バルーをフロント・アクトに置く、複数の国と繋がりを持つ国際派の3つのアクトが出る興味深くも面白い出し物で、代官山・ユニット。ベースメント・ジャックス(2007年1月11日)のライヴとどっちに行こうかなと少し悩んだけど、こっちで正解と思ふ。

 まず、LA在住の日本人ラッパーのShing02が登場。DJ、ヴァイオリン、キーボード、ウッド・べース、ドラムがサポート。独自のクールネスとさあっと清新な風とともに熱を散らすような感覚を持つ態度/フロウは格好良い。キーボードはエミ・マイヤー(2009年7月26日、他)で、途中で1曲フィーチャーされる。
 
 この日はサブ・ステージが横に設けられていて、次はそこにパリ拠点の日本人仮装(王子とメイドを模しているよう)二人組のレ・ロマネスクが登場。チープな歌謡ポップ風打ち込みトラックに乗り、独自の妙味をもわもわ出すパフォーマンスをする。ほう、こんなん。もう10年近くもパリに住み、いまやフランスではトップに知られる日本人であり、活動範囲は欧州/米国に広がっているのだとか。MCはフランス語を茶化した日本語にて、バカじゃできねえなと感じさせますね。世界中に、オバカでクールで洒落の分かるオルタナ日本人像を広めてください。少し、越路姉妹(2009年10月12日、他)を想起させるところもあったか。

 そして、ピエール・バルーと日本人の両親を持ち、現在は日本で活動するマイア・バルー(2009年7月26日)。ベースや打楽器二人に、なんとシアターブルックの佐藤タイジ(2005年2月15日、他)も入る編成にて、生理的にとても開かれているポップを展開。当人は、天衣無縫に歌をうたうだけでなく、フルートやギターやキーボードを弾くときも。なんでも出来るんだナ。妙な寸劇みたいなMCも含めて、スケールが違うという感じはひしひし。なんか、かなわねーと感じさせられます。