まず、南青山・ブルーノート東京で、良い癖ありまくりの老舗ホワイト・ファンク・バンド(1999年11月4日、2002年8月11日、2004年1月19日、2008年5月18日、2008年5月19日、2010年5月11日、2011年3月10日、2012年9月9日、2014年5月6日、2016年7月10日)を見る。エミリオ・カスティーヨ(テナー・サックス、ヴォーカル)、スティーヴン “ドッグ” クプカ(バリトン・サックス)、デヴィッド・ガリバルディ(ドラム)、トム・ポリッツァー(テナー・サックス。ソロをとったら、バカみたいに上手くて笑うしかなかった)、サル・クラキオーロ(トランペット)、アドルフォ・アコスタ(トランペット)ジェリー・コルテス(ギター)、ロジャー・スミス(キーボード、オルガン、ヴォーカル)、マーク・ヴァン・ヴァーヘニンゲン(ベース)、マーカス・スコット(ヴォーカル)という陣容なり。

 彼らは久しぶりのスタジオ録音作『ソウル・サイド・オブ・タウン』(Artistry Music)を今年出したが、このたび過去記憶あるなか一番上等とぼくには思えるパフォーマンスを彼らは披露。驚いたなあ。一つはアップ目中心で、“捨て曲”がぜんぜんなかったこと、そして2年前からリード・シンガーになったメンフィス出身のスコットがよりグループにフィットしいい味を出していたことがあげられるか。演奏もひきしまっていたよなー。いやあ、不滅のバケものグループ。降参でした。

▶過去の、タワー・オブ・パワー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm
http://43142.diarynote.jp/200401190000000000/
http://43142.diarynote.jp/200805201629180000/
http://43142.diarynote.jp/200805201631280000/
http://43142.diarynote.jp/201005121331016518/
http://43142.diarynote.jp/201103171348262145/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120909
http://43142.diarynote.jp/201405071616599721/
http://43142.diarynote.jp/201607111518214717/

 その後、代官山・晴れたら空に豆まいて に行き、カナダの自作派シンガーのエレン・ドーティ(2018年2月7日)を見る。彼女は、東京ジャズの野外ステージに出演している。

 白人ピアニストと白人ドラマーを従えて、しっとりと歌う。なるほど、今回じっくり接し息遣いが実に丁寧にして、それがいかにスポンテニアスなものかを知り、少し息を飲む。なるほど、これはジャズを知らないと出てこない歌唱であるとも思った。彼女のリーダー作『Come Fall』(Alma)と同様の無駄を削いだ、隙間の効用に最大限留意した二人の男性の伴奏にも大きく頷く。これは、甘いも酸いも知っている大人が、ポップとジャズの間にある綾のようなものを我が道を行く感覚とともに見事に出している。1曲、ドラマーとのデュエット曲もあり。これ(「フェイヴァリット・スウィーター」という曲か?)、おそらく2018年のベスト・デュエット曲になると勝手に認定した。

 最後に、この晩先に出た市川愛(2018年5月13日)が出てきて、2曲二人で歌う。レナード・コーエンの「ハレルヤ」とモータウン曲「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」(だったっけ? もう忘れていて自信がない、そのあと、いっぱい飲んじゃったもので、、、、)。その際、市川のサポート陣だろう日本人ギタリストとベーシストも無理なく重なった。

▶︎過去の、市川愛
http://43142.diarynote.jp/201805150750157494/

<今日の、忘れモノ>
 ライヴを見る前に購入したプリンターのトナーをブルーノートのクロークに預け、そのままピックアップするのを忘れる。どおりで、その後身が軽かったはずだ。しかし、この夏場とっても暑いなか細い忘れ物とかはいくつかしたが、大事はなくてよかった。取材の日時を間違えることもなかったし、受けた原稿仕事をうっかりということもなかったし。まあ、個人的にはオーライということにしておこう。