De La FANTASIA
2009年10月31日 音楽 内外の見所ある担い手を自在の物差しで紹介しようとする(なのかな?)“De La FANTASIA”というイヴェントの中日にあたるもので、高橋幸宏、ametsub、cycloの順で出演。恵比寿・リキッドルーム。
ザ・ビートルズ曲がオープナーでバート・バカラック曲がクローザー(仕掛けを入れたその曲だけ演奏がかなりバラバラだったようにぼくは感じた)となる高橋幸宏の実演はフルのバンドによるもの。ギターの小山田圭吾やキーボードの堀江博久(ともに、2009年1月21日)、ギターや装置の高田漣や電気ベースの鈴木正人(ともに、2007年1月27日)、ドラムの千住宗臣(2007年4月20日)などを擁する陣容にて。それ、ちゃんと前線にいたいという意思が反映した人選とも言えるか。イメージ通りの紳士風いでたちで決めて登場した高橋は中央で鍵盤を前に歌ったり、横奥にあるドラムを叩いたり(その際は、ツイン・ドラムとなる)。まずは、含蓄豊かなバンド・サウンドに胸が高鳴ったかな。背景にいい感じで歌詞が映し出された曲なんかは、その指針を含めてトーキング・ヘッズの影響下にある感じもあるが、総じて視野の広い、趣味性の高い大人のロックをすうっといい感じで押し出していたのではないか。彼一流と言いたくなる含みを持つホンワカ曲とともに、けっこうファンキーな志向を持つ曲があったこともぼくはうれしかった。
エレクトロニカ系日本人クリエイターのametsubのパフォーマンスは親指ピアノ音を即興的に連鎖させていくような感じの表現で始まったが、ラップトップや鍵盤を前においていた(んじゃないかなあ。暗くてよく分からない)彼は一人でどんなオペレイトのもと電気音を思うまま出していたのか。ヴィジョンには風景が映し出されていたが、(この手のパフォーマンスに触れるといつも思うが)その手元を映し出す操作映像をきっちり流してほしい。ブラックボックス的なパフォーマンスのほうがイマジネーションが刺激されるという人もいるかもれないが、ぼくは音が出てくる経過や人間が機械や装置を英知とともに使いこなす様にちゃんと触れたい。それは企業秘密? ジミ・ヘンドリックスが出てきたとして、真っ暗いなか客に背をむけて演奏するなんてことはありえないでしょ?
続いては、池田亮司+カールステン・ニコライ、日本とドイツの今様電気表現の鬼才二人が重なったユニットのcyclo.。装置を前にステージ中央に仲良く並んだ二人の裁量にて、いろんな幾何学的紋様映像とアメーバーのように絡まる音(けっこう、デカい)が連動して出てくる様は圧巻。ともに一級品で、それらは不可分なものとして受け手に注ぐ事の刺激と手応えと言ったなら。機械を用いる、イケてる現代的創造の好サンプルなり。
今日はハロウィーンの日。深夜の渋谷には、それっぽいノリの若者たちで溢れている。お祭り/イヴェント好き、そして変化を好むぼくは、そういう普段とは異なる風景がイヤじゃない。寄ったお店にも飾り付けが控え目になされていたり、そういう格好の従業員がいたり。ハロウィーンが日本でけっこう一般化したのって、そんなに昔のことではないよなあ。
ザ・ビートルズ曲がオープナーでバート・バカラック曲がクローザー(仕掛けを入れたその曲だけ演奏がかなりバラバラだったようにぼくは感じた)となる高橋幸宏の実演はフルのバンドによるもの。ギターの小山田圭吾やキーボードの堀江博久(ともに、2009年1月21日)、ギターや装置の高田漣や電気ベースの鈴木正人(ともに、2007年1月27日)、ドラムの千住宗臣(2007年4月20日)などを擁する陣容にて。それ、ちゃんと前線にいたいという意思が反映した人選とも言えるか。イメージ通りの紳士風いでたちで決めて登場した高橋は中央で鍵盤を前に歌ったり、横奥にあるドラムを叩いたり(その際は、ツイン・ドラムとなる)。まずは、含蓄豊かなバンド・サウンドに胸が高鳴ったかな。背景にいい感じで歌詞が映し出された曲なんかは、その指針を含めてトーキング・ヘッズの影響下にある感じもあるが、総じて視野の広い、趣味性の高い大人のロックをすうっといい感じで押し出していたのではないか。彼一流と言いたくなる含みを持つホンワカ曲とともに、けっこうファンキーな志向を持つ曲があったこともぼくはうれしかった。
エレクトロニカ系日本人クリエイターのametsubのパフォーマンスは親指ピアノ音を即興的に連鎖させていくような感じの表現で始まったが、ラップトップや鍵盤を前においていた(んじゃないかなあ。暗くてよく分からない)彼は一人でどんなオペレイトのもと電気音を思うまま出していたのか。ヴィジョンには風景が映し出されていたが、(この手のパフォーマンスに触れるといつも思うが)その手元を映し出す操作映像をきっちり流してほしい。ブラックボックス的なパフォーマンスのほうがイマジネーションが刺激されるという人もいるかもれないが、ぼくは音が出てくる経過や人間が機械や装置を英知とともに使いこなす様にちゃんと触れたい。それは企業秘密? ジミ・ヘンドリックスが出てきたとして、真っ暗いなか客に背をむけて演奏するなんてことはありえないでしょ?
続いては、池田亮司+カールステン・ニコライ、日本とドイツの今様電気表現の鬼才二人が重なったユニットのcyclo.。装置を前にステージ中央に仲良く並んだ二人の裁量にて、いろんな幾何学的紋様映像とアメーバーのように絡まる音(けっこう、デカい)が連動して出てくる様は圧巻。ともに一級品で、それらは不可分なものとして受け手に注ぐ事の刺激と手応えと言ったなら。機械を用いる、イケてる現代的創造の好サンプルなり。
今日はハロウィーンの日。深夜の渋谷には、それっぽいノリの若者たちで溢れている。お祭り/イヴェント好き、そして変化を好むぼくは、そういう普段とは異なる風景がイヤじゃない。寄ったお店にも飾り付けが控え目になされていたり、そういう格好の従業員がいたり。ハロウィーンが日本でけっこう一般化したのって、そんなに昔のことではないよなあ。