前座として、キャリア豊かな日本人4人(石川二三夫、小出斉、江川ほー
じん、岡地曙裕)からなるジャングル・ホップ。ブルーズ表現/ブルーズ曲
を広い視点から俯瞰しなおして、エイヤっとファンキーに提出する。これ、
黒いアメリカ人がやっていたら、うわあブルーズは今生きているなんて実感
とともに、大感激しまくっちゃうだろうなあ。

 そして、昨年のフジ・ロックにも出演したリトル・ジョー・ワシントン(
2002年12月15日)。オースティンでホームレスをやっている、相当に危ない
老人(3度も日本にやってきて、アルバムとDVDも出して、ホームレスか
ら抜け出すお金は得ているのではないかとも思われるが)。昨年は犬にかま
れた傷が化膿して車椅子にての出演だったが、今回はピンピン。ベース、ピ
アノ、ドラムをバックに実に奔放で、味のあるパフォーマンスを展開する。
ブルーズとして大切な、いやブルーズだけが持ちえる何かをしっかりと送り
だす。こればかりは、見てみなきゃ分からないだろう。ネタは過去出してい
るのと同じだが、いままでで一番力があり、充実していたパフォーマンスだ
ったのではないか。このあと用事ありで、途中退座を余儀なくされたが。渋
谷・クラブクアトロ。

 ああ、それにしてもピックを用いず指でギターを弾くというのはなんて素
敵で、格好よいことなんだろう。ワシントンの演奏に触れると、そう思わず
にはいられません。