ブルース・エクスプロージョン(14日)。ジョイス(15日)
2004年7月15日7月14日(水)
ブルース・エクスプロージョン
バンド名の冒頭に付けられていたジョン・スペンサーが取れて、ただのブル
ース・エクスプロージョンになるのだとか。でも、今回のより三者が緊密に関
与しあっているぞというパフォーマンスに触れるとそれも納得ですね。
ぼくにとっては重要バンドの一つだが、この<ライヴ三昧>を書くようにな
ってから彼らをちゃんと見るのは、今回がたぶん初めてとなるのか。へーえ(
自分でもとっても意外)。新作プロモ来日に合わせてのひょっこりライヴで、
場所は原宿・アストロホール。当然、すぐに売り切れとかで相当混み合うこと
を覚悟していったら、過剰にはチケットを売らなかったようで意外に隙間があ
り、ニッコリ聞ける。ビンボー臭いっていうのとも違うんだが、彼らは狭い閉
塞した場というか、緊密な距離関係を持てる場というのがやっぱりハマるな。
もともと広い会場でも、ステージ上ですごい近寄ってパフォームする連中でも
あるし。
『ダメイジ』という9月に出る新作は多様に迫る、かなりの傑作。同作を聞
いて思ったのは、向こう見ずな感じに一部いい意味での成熟が重なり、ひいて
はそれが堂々〜本道感を導き、曲によってはジミ・ヘンドリックス・エクスペ
リエンスやストーンズ、T・レックスとかのちゃんとエッジの効いた現代版だ
ァといった感想を持たせるに至っていること。チンピラはどんどん豊かに、逞
しくなっている。それと、ブルーズと硬派ソウルのエッセンスをきっちりと引
き継ごうとする意思も、より出るようになったんじゃないか。
7月15日(木)
ジョイス
ボディの中が空洞になったモダンな感じのギター(すまん、説明でけん)を
爪弾きながら、悠々、凛と風情で、清々しくパフォーマンスを進めていく。キ
ーボードレスのバンド(ベースはアップライト中心)も秀逸。それが適切なこ
ともあって、エレクトリックな音などは採用していないのに、彼女の表現が非
常にコンテンポラリーなものに聞こえるのにはかなり感心。クラリネット/ア
ルト、フルート/アルト/縦笛の二人の管楽器奏者は流麗に絡み、それはショ
ーロを思い出させる。ちゃんと今を泳いでいながら、一方では伝統との繋がり
も感じさせる……素敵だなあ。
途中で、「二人の若いシンガーを紹介します。偶然、私の娘です」とMC。
彼女の来日公演はいつもそれなりの大御所や才人を伴ってのものなのだが、今
回は娘であるクララ・モレーノとアナ・マルティンスが同行。まず、マルティ
ンスが出てきて2、3曲をお母さんたちと一緒にやって、そこにモレーノが加
わり1曲やったあとに(3人が和気あいあいと歌う風情はマル)、ジョイスと
マルティンスが下がり、モレーノのパフォーマンス。両腕に刺青をしている彼
女は、テルミンみたいな音を出す手をかざして音を変えるシンセ関連機器を扱
いつつクールに歌う。まあ、ジョイスから見れば二人ともマンガみたいなもの
だが、接してイヤになるものではない。しかし、二人の娘は外見が似ていない
。情報にうといのだが、こりゃ父親が違うのだナと判断しましたが。
そして、またジョイス単独のパフォーマンスに戻る。先に紹介したMCは日
本語によるもの。実は、日本語を勉強しているとかで、MCの多くを彼女は日
本語でやった。去年の来日時にインタヴューしたときはそんな素振りを見せな
かったから、それはこの1年以内のことなのだろうか。
かなり楽しめ、かなり満ち足りた気持ちになれたショウ。南青山・ブルーノ
ート東京、セカンド。ここ10年、彼女は毎年初夏にブルーノートにやってきて
いるが、それも大いに納得でした(実はこのブラジルの名シンガー・ソングラ
イターを見るのは、本当に久しぶり。日程が会わなくて、取材をした去年も見
れなかったし……)。
ブルース・エクスプロージョン
バンド名の冒頭に付けられていたジョン・スペンサーが取れて、ただのブル
ース・エクスプロージョンになるのだとか。でも、今回のより三者が緊密に関
与しあっているぞというパフォーマンスに触れるとそれも納得ですね。
ぼくにとっては重要バンドの一つだが、この<ライヴ三昧>を書くようにな
ってから彼らをちゃんと見るのは、今回がたぶん初めてとなるのか。へーえ(
自分でもとっても意外)。新作プロモ来日に合わせてのひょっこりライヴで、
場所は原宿・アストロホール。当然、すぐに売り切れとかで相当混み合うこと
を覚悟していったら、過剰にはチケットを売らなかったようで意外に隙間があ
り、ニッコリ聞ける。ビンボー臭いっていうのとも違うんだが、彼らは狭い閉
塞した場というか、緊密な距離関係を持てる場というのがやっぱりハマるな。
もともと広い会場でも、ステージ上ですごい近寄ってパフォームする連中でも
あるし。
『ダメイジ』という9月に出る新作は多様に迫る、かなりの傑作。同作を聞
いて思ったのは、向こう見ずな感じに一部いい意味での成熟が重なり、ひいて
はそれが堂々〜本道感を導き、曲によってはジミ・ヘンドリックス・エクスペ
リエンスやストーンズ、T・レックスとかのちゃんとエッジの効いた現代版だ
ァといった感想を持たせるに至っていること。チンピラはどんどん豊かに、逞
しくなっている。それと、ブルーズと硬派ソウルのエッセンスをきっちりと引
き継ごうとする意思も、より出るようになったんじゃないか。
7月15日(木)
ジョイス
ボディの中が空洞になったモダンな感じのギター(すまん、説明でけん)を
爪弾きながら、悠々、凛と風情で、清々しくパフォーマンスを進めていく。キ
ーボードレスのバンド(ベースはアップライト中心)も秀逸。それが適切なこ
ともあって、エレクトリックな音などは採用していないのに、彼女の表現が非
常にコンテンポラリーなものに聞こえるのにはかなり感心。クラリネット/ア
ルト、フルート/アルト/縦笛の二人の管楽器奏者は流麗に絡み、それはショ
ーロを思い出させる。ちゃんと今を泳いでいながら、一方では伝統との繋がり
も感じさせる……素敵だなあ。
途中で、「二人の若いシンガーを紹介します。偶然、私の娘です」とMC。
彼女の来日公演はいつもそれなりの大御所や才人を伴ってのものなのだが、今
回は娘であるクララ・モレーノとアナ・マルティンスが同行。まず、マルティ
ンスが出てきて2、3曲をお母さんたちと一緒にやって、そこにモレーノが加
わり1曲やったあとに(3人が和気あいあいと歌う風情はマル)、ジョイスと
マルティンスが下がり、モレーノのパフォーマンス。両腕に刺青をしている彼
女は、テルミンみたいな音を出す手をかざして音を変えるシンセ関連機器を扱
いつつクールに歌う。まあ、ジョイスから見れば二人ともマンガみたいなもの
だが、接してイヤになるものではない。しかし、二人の娘は外見が似ていない
。情報にうといのだが、こりゃ父親が違うのだナと判断しましたが。
そして、またジョイス単独のパフォーマンスに戻る。先に紹介したMCは日
本語によるもの。実は、日本語を勉強しているとかで、MCの多くを彼女は日
本語でやった。去年の来日時にインタヴューしたときはそんな素振りを見せな
かったから、それはこの1年以内のことなのだろうか。
かなり楽しめ、かなり満ち足りた気持ちになれたショウ。南青山・ブルーノ
ート東京、セカンド。ここ10年、彼女は毎年初夏にブルーノートにやってきて
いるが、それも大いに納得でした(実はこのブラジルの名シンガー・ソングラ
イターを見るのは、本当に久しぶり。日程が会わなくて、取材をした去年も見
れなかったし……)。