青山・カイ。NY州の田舎街をベースにする、ゆるりとした、生理としての
アコースティック・ロック感覚を持つバンド。シンガー・ソングライターっぽ
い味を持つ、とも言えるかな。ギタリストは相当若く見えるが24才だそうで、
逆にフロントに立つレッドモンドは30代ぽく見えるが27才。まあ、どっちにし
ろ、比較的若い人達によるバンドであるのは間違いない。

 まったく無理なく、心優しく(優しすぎる、綺麗すぎると思うところはあり
まね、ぼくは)。音のほうは、レゲエ、リンガラをはじめとするアフリカ音楽
、ラテンなどの揺れをやんわりと介したりもし、それは彼らのポイントと言え
る。また、エキゾな女性シンガー(もともと、ヴェネズエラ生まれ)をメンバ
ーらに擁しているのも差別化を図れる所か。それは、しなやかとか、視野が広
いという印象も与え、ピースフルな感じとか、自然体の感じと重なりあって、
ジャム・バンド・ミュージック系からも多少注目されるというのも頷ける。と
はいえ、実演はそんなに即興的要素はなく、本人たちもジャム・バンドと言わ
れるのは嫌がっている(らしい)というのも納得だが。ただ、本国ではフィッ
シュと重ねられる、なんてことも本人は言っていたが。

 会場は満員で、かなり熱い反応。本人たち、本当に喜んでパフォームしてい
ましたね。