ドラムライン ライブ。ロバータ・ガンバリーニ
2009年4月22日 音楽夕方4時、髪をカットするために表参道に。新緑を沢山つけた大きな木々が両側に並ぶメインストリートがあっというぐらい綺麗。こんな風景、海外都市で触れたなら大感激するんじゃないかと思えたりもし、もっと東京でも好奇心旺盛にモノを見なきゃナなんてふと思う。この日、日中はものすごく温かい。間違いなく、今年一番。ただし、夜はかなり涼しい。寒暖差、すげえ。
丸の内・東京国際フォーラムのホールAで、ブラス陣と打楽器群が渾然一体となったショウ、“ドラムラインライブ”を見る。一時は飛ぶ鳥を落とす勢いだったアトランタ在住音楽プロデューサーのダラス・オースティンの実体験を元にしたと言われる、アメリカン・フットボールの試合におけるハーフタイム・ショーでパフォーマンスする華やかかつエンターテインメント性に長けたな黒人大学のマーチング・バンド在籍員の青春模様を描いた02 年米国映画『ドラムライン』の演奏部醍醐味にプラスαし室内ステージ化したもの。映画の好評を受けて制作され、アメリカ各地をいろいろ回っているらしい。
出演者はすべて黒人若人で、30人強。動きたっぷりのマーチング・バンドのパフォーマンスを柱に(あれだけ動きながら演奏するのはやはりすごいな。衣装はコロコロ変わる)、趣向を凝らしたブラス隊だけやドラム隊だけの出し物もいろいろ持ち込まれるととともに、ティナ・ターナー、ザ・スプリームス、ザ・テンプテーションズ、アリサ・フランクリン、ジェイムズ・ブラウンなどのそっくりさん(とは、言いがたいか)が出てくるソウル・ショウ・コーナーなども。音楽要素もスウィング・ジャズからR&Bやゴスペル、はてはヒップホップやテクノの断片まで、いろいろと。マーチング・バンドはEW&Fやスティーヴィ・ワンダー曲なども演奏する。百花繚乱、そこからは積み上げられてきた様々な米国ブラック・カルチャーをお楽しみ感覚たっぷりに差し出したいという意図が浮かび上がるか。
パーカッションだけの演奏のときはプリセット音も用いられるが、基本は生音勝負。それこそは、マーチング・バンドの美点ですね。もちろん、ときには客席部に出てパフォーマンスする場合もアリ。そして、そういう際はニューオーリンズのブラス・バンドのあり方を思い出させたりもし(今回、スーザフォンは3人)、いろんな繋がりを感じさせられたりもするのは嬉しい。2部構成で、2部が始まるときは明るいなか打楽器陣が客席部に出ての移動ありのパフォーマンスを延々やってから始まったのだが、そのときお客さんはどうしたんだというぐらい大騒ぎ。彼らに群がり握手を求める。おお。実は、なんか軽めに感じるところもある。でも、そういう様に触れて、できるだけ地方を回って子供たちの目に触れる機会が出来たならとも痛感。もう、ブラスや打楽器やいろんな黒人音楽要素に肌で目覚める人、続出ではないか。ぜったい、子供たちに吉の選択肢がぐわーと広がること間違いない。
それからショウを見ながらふと思ったのは、アメリカ人にとって管楽器ってけっこう身近なものなんだろうなということ。日本だと、吹奏楽部に入る人ぐらいしか管楽器に触れないが、もっとあちらの学校では普通の学校生活の横にあったりもするものなのだと思う。だから、チンピラ高校生で組まれたフィッシュボーンも当初から三管編成をとったりもしたのだ。なんてことも感じたのは、フィッシュボーンの新作(昨年フランスでの、やはり三管を擁するライヴ盤。同ソースのちゃんと編集されたDVD付き)をけっこう聞いているからかな。蛇足だが、先に触れたダラス・オースティンは全盛期、マドンナやTLCを手がけるかたわら、フィッシュボーンをプロデュースしたことがあった。BMG傘下にあった自己レーベルのラウディに彼らを引き入れたんだけど、ホントはオレもメンバーになりて〜とか言っていたんだよな。
そして、国際フォーラムの向かいのトキア・ビルに行き、コットンクラブでNY在住のイタリア人ジャズ歌手(2008年9月16日)のショウを見る。定時にバックのピアノ・トリオが出てきたと思ったら、ガンバリーニもすぐに出てきておもむろに歌いだす。普通は伴奏陣で1曲やって場を暖めてから主役は登場とかいうケースが多い中、この素っ気のなさは珍しい。
でも、歌い始めたら、もう彼女の独壇場。1曲目からスキャットもがんがん、今トップ級にジャズ・ヴォーカルであろうことを確かな能力とともにまっとうしている人だとぼくは思う。とともに、感心したのはその容姿。光沢のある青色のピタっとしたパンツ・スーツを着こなした彼女はきっちりシェイプアップしてて、しかもけっこう綺麗(昔のソフィア・ローレンを思い出させるかも)。ほう。ボタンを締めたジャケットの下はシャツを着ておらず、藍色の下着と胸の谷間が強調される。おお、さりげなく身体はってる。が、いやらしい感じ、下品な感じは皆無。それは彼女がジャズ歌手の挟持あふれる質の高いパフォーマンスを毅然として開いていたからなはず。彼女の歌を色気に欠けるという人もいるけど、それはそういう面もあるのではないか。ぼくは音楽にはそんなに異性の色気を求めないので気になりません。
サポートのうち、「こんな人に演奏してもらえるなんて光栄」てな感じで紹介されていたドラマーのジェイク・ハンナ(1931年生まれ)はウェスト・コースト・ジャズ界の名伯楽(リーダー作もコンコード・ジャズに数枚残す)。で、彼の簡素なドラム・セットにはびっくり。スネアとシンバル2枚、ハイハット、小さめの口径のバスドラだけ。基本は右手でシンバルをチーチキ叩いてリズムをキープするだけで、他はアクセントを入れるときに使うのみ。でも、それでなんの問題もない。ただし、ブラシとスティックは曲の中でもけっこう持ち替えしたりもしていました。あーそういやあ、ドラムライン見ているときに、小学校高学年のときに学校の鼓笛隊に入っていて小太鼓をやっていたの思い出しもした。そのため、ぼくの左手のグリップはまっとうです。
丸の内・東京国際フォーラムのホールAで、ブラス陣と打楽器群が渾然一体となったショウ、“ドラムラインライブ”を見る。一時は飛ぶ鳥を落とす勢いだったアトランタ在住音楽プロデューサーのダラス・オースティンの実体験を元にしたと言われる、アメリカン・フットボールの試合におけるハーフタイム・ショーでパフォーマンスする華やかかつエンターテインメント性に長けたな黒人大学のマーチング・バンド在籍員の青春模様を描いた02 年米国映画『ドラムライン』の演奏部醍醐味にプラスαし室内ステージ化したもの。映画の好評を受けて制作され、アメリカ各地をいろいろ回っているらしい。
出演者はすべて黒人若人で、30人強。動きたっぷりのマーチング・バンドのパフォーマンスを柱に(あれだけ動きながら演奏するのはやはりすごいな。衣装はコロコロ変わる)、趣向を凝らしたブラス隊だけやドラム隊だけの出し物もいろいろ持ち込まれるととともに、ティナ・ターナー、ザ・スプリームス、ザ・テンプテーションズ、アリサ・フランクリン、ジェイムズ・ブラウンなどのそっくりさん(とは、言いがたいか)が出てくるソウル・ショウ・コーナーなども。音楽要素もスウィング・ジャズからR&Bやゴスペル、はてはヒップホップやテクノの断片まで、いろいろと。マーチング・バンドはEW&Fやスティーヴィ・ワンダー曲なども演奏する。百花繚乱、そこからは積み上げられてきた様々な米国ブラック・カルチャーをお楽しみ感覚たっぷりに差し出したいという意図が浮かび上がるか。
パーカッションだけの演奏のときはプリセット音も用いられるが、基本は生音勝負。それこそは、マーチング・バンドの美点ですね。もちろん、ときには客席部に出てパフォーマンスする場合もアリ。そして、そういう際はニューオーリンズのブラス・バンドのあり方を思い出させたりもし(今回、スーザフォンは3人)、いろんな繋がりを感じさせられたりもするのは嬉しい。2部構成で、2部が始まるときは明るいなか打楽器陣が客席部に出ての移動ありのパフォーマンスを延々やってから始まったのだが、そのときお客さんはどうしたんだというぐらい大騒ぎ。彼らに群がり握手を求める。おお。実は、なんか軽めに感じるところもある。でも、そういう様に触れて、できるだけ地方を回って子供たちの目に触れる機会が出来たならとも痛感。もう、ブラスや打楽器やいろんな黒人音楽要素に肌で目覚める人、続出ではないか。ぜったい、子供たちに吉の選択肢がぐわーと広がること間違いない。
それからショウを見ながらふと思ったのは、アメリカ人にとって管楽器ってけっこう身近なものなんだろうなということ。日本だと、吹奏楽部に入る人ぐらいしか管楽器に触れないが、もっとあちらの学校では普通の学校生活の横にあったりもするものなのだと思う。だから、チンピラ高校生で組まれたフィッシュボーンも当初から三管編成をとったりもしたのだ。なんてことも感じたのは、フィッシュボーンの新作(昨年フランスでの、やはり三管を擁するライヴ盤。同ソースのちゃんと編集されたDVD付き)をけっこう聞いているからかな。蛇足だが、先に触れたダラス・オースティンは全盛期、マドンナやTLCを手がけるかたわら、フィッシュボーンをプロデュースしたことがあった。BMG傘下にあった自己レーベルのラウディに彼らを引き入れたんだけど、ホントはオレもメンバーになりて〜とか言っていたんだよな。
そして、国際フォーラムの向かいのトキア・ビルに行き、コットンクラブでNY在住のイタリア人ジャズ歌手(2008年9月16日)のショウを見る。定時にバックのピアノ・トリオが出てきたと思ったら、ガンバリーニもすぐに出てきておもむろに歌いだす。普通は伴奏陣で1曲やって場を暖めてから主役は登場とかいうケースが多い中、この素っ気のなさは珍しい。
でも、歌い始めたら、もう彼女の独壇場。1曲目からスキャットもがんがん、今トップ級にジャズ・ヴォーカルであろうことを確かな能力とともにまっとうしている人だとぼくは思う。とともに、感心したのはその容姿。光沢のある青色のピタっとしたパンツ・スーツを着こなした彼女はきっちりシェイプアップしてて、しかもけっこう綺麗(昔のソフィア・ローレンを思い出させるかも)。ほう。ボタンを締めたジャケットの下はシャツを着ておらず、藍色の下着と胸の谷間が強調される。おお、さりげなく身体はってる。が、いやらしい感じ、下品な感じは皆無。それは彼女がジャズ歌手の挟持あふれる質の高いパフォーマンスを毅然として開いていたからなはず。彼女の歌を色気に欠けるという人もいるけど、それはそういう面もあるのではないか。ぼくは音楽にはそんなに異性の色気を求めないので気になりません。
サポートのうち、「こんな人に演奏してもらえるなんて光栄」てな感じで紹介されていたドラマーのジェイク・ハンナ(1931年生まれ)はウェスト・コースト・ジャズ界の名伯楽(リーダー作もコンコード・ジャズに数枚残す)。で、彼の簡素なドラム・セットにはびっくり。スネアとシンバル2枚、ハイハット、小さめの口径のバスドラだけ。基本は右手でシンバルをチーチキ叩いてリズムをキープするだけで、他はアクセントを入れるときに使うのみ。でも、それでなんの問題もない。ただし、ブラシとスティックは曲の中でもけっこう持ち替えしたりもしていました。あーそういやあ、ドラムライン見ているときに、小学校高学年のときに学校の鼓笛隊に入っていて小太鼓をやっていたの思い出しもした。そのため、ぼくの左手のグリップはまっとうです。