レデシー

2007年11月12日
 凛々。イエーイ。だけで、文章をおわらせたい?

 六本木・ビルボードライブ(ファースト・ショウ)。大昔、“西海岸のジ
ル・スコット”なんても言われた、ジャジーな喉裁きも冴える実力派(2002
年6月12日。ナイジェリア出身の両親のもとニューオーリンズで生まれ育ち
、思春期からはベイエイア育ち。って経歴、なんかカッコいいな)は、ギタ
ー、ベース、キーボード2、ドラム、バッキング・ヴォーカルという6人の
黒人男性を従えて登場。彼女とバンドの噛み具合は、いかにもワーキング・
バンドと言いたくなるもの。黒いドレスを身にまとっていた彼女はなんと右
手にギブスをつけ肩に釣っている。でも、喉に覚えがあり、熱いハートの持
ち主である彼女にはそんなこと無関係、魂とテンションのこもった歌を速射
砲のように(アクションもでっかいっス)、ときにじっくりと聞き手に届け
ながら、突っ走る。あれれ、と思わせられたのはギターだけの伴奏(最後に、
バンド音も加わったが)でザ・ビートルズの「イエスタデイ」を歌ったこと。

 アンコールは裸足で登場。その5年ぶりの新作『ロスト&ファウンド』は
今年屈指のR&Bアルバムだが、やはり屈指のR&Bパーフォーマンスだっ
たのではないか。