J.A.M

2010年6月11日 音楽
 ソイル&ザ・ピンプ・ザ・セッションズ(2009年6月12日、他)のリズム隊(ピアノ、縦ベース、ドラム)、新作リリースを追うツアーの初日。赤レンガ倉庫・モーション・ブルー・ヨコハマ、ファースト・ショウ。フル・ハウス、定期的にここではやっているようで、しっかり固定の客がついているのだと思わせられる。一応、純アコースティックな編成にてジャズな行き方=インタープレイを柱に据えた表現をしていく。ながら、立ったリズムの採用やポップ側に軸足をかけたメロディ感覚を持つなどもし、そこから浮き上がろうとするピアノ・トリオ表現を標榜しているという書き方はできるはず。もう少し暴れてほしいところもあったが、それは着席会場での実演という部分もあったのか。

 その後、怒濤。この日は昨年までパリ在住だった米日ハーフの娘とフランスから来日中の男女と見に行ったのだが、うちアパレル関連従事者であるフレデリックは、ソフィア・コッポラの「ロスト・イン・トランスレーション」で人生が変わったんだとか。あの映画に触発されて離婚し、それまで無縁だった酒とタバコを享受するようになり、クラシック以外の音楽も聞くようになったのだそう。とうぜん、舞台となった新宿のホテルに行って大感激したという。彼はサッカーには興味がないそうだが、翌日だか東京ドームに野球を見に行くのが楽しみと言っていた。なんで、野球?とサッカー派のぼくが問うと、スタジアムの感じが好きなんだそう。モーションでワインのボトルを2本あけていたけど、その後はまず野毛の立ち飲みに行って、乾杯〜。

 そして、渋谷に戻り、フランス組が行きたがったお店に行き、さらにもう1軒。今日からワールドカップの開幕で、オープニングのセレモニーは見ることはできなかったが、開幕の南アフリカvs.メキシコの試合はお店で見れた。期間中、試合を放映しますというお店は多いんだろうな。とくに、後のほうのお店の大型プロジェクター映像はとても綺麗でびっくり。その後、深夜2時過ぎ、ハーフ娘の手引きでとんこつラーメン屋へ。俺、なぜか豚骨ラーメンはほとんど食べたことがなく(昔、博多に行ったとき、屋台で食べたことがあるだけ?)、替え玉初体験かも。ましてや、深夜ラーメンなんていつ以来だ? 

 3時半からは開幕第2戦のフランスとウルグアイの試合がある。で、誘われるままにイケイケで、フランス人が集まってフランス戦を応援しているという個人宅におじゃましちゃう。大学教授と証券マンとか、みんな10年以上日本に住んでいるとかで日本語もできる。すでにだいぶシャンパンを開けているとのことだったが、この後もシャンパンがまさに次々に出てくる。最初は少し銘柄を気にしていたが、途中からそんなことどーでもよくなった。たぶん、この早朝が生涯で一番“泡”を飲んだ日になるんだろうナ。一度、ホストがシャンパンを開けるときにこぼすと、シャパーニュ地方の出の一人がそうゆう無様なのはなんだかかんだかと口を出す。こだわりをもっているみたい。

 疑惑の判定(2009年11月24日、参照)でW杯出場を決めたり、大会前の練習試合で出場できない中国に破れたりと前大会準優勝チームながらなにかと評判の悪いフランス代表チームだが、試合が始まって10分もしないうちに、「こりゃ駄目だ。0-0だな」とかフランス人たちは話しだす。サディスティックな俺(2002年6月11日、参照)ではあったが、そこは一飲の恩を感じ、「いやあ、サッカーは最後まで分かりませんから、まだまだこれからです」とか、いい人発言をする。彼ら、試合そっちのけで「なんで黒人選手はあんなにいいケツの形してんのか」とか、そんな話を延々としていたようだ。

 結局、0-0。だが、酔っぱらいまくりつつ、見ていて楽しかった。今年のW杯はあんまし燃えず、TV放映予定なんかも全然チェックせずにいたのだけどなあ……。試合終わったあともうだうだ皆で飲んでいて(テラスに出たりもしたが、あの時間にあんなにデカい声で話していて苦情はこないのか?)、たぶん6時半ぐらいにおいとましたが、すげえ天気がいい。うひょ。