スモーキー・ロビンソン
2019年9月20日 音楽 なんと、スモーキー・ロビンソンのご尊顔を拝むことができようとは! 現在、79歳。モータウンの契約第一号アーティストであり、長年モータウンの副社長を務め、なんといってもスウィート&メロウな歌声の持ち主にして、極上のソングライターである、まさにミスター・モータウンたる人物を見ることが、今回のヴェガス行きの第一の目的だった。彼が最後にアルバムを出したのは、ジョン・レジェンド(2005年5月8日)やレデシー(2002年6月12日、2007年11月12日、2009年1月25日、2010年1月8日 、エルトン・ジョン他いろんな人と絡んだ特別製と言える2014年作『スモーキー&フレンズ』(ヴァーヴ)だ。
会場は、高級ホテルとして知られるウィン・ラスヴェガス&アンコール。カジノを通って、そのアンコール・シアターまで行く間に、なるほどこれは格式高いホテルなのだなと実感。チケッティングするところに至る通路とか、入口を入ってからの風情もなにかときらびやかにして落ち着きあり。トイレももちろんきれい。
会場内はすり鉢状になっていて、感じとしては1500人ぐらい入る会場と思った。チケットは過剰に高くなく130ドルぐらいだったか(税が高く、込みで180ドル)、知人に取ってもらったんだが、横ではない前目の席(全体の1/3より前)だったのでびっくり。これじゃ、表情もろ見えぢゃん。座っていて、どんどん高揚してきちゃう。もちろん、満場だ。
20時開演を約10分押しで始まったショウは、まずバック・バンドの前奏から始まる。キーボード2人(うち、1人がミュージカル・ディレクターをする)、ギター、ベース、ドラム、コーラス3人というサポート編成なり。それほどはうまくない。最初はアレっと思っちゃった。
そして、ステージ中央のドアから御大は登場する。万感の拍手の嵐。黒基調に深紅色のキラキラなジャケットを着用し、華あり。そんなにお腹は出ておらず、顔も一頃より細くなった? 肌はテカテカで皺なし。前より快活で、若返ったという所感は接した観客は皆んな得たのではないか。
そして、ショウはスモーキーの1982年全米2位の自作曲「ビーイング・ウィズ・ユー」から始まる。ワウ、ちゃんと歌える。そりゃ、かつての様からみれば、艶や精気が減じているところはあるかもしれない。だが、ぼくの耳にはとっても現役感ある歌声に聞こえた。
ボブ・ディランやジョン・レノンも最敬礼したスモーキーの歌声や佇まいに触れられればOKと思ってラスヴェガスに飛んだわけだが、思った以上元気に歌い、彼は動く。いや、あっぱれ。
そう、彼の身のこなしには大きく頷いた。これが、けっこう左右に動き、ステップを踏んだりするのだ。終盤にはちょいセクシーな仕草も見せ、女性客が湧く。もう、過去のソウルのマナーの積み重ね、観客の反応のツボを知り尽くしていると言わんばかりに、彼はパフォーマンスをまっとうする。ああ、これがスモーキーか。これが米国大衆ソウルを支えた最たる御仁か。ぼくは、ソウル・オブ・エイジズをいやがおうにも感じてしまい、胸が熱くなった。でも、ちゃんと質量感を持ちつつ、彼の振る舞いは軽々としていて、それが和みを誘う。それが、どんなに素敵なことか分かるかい?
曲は、もちろん有名曲が中心。「ウー・ベイビー・ベイビー」や「ザ・ティアーズ・オブ・ア・クラウン」など、5分の3はザ・ミラクルズ時代の曲。また、珠玉の自作曲に加え(彼が書いたテンプス〜2009年11月8日、2013年8月18日、2017年3月20日〜曲も披露)、スタンダードの「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」も少しスウィギンに歌う。死ぬほど他の人のヴァージョンも聞いてきている曲だが、だからこそまろやか&ダンディなスモーキーの歌い口に触れると、彼のありがたみを実感できちゃう。スモーキーって裏声歌唱の人という印象を持っていたが、それなりに地声で歌ってもいて、やはりその際も甲高い声ですね。
クローザーはディアンジェロ(2015年8月18日)もデビュー作で取り上げていた1979年曲「クルージン」をアップめ、ゴスペル色を強めて披露。この際、前に座っていた女性2人をステージに上げ、彼女たちを使って左右に分けて観客にリフレインを歌わせたりもしたのだが、その際の観客の歌声のデカさはオレの経験のなかでも間違いなくトップ級のものだった。やっほー、アメリカで御大を見るありがたさを感じた。
約15曲、1時間45分ほど。アタマのほうにご尊顔と書いたが、勇姿と書いた方が適切なショウ。でもって、皆んなといい音楽、いい場を共有したいというスモーキーの思いのようなものが横溢。ボクはもう稼がなくてもいいんだ、山ほどの名誉も得ているし。てな、彼の所感も伝わってくるような気がして、すこぶる気持ちよし。書き遅れたが、観客は中年以上が多く、綺麗な格好をしている人も少なくなかった。ぼくの隣に座っていたのは普段カントリーを聞いていそうな老夫婦だった。
なお、これはラスヴェガス特化プログラムではなく、スモーキーはただいま米国ツアー中。断続的、ゆるいペースながら、来年2月まで日程が出されている。あ、物販はありませんでした。
▶過去の、ジョン・レジェンド
http://43142.diarynote.jp/200505141714260000/
▶︎過去の、レデシー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
https://43142.diarynote.jp/200711131002450000/
https://43142.diarynote.jp/200901270025408952/
https://43142.diarynote.jp/201001091312302526/
▶︎過去の、ザ・テンプテーションズ・レヴュー
http://43142.diarynote.jp/200911101136006646/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
http://43142.diarynote.jp/201703211232135720/
▶︎過去の、ディアンジェロ
https://43142.diarynote.jp/201508200741137207/
<今日の、現場>
ヴェガス滞在期間中に、見た公演は3つ。それ以上宿泊したが、売り切れになっていたり(普通の都市であればこういう場合でも会場前に行けばダフ屋がいるものだが、どうなんだろう? まあ、そこまでして見たい出演者はなし)、公演が休みの日であったり。シルク・ド・ソレイユの「マイケル・ジャクソン・ワン」や「ザ・ビートルズ・ラヴ」(それを提供するミラージュ・ホテルの上面にでっかくディスプレイされたザ・ビートルズの4人の顔にはほんの少し萌える)はせっかくここに来たのだから、見てもいいなと思ったんだが、両方とも見事に休演日だった。ま、そのぶん、各ホテルの工夫を凝らした建物設定やアトラクションをいろいろと探索し楽しんだり、その度にそれぞれのカジノでスロットをしたり。今はドル札をそのままマシーンに入れて始めることができるので、ほんと気軽にやってしまう。そうした腰の軽いつまみ食い移動に、フジ・ロックに行っていたときの我が様を思い出す。ハハ。
過去にこの欄に書いたことがあるように、ぼくは博才がないためもあり、まったくギャンブルに興味が持てない。だが、行った先にカジノがあった場合は別で、郷に入れば郷に従えとなる。イエ〜。少しでもお金を落としたカジノは今回、10を超えている。それなりにクレジットが増えたときもあったが、どこでもとうぜんすった。それ、納得済みのこと。と言いつつ、帰国後は少し節制せねば。しかし、カジノほかすべてが巨大。とくにMGMグランドはまさにグランドで方向感覚を失い、見事に迷子になった。ファッション・ショーというモールも同じく。
そう言えば、日本ではラグビーのワールドカップが始まったのだなー。NBCスポーツだかで、試合を放映していて驚いた。へえ、W 杯には米国も出ているのか。日本の会場、きれいに映っているなー。なんか、日本/韓国のサッカーW杯の開会式を出張先のローマで見たことを思い出す(2002年6月1日)。ゲームとして率直に判断するなら、サッカーよりもラグビーのほうが面白いと、サッカーが大好きなぼくは思います。
▶︎過去の、日本でのワールド・カップ開会式の中継イン・ローマ(6月1日)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
会場は、高級ホテルとして知られるウィン・ラスヴェガス&アンコール。カジノを通って、そのアンコール・シアターまで行く間に、なるほどこれは格式高いホテルなのだなと実感。チケッティングするところに至る通路とか、入口を入ってからの風情もなにかときらびやかにして落ち着きあり。トイレももちろんきれい。
会場内はすり鉢状になっていて、感じとしては1500人ぐらい入る会場と思った。チケットは過剰に高くなく130ドルぐらいだったか(税が高く、込みで180ドル)、知人に取ってもらったんだが、横ではない前目の席(全体の1/3より前)だったのでびっくり。これじゃ、表情もろ見えぢゃん。座っていて、どんどん高揚してきちゃう。もちろん、満場だ。
20時開演を約10分押しで始まったショウは、まずバック・バンドの前奏から始まる。キーボード2人(うち、1人がミュージカル・ディレクターをする)、ギター、ベース、ドラム、コーラス3人というサポート編成なり。それほどはうまくない。最初はアレっと思っちゃった。
そして、ステージ中央のドアから御大は登場する。万感の拍手の嵐。黒基調に深紅色のキラキラなジャケットを着用し、華あり。そんなにお腹は出ておらず、顔も一頃より細くなった? 肌はテカテカで皺なし。前より快活で、若返ったという所感は接した観客は皆んな得たのではないか。
そして、ショウはスモーキーの1982年全米2位の自作曲「ビーイング・ウィズ・ユー」から始まる。ワウ、ちゃんと歌える。そりゃ、かつての様からみれば、艶や精気が減じているところはあるかもしれない。だが、ぼくの耳にはとっても現役感ある歌声に聞こえた。
ボブ・ディランやジョン・レノンも最敬礼したスモーキーの歌声や佇まいに触れられればOKと思ってラスヴェガスに飛んだわけだが、思った以上元気に歌い、彼は動く。いや、あっぱれ。
そう、彼の身のこなしには大きく頷いた。これが、けっこう左右に動き、ステップを踏んだりするのだ。終盤にはちょいセクシーな仕草も見せ、女性客が湧く。もう、過去のソウルのマナーの積み重ね、観客の反応のツボを知り尽くしていると言わんばかりに、彼はパフォーマンスをまっとうする。ああ、これがスモーキーか。これが米国大衆ソウルを支えた最たる御仁か。ぼくは、ソウル・オブ・エイジズをいやがおうにも感じてしまい、胸が熱くなった。でも、ちゃんと質量感を持ちつつ、彼の振る舞いは軽々としていて、それが和みを誘う。それが、どんなに素敵なことか分かるかい?
曲は、もちろん有名曲が中心。「ウー・ベイビー・ベイビー」や「ザ・ティアーズ・オブ・ア・クラウン」など、5分の3はザ・ミラクルズ時代の曲。また、珠玉の自作曲に加え(彼が書いたテンプス〜2009年11月8日、2013年8月18日、2017年3月20日〜曲も披露)、スタンダードの「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」も少しスウィギンに歌う。死ぬほど他の人のヴァージョンも聞いてきている曲だが、だからこそまろやか&ダンディなスモーキーの歌い口に触れると、彼のありがたみを実感できちゃう。スモーキーって裏声歌唱の人という印象を持っていたが、それなりに地声で歌ってもいて、やはりその際も甲高い声ですね。
クローザーはディアンジェロ(2015年8月18日)もデビュー作で取り上げていた1979年曲「クルージン」をアップめ、ゴスペル色を強めて披露。この際、前に座っていた女性2人をステージに上げ、彼女たちを使って左右に分けて観客にリフレインを歌わせたりもしたのだが、その際の観客の歌声のデカさはオレの経験のなかでも間違いなくトップ級のものだった。やっほー、アメリカで御大を見るありがたさを感じた。
約15曲、1時間45分ほど。アタマのほうにご尊顔と書いたが、勇姿と書いた方が適切なショウ。でもって、皆んなといい音楽、いい場を共有したいというスモーキーの思いのようなものが横溢。ボクはもう稼がなくてもいいんだ、山ほどの名誉も得ているし。てな、彼の所感も伝わってくるような気がして、すこぶる気持ちよし。書き遅れたが、観客は中年以上が多く、綺麗な格好をしている人も少なくなかった。ぼくの隣に座っていたのは普段カントリーを聞いていそうな老夫婦だった。
なお、これはラスヴェガス特化プログラムではなく、スモーキーはただいま米国ツアー中。断続的、ゆるいペースながら、来年2月まで日程が出されている。あ、物販はありませんでした。
▶過去の、ジョン・レジェンド
http://43142.diarynote.jp/200505141714260000/
▶︎過去の、レデシー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
https://43142.diarynote.jp/200711131002450000/
https://43142.diarynote.jp/200901270025408952/
https://43142.diarynote.jp/201001091312302526/
▶︎過去の、ザ・テンプテーションズ・レヴュー
http://43142.diarynote.jp/200911101136006646/
http://43142.diarynote.jp/201308191407221107/
http://43142.diarynote.jp/201703211232135720/
▶︎過去の、ディアンジェロ
https://43142.diarynote.jp/201508200741137207/
<今日の、現場>
ヴェガス滞在期間中に、見た公演は3つ。それ以上宿泊したが、売り切れになっていたり(普通の都市であればこういう場合でも会場前に行けばダフ屋がいるものだが、どうなんだろう? まあ、そこまでして見たい出演者はなし)、公演が休みの日であったり。シルク・ド・ソレイユの「マイケル・ジャクソン・ワン」や「ザ・ビートルズ・ラヴ」(それを提供するミラージュ・ホテルの上面にでっかくディスプレイされたザ・ビートルズの4人の顔にはほんの少し萌える)はせっかくここに来たのだから、見てもいいなと思ったんだが、両方とも見事に休演日だった。ま、そのぶん、各ホテルの工夫を凝らした建物設定やアトラクションをいろいろと探索し楽しんだり、その度にそれぞれのカジノでスロットをしたり。今はドル札をそのままマシーンに入れて始めることができるので、ほんと気軽にやってしまう。そうした腰の軽いつまみ食い移動に、フジ・ロックに行っていたときの我が様を思い出す。ハハ。
過去にこの欄に書いたことがあるように、ぼくは博才がないためもあり、まったくギャンブルに興味が持てない。だが、行った先にカジノがあった場合は別で、郷に入れば郷に従えとなる。イエ〜。少しでもお金を落としたカジノは今回、10を超えている。それなりにクレジットが増えたときもあったが、どこでもとうぜんすった。それ、納得済みのこと。と言いつつ、帰国後は少し節制せねば。しかし、カジノほかすべてが巨大。とくにMGMグランドはまさにグランドで方向感覚を失い、見事に迷子になった。ファッション・ショーというモールも同じく。
そう言えば、日本ではラグビーのワールドカップが始まったのだなー。NBCスポーツだかで、試合を放映していて驚いた。へえ、W 杯には米国も出ているのか。日本の会場、きれいに映っているなー。なんか、日本/韓国のサッカーW杯の開会式を出張先のローマで見たことを思い出す(2002年6月1日)。ゲームとして率直に判断するなら、サッカーよりもラグビーのほうが面白いと、サッカーが大好きなぼくは思います。
▶︎過去の、日本でのワールド・カップ開会式の中継イン・ローマ(6月1日)
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm