笹久保伸

2017年10月5日 音楽
 原点回帰的なソロ・ギター作「ギター」(アオラ)を9月にリリースした異能というしかないギタリストの笹久保伸(2013年8月29日、2014年5月24日、2014年12月12日、2017年2月4日)の一人実演を、代官山・晴れたら空に豆まいてで見る。新作収録曲を中心に、過去作に入った曲なども演奏。1時間ほどのものを、まっすぐに2セットやった。各セットで1曲づつ、ヴォーカルも取る曲も披露。セカンドは、ビクトル・ハラの曲だった。

 各曲チューニングがバラバラななか、そして引っかかりがありまくる奏法のもと、様々な風景や情緒がこれでもかと浮き上がる。もう多大な研鑽と、度を越したアートなセンスと、興味深すぎる人間性が交錯した末の結晶というべきものは、ギター音楽のブラックホールをこれでもかと聞き手に味あわせる。身体を揺らしつつ、息を飲む瞬間はいろいろ。近く、日経新聞電子版に、この晩のことを書いたものが出ます。

▶過去の、笹久保伸
http://43142.diarynote.jp/201309021134211584/
http://43142.diarynote.jp/201405271717357738/
http://43142.diarynote.jp/201412281015581474/
http://43142.diarynote.jp/201702081153548285/

<今日の、そうなのか>
 笹久保は現在、33歳なのか。あまりに超越していることをやっているので、年齢のことを考えたことがなかった。って、仙人みたいにしてはいけませんね。今年の夏には西日本をツアーしたそうだが、その際は在勝浦のブルース・ギタリストである濱口祐自(2014年4月11日、2015年10月25日)と一緒に行動したりもしたという。聞けば、濱口は笹久保の父親と同じ大学の同級生(学科も同じと言っていたっけ?)であるとのこと。へえええ、という話でした。また。彼は俳句もやるんだそう。しかし、この晩は顔見知りの同業系知人の数が多かった。
▶過去の、濱口祐自
http://43142.diarynote.jp/201404141032338019/
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
追記)以下のリンクは、秩父の<「神の山」武甲山と向き合うアーティスト>という秩父に住む笹久保の姿を追った日経新聞の映像だ。彼のスタンスがよく分かります。
http://www.nikkei.com/video/5591457357001/?playlist=4654649186001