ケルト系の担い手が出る年末恒例音楽公演、錦糸町・すみだトリフォニーホール。

 最初にでてきたのは、アイルランドのトラッド・グループのルナサ(2001年10月19日、2003年4月11日、2010年12月11日)。余裕にして、機智、ユーモアあり。アコースティック・ベース奏者はエクストラだそうだが、これがなかなかの使い手。彼のベース音がより奥行きや誘う力を喚起していたのは間違いない。一部には、カナディアン・タップダンスとフィドルのステファニー・カドマンが加わり、まさしく華をそえる。

 2番目は、スコットランドのハープとフォドル奏者のユニット、カトリオーナ・マッケイ&クリス・スタウト(2005年2月1日、2008年11月9日、2009年12月6日、2009年12月12日)が、優美にして積み重ねが導く皺のようなものを表出する。オフではあっけらか〜んとしたマッケイ嬢は相変わらず派手ハデな格好、短い丈のスカートでハープを両股で挟むというのは、ある種のアダルトな娯楽性喚起を狙っているのだろうか。

 そして、3組目はアイルランドの国民的アコーディオン奏者のシャロン・シャノン(2003年12月20日)。なんと、10年ぶりの来日となるのか。スケジュール、なかなか抑えられないのかな? 彼女の新作『聖人と悪党』はシェイン・マガウアン(2005年7月29日)やウォーター・ボーイズやジャスティン・アダムズ(2010年10月11日)らいろんな人を迎えていたが、2人のギター(1人はヴォーカルも曲によってはとる)やフィドル奏者を従えてのショウはトラッドを下敷きにしつつ、なかなかに広がりを持たせていて、ほおうと頷く。そういう広がりある音楽性を持ってこそ、多大な人気を博してもいるわけか。披露した曲のなかには、スティングの「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」やザ・バンドの「アケイディアン・ドリフトウッド」を思わせるテイストのものもあった。

▶過去の、ルナサ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20101211
▶過去の、マッケイ&クリス
http://43142.diarynote.jp/200502041827080000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081109
http://43142.diarynote.jp/200912091113106654/
http://43142.diarynote.jp/201001051620426983/
▶過去の、シャノン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-12.htm

<今日の、しょぼん…>
 ちょい前、シャワーを浴び、ロクに髪をかわかさず濡れたまま就寝したら、朝起床時に扁桃腺の腫れを感じる。端的に言えば、風邪を引いた。熱っぽいけどまあいいかと放っているが、インタヴュー時に咳が出るのは、(とくにシンガーの場合は)まずいと気付く。ものすごーく久しぶりに、ライヴを見た後に流れず、静かに家に帰った。