テテ、クラムボン

2007年9月24日
 前回(2005年3月18日)と同じく、渋谷・クラブクアトロ。前座にクラム
ボン。初めて見たが、素敵なグループだあ。天衣無縫なノリを持つシンガー
/キーボーディストと味とスキルを併せ持つリズム隊がとても効果的に絡み
合う。楽曲の感覚もかなり好み。時間は短かったが、彼女たちに触れただけ
で、今日ライヴに来た甲斐があったと思ってしまったな。なんでも、テテが
前回来日中にクラムボンの曲を偶然耳にして、CDを全部買いそろえるほど
大ファンになってしまったのだそう。

 で、本編。かなり混んでいて、テテが固定客を多大に獲得しているのを実
感できる。今回も生ギター一本の弾き語りで勝負。話はとぶが、彼の場合、
生ギター音をプラグして(ギターを代えたるときも乱暴にさしてブチブチ音
を出す)もいるので、エレクトリック・ギターを使ってもいいんじゃないか
と思ったりも。元々いろんな英米ロックに触れて音楽をやりだすようになっ
た人と伝えきくゆえ、余計にぼくはそう感じる。彼が頑にアコースティック
・ギターを用い、バンドを用いずに弾き語りライヴに終始するのはどうして
なんだろうか。えてしてフォーク嫌いのぼくはそう思わずにはいられません。

 今回はケイという爆発した髪形をもつバッキング・シンガーを連れてきて
もいる。リードを取ることはないが、彼女はいろいろとでしゃばらずに絡み
、変化や広がりに貢献する。とはいえ、基本的なノリは前回とそれほど変わ
りはないか。今回のほうが訥々としたフォーキー曲をやるという印象をぼく
を得たのと、曲によっては少しブルージィなギターの弾き方をしていたのは
耳新しかった。なんでも、彼は現在ブルース・モードにあるらしい。
 
 なーんて書いても、公演の持ち味は全然書き留めることにはならないかも
。だって、とんでもなく真心と愛あふれた人懐いアフリカ系フランス人がそ
こにいて、そのなんとも嬉しいキャラクターが口惜しいほど伝わってくるこ
とこそが彼のショウのすべてであると思わせられるから。そういう面では前
回も今回もなんら変わりがないしね。彼はステージを下りたときのファン扱
いもとても丁寧らしい。

 アンコールではテテ勢とクラムボンがザ・ビートルズの「アクロス・ザ・
ユニヴァース」をほんわか一緒にやった。そして、また二人でやったが、最
後の曲は前回来日時と同じようにボブ・マーリーの「リデンプション・ソン
グ」。よほどボブ・マーリーが好きなのねと思ったら、前日のクアトロ公演
ではやらなかったそう。