1990年代後期から異才を放つ活動をしているマイス・パレードは、含みと広がりある現代ロックを送り出しているNYベースのバンド。過去に実演を見たことがあるような気もするが、ざっと探してもこの項の原稿は見つからない。プロデューサーやドラマーとしても活躍する中心人物のアダム・ピアース(2004年8月16日)がいろんな活動をしていて、それらと混同している部分もあるのか。

 過去、バンドでライヴ・パフォーマンスをしているはずだが、今回はアコースティック・セットと言えるようなものを、トリオ編成にて披露。アコ—スティック・ギターを弾いたりカホーンを叩いたり歌ったりするピアースに加え、もろなフラメンコという演奏をけっこうガット・ギターで繰り広げるダン・リップル、そして清楚な手触りを持つヴォーカルをとったりウクレレを手にしたりする女性(近年のメンバーである、日本在住のキャロライン・リフキン?)という3人でパフォーマンスにあたる。

 もちろん音響に留意した、現代的にしてエッジィな連なりを見せるところもある(第4のメンバーと、エンジニアはMC紹介されていた)が、今回の編成でより前面に出たのは、フラメンコ調ギターの偏重(そういえば、彼らの新作は『Candelani』という、もろにスペインなタイトルを持つ)に顕われているように、広義のワールド・ミュージック様相を発展の種においていること。曲調も南米ぽい(アバウトな形容で申し訳ないっ。インカという言葉やウルグアイという国名を思い浮かべる場合も)と思わせたりするものもあり、なんかムズムズしながら、頷いてしまったりもした。ピアースらはミニマル調音響とフォーキーなトラッドを同一軸に置いているのは間違いない。

 恵比寿・リキッドルーム。俺たちは、飄々と“別の所にいたい ”という独歩の感覚や音楽する純な歓びをすうっと出していて、それもマル。翌日はカヴァー曲をやるシング・アロングなショウと、ピアースはMCで言っていました。

<今日の、ゴホゴホ>
 いやはや。けっこう蒸し暑さも感じさせるようになってきたが、不注意な寝方が災いして、風邪をひいている。横になると咳がでやすいようで、夜中に咳き込んで目を覚ましたりもしているよう。微熱も出ているのか、鼻の粘膜も炎症をおこしている。えーん。だからといって、医者に行くどころか薬を摂る気も一切なし。この晩も少しダルいとは思いつつ、直帰する気はぜんぜんない。寄った店が映像モニター環境を新しくしていて、これは地上波TV放送が見る事ができないぼくにとって、サッカーの日本代表戦を見る際の強い味方になるなと思った。来月のコンフェデ杯、どのぐらい見ようか。直りが悪い予感もあり、風邪ひずっているかもナ。