ライヴ・マジック。チューチョ・バルデス&ゴンサル・ルバルカバ
2017年10月22日 音楽 恵比寿ガーデンプレイスのザ・ガーデンホールとザ・ガーデンルームでの、ピーター・バラカン主宰のライヴ・マジックの2日目、この日はちゃんと頭から見る。まず、トップ・バッターがなぜかオマール・ソーサ(2001年8月24日、2002年7月22日2004年8月2日、2005年9月24日、2006年10月28日、2008年3月16日、2009年5月12日2010年8月3日、2013年9月17日、2014年3月10日、2016年7月15日、2016年7月16日)。彼に加え、コラと歌のセクー・ケイタと打楽器のグスタヴォ・オヴァレス。音とリズムの連鎖のワンダーランド的表現にして、見せ方もうまく、客をおおいに沸かせた。
▶過去の、ソーサ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200408021925240000/
http://43142.diarynote.jp/200510030021170000/
http://43142.diarynote.jp/200611020835550000/
http://43142.diarynote.jp/200803201207150000/
http://43142.diarynote.jp/200905131200576485/
http://43142.diarynote.jp/201008251432447574/
http://43142.diarynote.jp/201309201840164499/
http://43142.diarynote.jp/201403131302032810/
http://43142.diarynote.jp/201607191309581526/
http://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
<ミャーク・ソング・ブック>という出し物は、宮古の民謡歌手である與那城美和と福岡県在住の1984年生まれジャズ・コントラバス奏者である松永誠剛(リチャード・ボナを知り、サックスからベースにスウィッチしたという彼は、面白い経歴を持つようだ)のデュオ。宮古の歌をやっていたのだと思うが、ジャズ流儀のベースをバックにスピリチュアルな歌を聞かせる與那城は超然。二人だけの音ながら、もう重厚。そして、静謐。後で彼女には知人に紹介されて少し話す機会を得たが、今の民謡歌手は抱える世界が広いと思わずにはいられない。そして、その裏でやっていた女性ファンク・バンドのBIG BANG BOOMも後半の方を見る。アコースティック・セットを名乗るもので、メンバーの5分の3である山口美代子(カホン )と 田中歩(キーボード)と前田サラ(アルト・サックス)の3人でパフォーマンス。前田(2015年12月14日)は前にリーダー・ライヴを見たことがあるが。その時より好印象。音は軽めだが、あの時よりもファンキーで歌えていた。ずっと前から、一度見て見たかったが、この日の演奏を聞いて、やっぱしちゃんとバンドを見たいと思わせられた。
▶︎過去の、前田サラ
http://43142.diarynote.jp/201512151505033565/
クォーター・トゥ・アフリカはイスラエルの7人組。エレクリック・ウードや2菅(トランペットとサックス)やリズム・セクションらによる音はアラブ音階とアフロ・ジャズ・ファンクを重ねたようなことをやっていたと書けるか。菅の奏者が導くのか、何気にフュージョンぽいと思わせる部分もあった。
続いてザ・ルームの方で見たのは、アイルランドの4人組トラッド・グループのウィ・バンジョー・スリー(2015年12月5日、2015年12月10日、2017年10月16日)が導く、一般奏者の参加を募ったセッション。セッション参加者(メンバーを含め、20人強いたかな)が中心に車座に座り、それを観客が円形で囲む。セッション自体(曲はウィ・バンジョー3が提示するトラッドやブルース・コード曲で、ソロ回す)はどうっていうことはなかったが、会場自体の雰囲気がなかなかに素晴らしい。これは、ライヴ・マジックとして大アリではなかったか。会場が和み、笑みが浮かんでいた。
▶過去の、ウィ・バンジョー・スリー
http://43142.diarynote.jp/201512091352434769/
http://43142.diarynote.jp/201512151502461490/
http://43142.diarynote.jp/201710181340402896/
ザ・ニュー・ステューは米国のルーツ系やジャム系辣腕パフォーマーたちが集った7人組で、今いる自分たちの礎になった昔のアルバムを新たに演奏し直すことを目的にした集団とか。現在はビル・ウィザースの1973年名作『ライヴ・アット・カーネギー・ホール』(コロムビア)をやる企画でやっているようだが、おおこれは歌も各楽器音もぶっとくかつ精気あり。それらすべてが正しい、と思わせる。ゆえに過剰な満腹感を抱く人もいるかもしれぬ。って、それはワタシです。
濱口祐自(2014年4月11日、2015年10月25日)はライヴ・マジックの一番の常連出演者と言えるだろう。昨日もソロでやるとともに、ザ・フラワーポット・メンの最後にちらりと加わっていた。軽いサウンド・チェックの時から拍手が軽く湧き、ステージ前には客が張り付いていた。
この晩のトリはウィ・バンジョー・スリーだが、先日の渋谷の単独公演(2017年10月16日)を見ているので、一足先に会場を出て、南青山・ブルーノート東京に向かう。こちらの出演者は、チューチョ・バルデス(2009年9月14日、2010年3月25日、2012年5月1日、2013年2月28日、2013年11月27日)とゴンサル・ルバルカバ(2005年3月16日、2007年11月21日、2010年8月22日、2014年1月10日、2014年1月12日、2015年4月7日、2017年9月3日)という、キューバ人ピアニストが向き合うデュオ。おお、今日はキューバ人ピアニスト(オマール・ソーサ)で始まり、キューバ人ピアニストで締めくくったわけだな。
余裕のかみ具合。わりと先輩のバルデスの方が弾き始め、曲の基調を出し、わきあいあいと創意を重ね合う行き方のものが多かったか。2曲目からキューバンな味がすうっと浮き上がり、両者のくつろいだ闊達さも増しましたような。今のピアノ技量ははるかにルバルカバの方が上であるとぼくは思っていたが、何気にバルデスが負けずにキラキラしたフレイズを終始出していたのには少し驚く。まあ、どこかでルバルバカは先輩を立てんとしているところはあったかも知れぬが。キューバ属性の味わい深さとピアノという楽器の奥深さを明晰に浮き彫りにする実演であったな。アンコールは、エリントン・ナンバーの「キャラヴァン」だった。
▶過去の、チューチョ・バルデス
http://43142.diarynote.jp/200909181205563624/
http://43142.diarynote.jp/201003271334102896/
http://43142.diarynote.jp/201205080621274204/
http://43142.diarynote.jp/201303070813066769/
http://43142.diarynote.jp/201311281342196399/
▶過去の、ゴンサロ・ルバルカバ
http://43142.diarynote.jp/200503240453290000/
http://43142.diarynote.jp/200711290930350000/
http://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
http://43142.diarynote.jp/201401161534392423/
http://43142.diarynote.jp/201401171004104264/
http://43142.diarynote.jp/201504081451142675/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
<今日の、天気>
衆議院の選挙日でもあった(しかし、ぼくの周りは期日前投票をしている者が多いなあ)今日は、台風が来ているために朝から強い雨。だが、ライヴ・マジックの会場はその影響を感じさせないもので、壮年は元気だなーとふと思った。他方、ブルーノートは当然立派なピアノが2台並んでいたわけだが、ピアノ・デュオの公演は本日から。この雨の中、場内にデカいピアノを搬入したのか? やっぱ、濡れないはずがないだろう? なんか、そんなことを考えたらソワソワしてしまい、小心者なのを認知? いや、楽器愛が強かったということにしておこう。そのライヴ終了後、長居しないで帰れるようにと、表参道駅構内のカフェで知人と少しワインを飲んだが、そこには普段と変わらないようにお客さんたちがいて和やかに談笑している。皆、あまり台風のことは気にならないのか? 少し、不思議な気持ちになった。
▶過去の、ソーサ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-8.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200408021925240000/
http://43142.diarynote.jp/200510030021170000/
http://43142.diarynote.jp/200611020835550000/
http://43142.diarynote.jp/200803201207150000/
http://43142.diarynote.jp/200905131200576485/
http://43142.diarynote.jp/201008251432447574/
http://43142.diarynote.jp/201309201840164499/
http://43142.diarynote.jp/201403131302032810/
http://43142.diarynote.jp/201607191309581526/
http://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
<ミャーク・ソング・ブック>という出し物は、宮古の民謡歌手である與那城美和と福岡県在住の1984年生まれジャズ・コントラバス奏者である松永誠剛(リチャード・ボナを知り、サックスからベースにスウィッチしたという彼は、面白い経歴を持つようだ)のデュオ。宮古の歌をやっていたのだと思うが、ジャズ流儀のベースをバックにスピリチュアルな歌を聞かせる與那城は超然。二人だけの音ながら、もう重厚。そして、静謐。後で彼女には知人に紹介されて少し話す機会を得たが、今の民謡歌手は抱える世界が広いと思わずにはいられない。そして、その裏でやっていた女性ファンク・バンドのBIG BANG BOOMも後半の方を見る。アコースティック・セットを名乗るもので、メンバーの5分の3である山口美代子(カホン )と 田中歩(キーボード)と前田サラ(アルト・サックス)の3人でパフォーマンス。前田(2015年12月14日)は前にリーダー・ライヴを見たことがあるが。その時より好印象。音は軽めだが、あの時よりもファンキーで歌えていた。ずっと前から、一度見て見たかったが、この日の演奏を聞いて、やっぱしちゃんとバンドを見たいと思わせられた。
▶︎過去の、前田サラ
http://43142.diarynote.jp/201512151505033565/
クォーター・トゥ・アフリカはイスラエルの7人組。エレクリック・ウードや2菅(トランペットとサックス)やリズム・セクションらによる音はアラブ音階とアフロ・ジャズ・ファンクを重ねたようなことをやっていたと書けるか。菅の奏者が導くのか、何気にフュージョンぽいと思わせる部分もあった。
続いてザ・ルームの方で見たのは、アイルランドの4人組トラッド・グループのウィ・バンジョー・スリー(2015年12月5日、2015年12月10日、2017年10月16日)が導く、一般奏者の参加を募ったセッション。セッション参加者(メンバーを含め、20人強いたかな)が中心に車座に座り、それを観客が円形で囲む。セッション自体(曲はウィ・バンジョー3が提示するトラッドやブルース・コード曲で、ソロ回す)はどうっていうことはなかったが、会場自体の雰囲気がなかなかに素晴らしい。これは、ライヴ・マジックとして大アリではなかったか。会場が和み、笑みが浮かんでいた。
▶過去の、ウィ・バンジョー・スリー
http://43142.diarynote.jp/201512091352434769/
http://43142.diarynote.jp/201512151502461490/
http://43142.diarynote.jp/201710181340402896/
ザ・ニュー・ステューは米国のルーツ系やジャム系辣腕パフォーマーたちが集った7人組で、今いる自分たちの礎になった昔のアルバムを新たに演奏し直すことを目的にした集団とか。現在はビル・ウィザースの1973年名作『ライヴ・アット・カーネギー・ホール』(コロムビア)をやる企画でやっているようだが、おおこれは歌も各楽器音もぶっとくかつ精気あり。それらすべてが正しい、と思わせる。ゆえに過剰な満腹感を抱く人もいるかもしれぬ。って、それはワタシです。
濱口祐自(2014年4月11日、2015年10月25日)はライヴ・マジックの一番の常連出演者と言えるだろう。昨日もソロでやるとともに、ザ・フラワーポット・メンの最後にちらりと加わっていた。軽いサウンド・チェックの時から拍手が軽く湧き、ステージ前には客が張り付いていた。
この晩のトリはウィ・バンジョー・スリーだが、先日の渋谷の単独公演(2017年10月16日)を見ているので、一足先に会場を出て、南青山・ブルーノート東京に向かう。こちらの出演者は、チューチョ・バルデス(2009年9月14日、2010年3月25日、2012年5月1日、2013年2月28日、2013年11月27日)とゴンサル・ルバルカバ(2005年3月16日、2007年11月21日、2010年8月22日、2014年1月10日、2014年1月12日、2015年4月7日、2017年9月3日)という、キューバ人ピアニストが向き合うデュオ。おお、今日はキューバ人ピアニスト(オマール・ソーサ)で始まり、キューバ人ピアニストで締めくくったわけだな。
余裕のかみ具合。わりと先輩のバルデスの方が弾き始め、曲の基調を出し、わきあいあいと創意を重ね合う行き方のものが多かったか。2曲目からキューバンな味がすうっと浮き上がり、両者のくつろいだ闊達さも増しましたような。今のピアノ技量ははるかにルバルカバの方が上であるとぼくは思っていたが、何気にバルデスが負けずにキラキラしたフレイズを終始出していたのには少し驚く。まあ、どこかでルバルバカは先輩を立てんとしているところはあったかも知れぬが。キューバ属性の味わい深さとピアノという楽器の奥深さを明晰に浮き彫りにする実演であったな。アンコールは、エリントン・ナンバーの「キャラヴァン」だった。
▶過去の、チューチョ・バルデス
http://43142.diarynote.jp/200909181205563624/
http://43142.diarynote.jp/201003271334102896/
http://43142.diarynote.jp/201205080621274204/
http://43142.diarynote.jp/201303070813066769/
http://43142.diarynote.jp/201311281342196399/
▶過去の、ゴンサロ・ルバルカバ
http://43142.diarynote.jp/200503240453290000/
http://43142.diarynote.jp/200711290930350000/
http://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
http://43142.diarynote.jp/201401161534392423/
http://43142.diarynote.jp/201401171004104264/
http://43142.diarynote.jp/201504081451142675/
http://43142.diarynote.jp/201709101639096076/
<今日の、天気>
衆議院の選挙日でもあった(しかし、ぼくの周りは期日前投票をしている者が多いなあ)今日は、台風が来ているために朝から強い雨。だが、ライヴ・マジックの会場はその影響を感じさせないもので、壮年は元気だなーとふと思った。他方、ブルーノートは当然立派なピアノが2台並んでいたわけだが、ピアノ・デュオの公演は本日から。この雨の中、場内にデカいピアノを搬入したのか? やっぱ、濡れないはずがないだろう? なんか、そんなことを考えたらソワソワしてしまい、小心者なのを認知? いや、楽器愛が強かったということにしておこう。そのライヴ終了後、長居しないで帰れるようにと、表参道駅構内のカフェで知人と少しワインを飲んだが、そこには普段と変わらないようにお客さんたちがいて和やかに談笑している。皆、あまり台風のことは気にならないのか? 少し、不思議な気持ちになった。