美は乱調にあり”、“ポップは枠を定めない変テコな冒険なり”という真理を人を喰ったスタンスとともに、ずっと追求し続けている孤高の在LA兄弟ユニット。いやあ、素晴らしいなあ。もう感服。
渋谷・Oイースト。7時半スタート(通常の洋楽系公演より30分遅い)だったが、たっぷりやった。休憩を挟む2部制で、終わったのは10時を回っていたのでは。おお、じいさん体力あるなあ、と誰もが思ったのではないかな。でも、彼らは去年春に新作『エキゾティック・クリーチャーズ・オブ・ザ・ディープ』をリリースした際に、71年以降リリースしてきたすべてのアルバムを一晩につき1枚、アルバムの曲順どおりに披露するという酔狂きわまりない21夜にわたる帯のショウをロンドンで敢行している(それを実現させるために、彼らは地元LAで4ヶ月練習したそう)ので、やろうと思えばいくらでもできるよな。サポートはギター、ベース、ドラムの3人だが、彼らもそのときのメンバーらしいし。
1部はその新作からの曲を、順番通りやる。中央にヴォーカルのラッセル(弟)、客席に向かって右側に電気キーボードのロンが基本位置する。間を空けてその後ろにはサポート陣が立つのだが、彼らの前には大きな額縁が置かれていて、正面から見るとバック・ミュージシャンたちは額のなかの絵のような感じになる。また、後方中央には一番デカい額縁があって、そこには映像が映される(ロンはそこに映された鍵盤を弾く真似をしたりも)。音はプリセット音併用、ロンはキーボードを弾かずに、後ろでポージングをしたり、へんな踊りをみせたりも。いいな〜、その味。また、一部ではコスプレ外国人女性5人が出てきて、ステージに華を添えるときも(わざわざ、連れてきたのか??)。他愛ないが、そうした設定からもスパークスらしさは溢れる。で、音のほうは存分に素晴らしい。もう剛性感たっぷりで、プロ。良く動くラッセルの声も良く出ていて、訴求力もたっぷりあるし、ほんと言う事なし。エンディングは中央ヴィジョンに過去のレコードのジャケット・カヴァーが順に映し出され燃えて行き、最後に新作カヴァーが映し出される、というもの。レコードによって客のわき方が違っていたりして、それも興味深い。
セカンド・セットでは彼らの大ブレイク作『キモノ・マイ・ハウス』(74年)をアルバムごと披露。こちらはプリセット音なしで、生身の5人だけで全部まかなう。額縁とかのステージ美術は撤去され、映像も用いず。そして、アンコールは75年作『プロパガンダ』から3曲と近年の『リル・ベイトーヴェン』から1曲。全行程終了後も、彼らはしっかり客の熱烈反応(今年、一番になるかも?)にあったかい態度で応える。何からなにまで、素晴らしい。いやあ、ポップ・ミュージックってすさまじくいいなっ!
渋谷・Oイースト。7時半スタート(通常の洋楽系公演より30分遅い)だったが、たっぷりやった。休憩を挟む2部制で、終わったのは10時を回っていたのでは。おお、じいさん体力あるなあ、と誰もが思ったのではないかな。でも、彼らは去年春に新作『エキゾティック・クリーチャーズ・オブ・ザ・ディープ』をリリースした際に、71年以降リリースしてきたすべてのアルバムを一晩につき1枚、アルバムの曲順どおりに披露するという酔狂きわまりない21夜にわたる帯のショウをロンドンで敢行している(それを実現させるために、彼らは地元LAで4ヶ月練習したそう)ので、やろうと思えばいくらでもできるよな。サポートはギター、ベース、ドラムの3人だが、彼らもそのときのメンバーらしいし。
1部はその新作からの曲を、順番通りやる。中央にヴォーカルのラッセル(弟)、客席に向かって右側に電気キーボードのロンが基本位置する。間を空けてその後ろにはサポート陣が立つのだが、彼らの前には大きな額縁が置かれていて、正面から見るとバック・ミュージシャンたちは額のなかの絵のような感じになる。また、後方中央には一番デカい額縁があって、そこには映像が映される(ロンはそこに映された鍵盤を弾く真似をしたりも)。音はプリセット音併用、ロンはキーボードを弾かずに、後ろでポージングをしたり、へんな踊りをみせたりも。いいな〜、その味。また、一部ではコスプレ外国人女性5人が出てきて、ステージに華を添えるときも(わざわざ、連れてきたのか??)。他愛ないが、そうした設定からもスパークスらしさは溢れる。で、音のほうは存分に素晴らしい。もう剛性感たっぷりで、プロ。良く動くラッセルの声も良く出ていて、訴求力もたっぷりあるし、ほんと言う事なし。エンディングは中央ヴィジョンに過去のレコードのジャケット・カヴァーが順に映し出され燃えて行き、最後に新作カヴァーが映し出される、というもの。レコードによって客のわき方が違っていたりして、それも興味深い。
セカンド・セットでは彼らの大ブレイク作『キモノ・マイ・ハウス』(74年)をアルバムごと披露。こちらはプリセット音なしで、生身の5人だけで全部まかなう。額縁とかのステージ美術は撤去され、映像も用いず。そして、アンコールは75年作『プロパガンダ』から3曲と近年の『リル・ベイトーヴェン』から1曲。全行程終了後も、彼らはしっかり客の熱烈反応(今年、一番になるかも?)にあったかい態度で応える。何からなにまで、素晴らしい。いやあ、ポップ・ミュージックってすさまじくいいなっ!