。ラストは、サム・クックの「アナザー・サタデイ・ナイト」。キャット・スティーヴンスやルー・ロウルズのヴァージョンだとちょいレゲエぽく開かれてもいる曲だが、ここでは少しラテン的色彩を持つ感じで披露される。とても、俗な親しみやすさアリ。トレインチャが少しあおったこともあり、フロアのお客が次々に立ち上がる。わあ。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
そのあとは、青山・プラッサオンゼで、ブラジル的な感触をうまく介する女性歌手(2010年10月23日)を聞く。笹子重治(2011年3月25日、他)が生ギターでバッキング。なんでも、海外に住んじゃうために(当面)日本での最後のライヴと案内されていたようで、ブルーノートもほぼ満員だったが、こちらも立ち見が出る盛況。ブラジル曲を題材とする、歌とギターのシンプルな、でもそれ以上何もいらないでしょうという、たおやかなパフォーマンスが披露される。Umezawaの歌が描く放物線がやはりとってもきれい、印象に残る歌い手という感想を改めて強く持った。MCによれば、引っ越す先の第一希望はバリ島とか。
1曲だけ英語でクリスマス・ソングも披露。先のクレイトンたちもトレインチャをフィーチャーする形で1曲やった。ああ、今年ももう少し……。
<今年の、疑問>
ずっと、不可解に思っていること。震源地が近い分だけ揺れが大きく、地形的にも津波の規模も大きかったはずの東北電力女川原子力発電所が無事だったのに、どうして東京電力の福島第一原子力発電所は壊れたのか。
といった彼らは、ベーシストのジョン・クレイトン(息子はジェラルド・クレイトン;2011年10月6日他)、弟のサックス奏者のジェフ・クレイトン(兄貴とあんまし似ていない)、ドラマーのジェフ・ハミルトンの3人が主宰するビッグ・バンドだが、切れと重厚さ、あふれる。ぼくがこれまで生で聞いたジャズのビッグ・バンドのなかで(って、そんなに触れているわけではないけど)、一番力があったと言いたくなるかも。実力者ぞろいで、まとまりがいい。はい、力ありました。MCによれば、多くの編曲はジョン・クレイトンがやっているようだ。
面白いのは、ベイシー楽団あたりを根っこに起きつつ真摯に今様集団ジャズ表現を求め、一方では楽しむことや娯楽感覚も目一杯押し出そうとしていること。指揮はジョン・クレイトンがやる(彼は客席側におりて、それをしていた。ステージの広さの都合だろうが)が、これがとんでもなくうれしそうに、大仰にする。その様は、映画『ザ・ブルース・ブラザーズ』の湖畔のボールルームでのライヴのシーンでのキャブ・キャロウェイのよう! ぼく、それだけでもウヒヒヒと盛り上がってしまったな。長身&エスタブリッシュ感あふれる彼は基本指揮者であることをまっとうし、ときに弓弾きでのコントラバス・ソロ(だけ)を取る。
後半は、オランダのジャズ歌手であるトレインチャが出てきて歌う。彼女のブルーノート発2011年オリジナル作はジョン・クレイトンの制作で、同楽団が参加している関係か。←そのアルバムには、フランク・マッコム(2011年3月4日、他)とデュエットする曲もある。ま、ぼくは演奏陣だけでステージが完結してもいいとしっかり思ったが、まあ女性シンガーが華を添えるというのも、ビッグ・バンド実演のならわしではあるわけで。。。。彼女、純ジャズ調よりもブルージーだったりソウルっぽい行き方の曲を歌うほうが魅力的ではありました。ラストは、サム・クックの「アナザー・サタデイ・ナイト」。キャット・スティーヴンスやルー・ロウルズのヴァージョンだとちょいレゲエぽく開かれてもいる曲だが、ここでは少しラテン的色彩を持つ感じで披露される。とても、俗な親しみやすさアリ。トレインチャが少しあおったこともあり、フロアのお客が次々に立ち上がる。わあ。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
そのあとは、青山・プラッサオンゼで、ブラジル的な感触をうまく介する女性歌手(2010年10月23日)を聞く。笹子重治(2011年3月25日、他)が生ギターでバッキング。なんでも、海外に住んじゃうために(当面)日本での最後のライヴと案内されていたようで、ブルーノートもほぼ満員だったが、こちらも立ち見が出る盛況。ブラジル曲を題材とする、歌とギターのシンプルな、でもそれ以上何もいらないでしょうという、たおやかなパフォーマンスが披露される。Umezawaの歌が描く放物線がやはりとってもきれい、印象に残る歌い手という感想を改めて強く持った。MCによれば、引っ越す先の第一希望はバリ島とか。
1曲だけ英語でクリスマス・ソングも披露。先のクレイトンたちもトレインチャをフィーチャーする形で1曲やった。ああ、今年ももう少し……。
<今年の、疑問>
ずっと、不可解に思っていること。震源地が近い分だけ揺れが大きく、地形的にも津波の規模も大きかったはずの東北電力女川原子力発電所が無事だったのに、どうして東京電力の福島第一原子力発電所は壊れたのか。