まず、渋谷・クラブクアトロでザ・ジョン・バトラー・トリオを見る。アーシーな味を持つ、オーガニック系のオージー・バンド。盛況、タバコの煙がけむい。いろんなギターを持ち、しなやか軽妙なルーツ系表現を聞かせる。歌は軽目だし、スライド・バーも用いるギター技量だって超絶まではいかないものだが、ヴァリエイションに富んだそれは妙に両手を広げた感じもあり、気もちいい。勘所をつかんでいることやっているナと、実演に触れるとよりそのことを痛感しますね。被災後のニューオーリンズの事を歌った「ガヴァメント・ディド・ナッシング」のときだけ簡単ながら曲背景を語る。いい奴。中盤、エフェクターを駆使した生ギター・ソロで客をわかせたりも。ベース奏者はウッド・ベースと5弦エレクトリックを併用。リズム隊は適切にコーラスを取ったりして、なるほどバンド名を名乗るのにも納得かな。楽しく身体も揺らせたし、納得のパフォーマンス。本編最後までを見て、移動する。

 丸の内・コットンクラブ(セカンド・ショウ)。ベイ・エリアのジャジー・ファンク才女RAD(2007年9月6日)の強者揃いバンドに、フレッド・ウェズリー(1999年10月25日、2002年11月19日、2007年2月2日、2007年2月4日、2007年4月18日、2007年9月13日)がゲスト入りという出し物。梅雨時にもまた彼は日本に来るみたいでここのところの来日の頻繁さはすごいな。居住するアラバマ州のモービルからだと、乗り継ぎもあっていろいろと大変だろうに。RAD がキーボードを弾く中、バックアップ陣が一人づつ出てきて、バンド演奏になる。けっこう、前回と構成/内容を変えてますね。感心かんしん。ウェズリーをフィーチャーした曲も2曲。だが、他の曲のときでも、彼はもう一人のサックス奏者とご機嫌なセクション音を入れたりする。だが、やっぱり、つまるところはRADの才の迸り具合。ルックスが前回見た時よりも綺麗になったような気がしたのは気のせいか。