与世山澄子

2005年9月11日
 沖縄の1940年生まれのジャズ・シンガー。20年ぶりの新作を一緒に録った
、ピアノの南博(2001年10月29日)、ベースの安カ川大樹(2004年11月2
2日、他)、テナーの菊地成孔(2004年8月12日、2005年6月9
日、2004月7月6日、他)をサポートにおいてのもの。

 外見は小柄な普通の、民謡を歌ったら似合いそうな感じの人。白いドレス
も似合っているとはいいがたい。が、昔は米国人を相手にしたのだろう、歌
やフィーリングなどは確か。だって、発展や暗黒がぽっかりと口を開けた、普
通の歌い手だったらなかなか乗りこなせない演奏(ドラムレスの編成ってい
いものだな。とっても、再確認)に、見事悠々に自分を開いていたもの。へ
え〜。ふんわかしているけど、しっかりその人が伝わる。なるほど、印象的
な味あり。で、歌への気持ちの込め方、そこからすうっと自分の素顔を出す
回路なんかはなんとなくビョーク(2001年12月5日)と近い部分がある
かもとも思った。

 それから、かつて沖縄がアメリカであったこともぼくは思い出し、ちょっと
言葉にならない感慨を得た。横浜赤レンガ倉庫のモーション・ブルー・ヨコ
ハマ。