まさしく、旬の人! 昨年米国で一躍大ブレイクした在LA英国人R&Bシンガーのショウは、有楽町・東京国際フォーラムのホールA。初来日。
サポートはベース(プリセット音を扱っていたのも、彼か)と、キーボードとドラム。そして、女性二人のバックグラウンド・ヴォーカル。皆、アフリカ系だ。そして、最後に登場した本人は、まっすぐな長髪。チリチリした髪型の写真がぼくのなかではデフォルトなので、すごい新鮮だな。コーラスの二人が小さいので、すらりとして見える。格好は黒のジャージ調バンツにカラフルな長袖Tシャツ。可愛らしい。
約80分のショウ。今様な分厚いサウンドに乗る歌声を聞いて、すぐに低音の効いた歌に力があると実感。なるほど、売れる資格は有した人であると了解。とともに、太く歌っていても、どこかで風の感覚を抱えており、それが大きな美点かと思う。それは売れっ子トラックメイカー/ラッパーのマスタードが作ったトラックがもたらすところもあるかもしれないが、彼女の歌が抱える広がりゆえと感じる。また、多感な時期をNYで送ってきたことがあるとはいえ、アイルランドとジャマイカの血が入った英国人であるという属性がうまく働いているのかとも思う。うん、どこかで米国R&Bシンガーとは一線を画す輝きの要因はそこにあるのではないか。その風の感覚は、哀愁という感じの言葉に置き換えたいものでもある。ストロングな行き方をとっても、彼女の歌にはすうっと聞き手が入っていける奥行きのものがある。やはり、生に接すると、いろいろな解釈を助けますね。
照明はそれなりに派手だったが、設定などは凝っていないショウ。途中で5分近く当人とバンドが引っ込むという構成は謎。なんの効果を求めたのか。当人とコーラス陣が絡むときも少しあったが、それも軽くという印象。グラミー賞も受けたあたり曲「ブート・アップ」の際は、下に降り客席フロアを回って歌ったりもした。最後のほうでコーラスの二人はそれぞれフィーチャーされたが、かなり歌える。ちゃんとしっかりした人を起用しているんだなー。そういえば、スタッフだかの誕生日を祝う場面があったのだが、その際のエラ・メイの「ハッピー・バースデイ」の独唱はやはり魅力的だった。
終わって、少し耳がやられているのを認知。けっこう音がデカいコンサートだったのだな。
<今日の、そうなんだよなあ>
出かける前に、ライトニング・ボルト(2009年11月15日)の新作『ソニック・シタデル』(スリル・ジョッキー)を聞いていた。4年半ぶりだそうだが、変わらず孤高のバカ一代路線を突っ切っているなあ。基本、変わらない。普段のライヴでやっていることをそのまままとめたという感じ。だが、独創的な音宇宙を獲得する彼らはそれでいいと思わせる。なんか、貴さを感じるなー。とかなんとか、国際フォーラム行きの電車中でふと思いは回った。音楽の新しさ古さってなんだろう。大きな変化がないこそ、到達できる局面はある。『ソニック・シタデル』は今であり、永遠の狼藉の美がある。同作、音が悪いんだけど、それも意思表示になっている。
▶︎過去の、ライトニング・ボルト
https://43142.diarynote.jp/200911161707238141/
サポートはベース(プリセット音を扱っていたのも、彼か)と、キーボードとドラム。そして、女性二人のバックグラウンド・ヴォーカル。皆、アフリカ系だ。そして、最後に登場した本人は、まっすぐな長髪。チリチリした髪型の写真がぼくのなかではデフォルトなので、すごい新鮮だな。コーラスの二人が小さいので、すらりとして見える。格好は黒のジャージ調バンツにカラフルな長袖Tシャツ。可愛らしい。
約80分のショウ。今様な分厚いサウンドに乗る歌声を聞いて、すぐに低音の効いた歌に力があると実感。なるほど、売れる資格は有した人であると了解。とともに、太く歌っていても、どこかで風の感覚を抱えており、それが大きな美点かと思う。それは売れっ子トラックメイカー/ラッパーのマスタードが作ったトラックがもたらすところもあるかもしれないが、彼女の歌が抱える広がりゆえと感じる。また、多感な時期をNYで送ってきたことがあるとはいえ、アイルランドとジャマイカの血が入った英国人であるという属性がうまく働いているのかとも思う。うん、どこかで米国R&Bシンガーとは一線を画す輝きの要因はそこにあるのではないか。その風の感覚は、哀愁という感じの言葉に置き換えたいものでもある。ストロングな行き方をとっても、彼女の歌にはすうっと聞き手が入っていける奥行きのものがある。やはり、生に接すると、いろいろな解釈を助けますね。
照明はそれなりに派手だったが、設定などは凝っていないショウ。途中で5分近く当人とバンドが引っ込むという構成は謎。なんの効果を求めたのか。当人とコーラス陣が絡むときも少しあったが、それも軽くという印象。グラミー賞も受けたあたり曲「ブート・アップ」の際は、下に降り客席フロアを回って歌ったりもした。最後のほうでコーラスの二人はそれぞれフィーチャーされたが、かなり歌える。ちゃんとしっかりした人を起用しているんだなー。そういえば、スタッフだかの誕生日を祝う場面があったのだが、その際のエラ・メイの「ハッピー・バースデイ」の独唱はやはり魅力的だった。
終わって、少し耳がやられているのを認知。けっこう音がデカいコンサートだったのだな。
<今日の、そうなんだよなあ>
出かける前に、ライトニング・ボルト(2009年11月15日)の新作『ソニック・シタデル』(スリル・ジョッキー)を聞いていた。4年半ぶりだそうだが、変わらず孤高のバカ一代路線を突っ切っているなあ。基本、変わらない。普段のライヴでやっていることをそのまままとめたという感じ。だが、独創的な音宇宙を獲得する彼らはそれでいいと思わせる。なんか、貴さを感じるなー。とかなんとか、国際フォーラム行きの電車中でふと思いは回った。音楽の新しさ古さってなんだろう。大きな変化がないこそ、到達できる局面はある。『ソニック・シタデル』は今であり、永遠の狼藉の美がある。同作、音が悪いんだけど、それも意思表示になっている。
▶︎過去の、ライトニング・ボルト
https://43142.diarynote.jp/200911161707238141/