渋谷・O−イースト。なんと、このルーマニアのジプシー音楽集団(2000
年5月21日、2001年9月2日、2003年8月30日、2004年10月19日、2005年
11月7日)の来日は今回で6度目の来日となるのだとか。今回はくるりが主
催する京都の大野外フェス出演もあったりして、その縁でくるりが進行役(
2部構成で、2部のはじめにメンバーを一人ひとり呼び込む)をした。

 いい感じのヤレたじじいの多い集団ではあるが、最初の来日メンバーと比
べると死んじゃった人が複数いるらしい。だが、バンドは続く。新作では、
ジプシー音楽を素材とするバルトークのクラシック曲なんかも逆カヴァーし
ていたが、今回はそうしたクラシック曲もしたたかに取り上げる。おらおら
あ、これも俺たちと繋がったもの、文句あっかって感じい? 無条件に何か
を鼓舞するところ、そして自分の足元をふと見つめ直させるところがあるよ
なあ。今に始まったことではないが。

 そして、下北沢に行き、クラブ251 。すでに始まっていたが、ロック・イ
ンスト・トリオのUNKIE(2006年3月23日)を見る。インプロヴィゼイ
ション要素をできるだけ排して、構成/かみ合いの妙を求めるようにしてい
るようだが(事実、変化に富む曲の尺は短め。3倍ぐらいに伸ばそうとすれ
ば可能だったはずだが)、カチとしたなかで綾や刺や突起を描くのが醍醐味
といった感じかな。
         
 それにしても、カウンターの近くにいたせいかもしれないが、一時タバコ
の煙がきつかったア。ライヴ会場であれほど煙いと思ったのは久しぶり(と
いうか、禁煙の会場が増えているんだろうな)。ここのところ、煙草の煙に
一段と弱くなっているのを感じる。ぼくが他人といさかいを起こすとしたら
、きっと煙草の煙をめぐってだろう。傍若無人な歩き煙草をとがめたら、そ
の相手が危ない人でいきなりナイフでブスリと刺されちゃう……マジにそん
なことが起こりそうで怖い。煙草を吸うのは自由じゃないかと主張する人が
いるが、まったくもってそのとおり。ぼくがイヤなのは喫煙という習慣では
なく、他の人が発する煙草の煙や臭いをかがされること。だから、他の人に
煙が行かないプライヴェイトな場所ならば勝手に山ほど吸っとくれ。だが、
公の場所であるならば、喫煙者の出す煙は間違いなく近くにいる人にも触れ
るのだというのを自覚してほしい。オナラをぷーぷー垂れ流ししている人が
側にいて、望みもしないのにその臭いを嗅がされたら誰だってムカっと来る
でしょ。煙が駄目な人はオナラ以上にイヤかもしれないのだよ。と、自分の
飲酒癖は他の人に迷惑をかけていないか危惧しつつ、これを書いている。