六本木・アスミック試写室で、本国で大ヒットしたという2018年ロシア映画を見る。“T-34”(原題はこれ)とは第2次世界大戦から冷戦時代までソ連で大量に作られた戦車の名称で、映画は第二次世界大戦におけるソ連とナチス・ドイツの戦いをフォーマットに置く。規模はデカいが、フィーチャーされる人は少なく、いかにも映画的なライヴァル的な心理にある露独軍人の闘争心を介しており、言葉は素直にロシア語とドイツ語が使われ、ドイツ側の重要人物にはちゃんとドイツ人俳優が起用されている。

 ナチスはいつも悪者に描かれるが、かつてのソ連も西側映画では悪者側にあるので、ソ連兵が正の側に描かれるストーリーに最初しっくり行かず。おお、オレものすごく久しぶりにソ連映画を見ているか? 戦闘場面ではCGもおおいに使われる(それ、ちょい雑な気もする)スリリングな、情の綾も介する戦車アクション映画。ちゃんと113分をすんなり見させるので、娯楽映画としては成功しているのだと思う。10月下旬から、ロードショー公開。シンセ主体の紋切り型な音楽はまさしく大ハッタリ傾向にある。

 争いごとが嫌いなぼくは戦争やミリタリー関連モノの類が大っ嫌いだが、戦車が主役のこの映画を見て、少し甘酸っぱいキブンになった。というのも、小学生のころ、結構プラモデル好きで、なかでもタミヤの戦車を作るのが好きだったのだ。当時、マンガも好きでしょっちゅう貸本屋に行って立ち見していたが、けっこう足繁くプラモデル屋にも出向いたのではないかなあ。よく行くそのお店には、丁寧なつや消しの色付けがなされたでっかい戦車の完成模型が飾ってあった。ぼくは入店するたびにそれを嬉々として眺めていたのか、ある日店主がこれあげるよと唐突に言って来たことがあった。もう、両手でそれを大切に抱えて帰宅するときの足取りの軽さは今もほんのり覚えている。そういえば、20代のとき、実家が模型屋なんですという女のコと知り合い、ルックス以上に萌えた記憶があるなあ。

<今日の、大手町>
 試写を見る前に、ブルーノート東京が経営するレストランの大手町・Lady Blueにちょい顔を出す。一等地駅前の立派なオフィス・ビルの一階、テナントは高そうだなー。バー・スペース(天井には、たくさんの管楽器を重ねたオブジェを設置)の方で、ギブソン(昨年倒産というニュースが流れたが無事再興されているよう)とコラボをしての“ギブソン・バー”というのを期間限定でやっている。その間、ギブソンの各種ギターやアンプなどが飾られ、一方レストラン・スペース(天井に大小のシンバルを繋いだものが吊るされる)ではギブソン・ギター使用者であるラリー・カールトン(2007年9月19日、2009年10月6日、2011年4月12日)や小沼ようすけ(2004年11月30日、2010年10月12日、2011年3月28日、2011年3月31日、2011年7月25日、2013年7月1日、2014年2月5日、2017年4月29日)他の出し物が日替わりで持たれるそう。ギブソン・ジャパンの広報職にある山本さんから、今のギブソン・ギター状況をいろいろ聞く。バーの方ではギブソン・ギター使用曲が流されていたが、選曲はギター・マガジンの河原編集長がやっているそう。世には、ぼくのプラモデルの戦車の位置にギブソンがあったという方もいるに違いない。ぼくはギブソンというと、SGに一番憧れた。が、所有したことはなし。ちゃんと自力で購入した最初のエレクトリック・ギターは、ヤマハのSGタイプ。それは地方の楽器店で買いやすかったのにくわえ、ギブソンSGへの思慕がどこかに働いていた。それ、4万円代だったかな? もちろん、消費税はなかった。
▶︎過去の、ラリー・カールトン
https://43142.diarynote.jp/200709201052530000/
https://43142.diarynote.jp/200910140950452362/
https://43142.diarynote.jp/201104142209393004/
▶過去の、小沼ようすけ
http://43142.diarynote.jp/200412111738540000/
http://43142.diarynote.jp/201010191156412288/
http://43142.diarynote.jp/201104041100266528/
http://43142.diarynote.jp/201104041101072561/
http://43142.diarynote.jp/?day=20110725
http://43142.diarynote.jp/?day=20130701
http://43142.diarynote.jp/201402071150071550/
https://43142.diarynote.jp/201704300807298823/