テリエ・イースングセット+。ブルース・コバーン
2018年9月30日 音楽 まず、新宿・ピットイン(昼の部)でノルウェーの打楽器奏者(2011年5月27日)を中心に置くイヴェントを見る。ノルウェーのDIY的自由音楽家のイースングセットが今年東京各地で楽器の材料探し〜楽器作りをし、ワーク・ショップ的公演も行う「東京の音」というプロジェクトの一環、仕上げの公演のよう。この日は、そのヴェリエーションを広げた3日目の出し物なり。
まずは、この2月や5月(八丈島)や8〜9月(奥多摩)に来日した際に、音探しと楽器制作の過程を追ったドキュメンタリー映像が30分流される。1964年生まれのイースングセットの開かれた人間性が印象に残るか。客席には子供もいたが、若年層にもそれは興味を喚起するものであったろう。
その後のライヴは、2部制にてもたれる。1部は一連の東京滞在でつくったものもいろいろと並べたと思われる打楽器群を扱うイースングセットと、北欧サーミの民謡ヨイクを今の乗りで開くシンガーのサラ・マリエル・ガウプ・ベアスカ(2016年10月22日)のデュオ。いろいろと置かれた鳴り物群の1部を用いプリミティヴな反復音を作るイースングセットの音にベアスカは悠々と美味しい癖のある歌を乗せていくわけだが、その様にはいささかびっくり。もう即興で魅惑的にヴォーカルを泳がせているように思われ、これはすごいシンガーであると思った次第。どうやら、それらはトラッド曲を歌っていたようだが、彼女の歌唱は伝統を背負った確固たるテイストと新しい興味の拮抗の美点をきっちり示していた。
休憩をはさんで、まず巻上公一(2004年11月6日、2013年8月11日、2015年9月28日、2016年7月12日、2017年9月13日)がソロで肉声とプリセット音を重ねるパフォーマンス。そして、直川礼緒、尾引浩志が口琴のソロをそれぞれに披露。その際、一口に口琴と言っても各国に、いろんな素材のものがあることが説明される。へ〜え。そして、続いてイースングセットの口琴のソロ。ほう、大柄なためもあってか彼のその音はアタックが強く、絶妙に変化する音色と反復させるフレイズの相乗で、今様ダンス・フロアにも対応するシークエンス音みたいだとぼくは頷いた。その後、4人による口琴の重なりパフォーマンスなども披露されたんじゃないかとも思うが、時間切れで次の場所に移動する。
▶︎過去の、テリエ・イースングセット
http://43142.diarynote.jp/201105282359253429/
▶︎過去の、サラ・マリエル・ガウプ・ベアスカ/アルヴァス
http://43142.diarynote.jp/201610241405267224/
▶︎過去の、巻上公一
http://43142.diarynote.jp/200411071407550000/
http://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
http://43142.diarynote.jp/201510021143165760/
http://43142.diarynote.jp/201709141146381271/
六本木・ビルボードライブ東京で、通受けのカナダ人シンガー・ソングライターのブルース・コバーン(現在は米国に住んでいるらしい)の実演を見る。ソロでのパフォーマンス。16時半からの、ファースト・ショウ。日本ではアンダーレテッドな、まさに才人。1970年いこう四半世紀はCBSコロムビアに在籍するなどもし、これまで30枚を超えるリーダー作を出している御仁だ。自伝を書いたり、ドキュメンタリー映画も作られている。来日は25年ぶりとか。
10歳未満の娘がいるそうだが、ステージにあがるコバーンはけっこう腰が曲がっているという感じで、年齢より年をとっているように思えたか。が、アコースティック・ギターを手にし、アルペジオし始めると、独自の切れと透明感が交錯しあうような感じで抑揚〜それはフォーキー的グルーヴと言っていいものかもしれない〜が湧き上がり、さすがとなる。そして、余裕と含蓄にあふれた歌声がそこに入り、すうっとブルース・コバーンという世界が作り上げられる。往往にしてギター弾き語り系ギターが苦手なぼくだが、彼にはそんなことを感じさせない、広がる滋味がある。その一端がジャジーなコードワークをすんなり使う事だが、その新作『Bone on Bone』(True North、2017年)にはロン・マイルズ(2005年6月9日やスコット・アメンドラ(2015年2月18日、2015年6月2日、2017年5月13日)らジャズ奏者も入っていた。他に、リゾネイター・ギター(ドブロと言われたりもする外見のギター)を弾いたり、南米弦楽器のチャランゴを手にした曲もあり。ギターのサンプリング音をループさせる曲もあった。古い曲もやったが、見事に生きている実演であったとも、ぼくは言いたい。
▶︎過去の、スコット・アメンドラ
http://43142.diarynote.jp/201502230940316504/
http://43142.diarynote.jp/201506070750376864/
http://43142.diarynote.jp/201705140938439184/
▶︎過去の、ロン・マイルズ
http://43142.diarynote.jp/200506120644360000/
<今日の、安堵>
すんごい猛威をふるう台風24号がどんどん西から東へ動いた日。少しおののいたが、新宿に行くときは雨も風もなし。よかったー。18時すぎ、コバーン公演(わりと、フツーの入りでした。ファンは強し?)が終わると、会場で会った仲良しさんがご飯食べに行こうと執拗に誘ってくる。あんたら、バカ(苦笑)? JRも20時で運休になるというし、いつまで天候がのんびりしているかもわからない。結局、東京が暴風雨に見舞われたのは遅くだったが、寝ていて音で目が覚めたので相当に強い風が吹いていたのではと思われる。これが6時間早くなくてよかったァ。
まずは、この2月や5月(八丈島)や8〜9月(奥多摩)に来日した際に、音探しと楽器制作の過程を追ったドキュメンタリー映像が30分流される。1964年生まれのイースングセットの開かれた人間性が印象に残るか。客席には子供もいたが、若年層にもそれは興味を喚起するものであったろう。
その後のライヴは、2部制にてもたれる。1部は一連の東京滞在でつくったものもいろいろと並べたと思われる打楽器群を扱うイースングセットと、北欧サーミの民謡ヨイクを今の乗りで開くシンガーのサラ・マリエル・ガウプ・ベアスカ(2016年10月22日)のデュオ。いろいろと置かれた鳴り物群の1部を用いプリミティヴな反復音を作るイースングセットの音にベアスカは悠々と美味しい癖のある歌を乗せていくわけだが、その様にはいささかびっくり。もう即興で魅惑的にヴォーカルを泳がせているように思われ、これはすごいシンガーであると思った次第。どうやら、それらはトラッド曲を歌っていたようだが、彼女の歌唱は伝統を背負った確固たるテイストと新しい興味の拮抗の美点をきっちり示していた。
休憩をはさんで、まず巻上公一(2004年11月6日、2013年8月11日、2015年9月28日、2016年7月12日、2017年9月13日)がソロで肉声とプリセット音を重ねるパフォーマンス。そして、直川礼緒、尾引浩志が口琴のソロをそれぞれに披露。その際、一口に口琴と言っても各国に、いろんな素材のものがあることが説明される。へ〜え。そして、続いてイースングセットの口琴のソロ。ほう、大柄なためもあってか彼のその音はアタックが強く、絶妙に変化する音色と反復させるフレイズの相乗で、今様ダンス・フロアにも対応するシークエンス音みたいだとぼくは頷いた。その後、4人による口琴の重なりパフォーマンスなども披露されたんじゃないかとも思うが、時間切れで次の場所に移動する。
▶︎過去の、テリエ・イースングセット
http://43142.diarynote.jp/201105282359253429/
▶︎過去の、サラ・マリエル・ガウプ・ベアスカ/アルヴァス
http://43142.diarynote.jp/201610241405267224/
▶︎過去の、巻上公一
http://43142.diarynote.jp/200411071407550000/
http://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
http://43142.diarynote.jp/201510021143165760/
http://43142.diarynote.jp/201709141146381271/
六本木・ビルボードライブ東京で、通受けのカナダ人シンガー・ソングライターのブルース・コバーン(現在は米国に住んでいるらしい)の実演を見る。ソロでのパフォーマンス。16時半からの、ファースト・ショウ。日本ではアンダーレテッドな、まさに才人。1970年いこう四半世紀はCBSコロムビアに在籍するなどもし、これまで30枚を超えるリーダー作を出している御仁だ。自伝を書いたり、ドキュメンタリー映画も作られている。来日は25年ぶりとか。
10歳未満の娘がいるそうだが、ステージにあがるコバーンはけっこう腰が曲がっているという感じで、年齢より年をとっているように思えたか。が、アコースティック・ギターを手にし、アルペジオし始めると、独自の切れと透明感が交錯しあうような感じで抑揚〜それはフォーキー的グルーヴと言っていいものかもしれない〜が湧き上がり、さすがとなる。そして、余裕と含蓄にあふれた歌声がそこに入り、すうっとブルース・コバーンという世界が作り上げられる。往往にしてギター弾き語り系ギターが苦手なぼくだが、彼にはそんなことを感じさせない、広がる滋味がある。その一端がジャジーなコードワークをすんなり使う事だが、その新作『Bone on Bone』(True North、2017年)にはロン・マイルズ(2005年6月9日やスコット・アメンドラ(2015年2月18日、2015年6月2日、2017年5月13日)らジャズ奏者も入っていた。他に、リゾネイター・ギター(ドブロと言われたりもする外見のギター)を弾いたり、南米弦楽器のチャランゴを手にした曲もあり。ギターのサンプリング音をループさせる曲もあった。古い曲もやったが、見事に生きている実演であったとも、ぼくは言いたい。
▶︎過去の、スコット・アメンドラ
http://43142.diarynote.jp/201502230940316504/
http://43142.diarynote.jp/201506070750376864/
http://43142.diarynote.jp/201705140938439184/
▶︎過去の、ロン・マイルズ
http://43142.diarynote.jp/200506120644360000/
<今日の、安堵>
すんごい猛威をふるう台風24号がどんどん西から東へ動いた日。少しおののいたが、新宿に行くときは雨も風もなし。よかったー。18時すぎ、コバーン公演(わりと、フツーの入りでした。ファンは強し?)が終わると、会場で会った仲良しさんがご飯食べに行こうと執拗に誘ってくる。あんたら、バカ(苦笑)? JRも20時で運休になるというし、いつまで天候がのんびりしているかもわからない。結局、東京が暴風雨に見舞われたのは遅くだったが、寝ていて音で目が覚めたので相当に強い風が吹いていたのではと思われる。これが6時間早くなくてよかったァ。