メデスキ、マーティン&ウッド<br>
2004年1月24日ぼく「結局、あなたたち以外、ジャム・バンドと呼ばれる人達はみんなブルーノートか
らドロップしちゃいましたよね」
ジョン・メデスキ「だよな。それ、俺たちがジャム・バンドじゃなかったという、確固
たるな証明になってんじゃないの。まったくもって、ははは。それにしてもよお、ブル
ーノートも俺たちだけ抱えてりゃいいのによ。なんか、俺たちをやってうまく行くとか
思って余計なのに手を出すから、そんなことになるんだよ。あ、今のオフレコね。……
いや、出していいよ。だって、俺たちブルーノートにもそういう態度取っているし、ブ
ルーノートもそういう俺たちだというのは重々承知しているから」
渋谷・Oイースト、旧オンエア・イースト。改装なったハコだが、安普請だった前の
と比べるととっても立派ね。拍手を送る。ただし、あんなに天井が高いんだったら、も
っとステージ高を上げるべきではなかったか。意外に後ろからだと見えにくい(2階も
柵の前に立った人以外は見えない)。それ、スタンディング公演以外も想定しているか
らなのか? それからもう一つ、バー等のオペレーションは大ペケ。3つの飲み物販売
カウンターがあるくせに、アルコールは一つだけでしか販売せず長蛇の列。飲み物を買
うのに25分も並ばされた。ただ、この日は買っていないが、ワインをボトル売りしてい
るのはマル。値を聞いたらすごい安かったが、そこそこの味だといいな。
オールナイトのイヴェント(オーガニック・グルーヴなのかな?)。MMW(1999年
8月5日、2000年8月13日、2001年2月5日、2002年9月7日)の実演開始時刻という
深夜1時15分ごろに行くとまだ場内に入れない人でけっこうな列。でも、早く入れろよ
、みたいな空気が待っている人達にないのはヘルシー。やっと中に入ると、演奏はもう
始まっていた。いつものMMW。酔狂で、混沌としてて、アシッド(話はズレるけど、
今年のボナルー・フェスのライヴ盤に入っている彼らの旧曲「抹茶」のリメイク演奏は
鬼のようにカッコいい。アシッドと今を目一杯吸い込んだザ・ミーターズという感じで
)で、腕の立つ演奏。やっぱ、ぼくは大好きじゃ。
ところで、近くリリースされる2年ぶりの新作は、ダスト・ブラザーズのジョン・
キングのプロデュースだそう。また作業は終わっておらず、もしかするとベックやミ
シェル・ンデゲオチェロが歌を入れるかも(彼女側からやりたいと言われているらし
いが。ジョンは彼女とデイヴィッド・フュージンスキとボストンの女性ドラマーと新
グループを組む予定アリ)、だと。
嬉しい実演を見ながら、アート・ガーファンクルが大麻所持で捕まったというニュ
ースを、なぜかぽっかりと思い出す。ぼくが取っている一般紙とスポーツ紙、両方で
ちゃんと載っていて、さすがサイモン&ガーファンクルのご威光はまだ日本でもある
んだなと思うととともに、マリファナなんかでパクられたという事実にも驚いた。最
初はスピード違反で捕まってチェックを受けて発覚したということだが、よほどその
とき警官と揉めたのか? 新聞には、ガーファンクルは「俺は有名人だ」と言ったが
警官は彼のことを知らなかった、なんてことも書いてあったが……。S&G解散後の
70年代初頭には大スターながらしゃあしゃあと日本に単身やってきてヒッチハイクの
旅ををしたこともあったガーファンクルは、すっこーんと抜けてて、とにかく変な人
。そして、だからこその、あの歌でもあるのだとも思う。ガーファンクルの高音美声
は“天使の歌声”なんて称されたことがあるけど、ぼくに言わせれば、不埒さと裏返
しの、透き通った悪魔(と書くと、さすが筆が滑ったという感じになってしまうけど
)の歌声にほかならない。A地点を見ていても、彼の視線はどこかであっさりと屈曲
しB地点に届いている、みたいな。抽象的な書き方になるけど。それが、彼の歌声の
肝とぼくは思う。実は、ぼくかなり彼の覚醒感ある歌が好きです。
そして、舌をペロリと出したMMWの音もそれと重なる感覚があるかもしれない。
<付録>当人たちが選ぶ、MMWのアルバム歴代ベスト3。
「『ザ・ドロッパー』。『シャック・マン』。『ファマーズ・リザーヴ』だな」(ビ
リー・マーティン)
「あ、俺も同じだよ」(クリス・ウッド)
「俺は、『ザ・ドロッパー』、『エレクトリック・トニック』、『シャック・マン』」(
ジョン・メデスキ)
そのあと、アコースティックなものはどーなのよとか(デビュー作の『ノーツ・フ
ロム・ザ・アンダーグラウンド』も悪くないよな、てな声も)、3人でいろいろ意見
を交わす。で、ここらへんで、一度キャリアをまとめるコンピを出したほうがいいよ
なあという結論に落ちつく。そのうち彼らのサイトに、ベスト盤にはどの曲を入れた
らいいかを問うコーナーが出るかも。
らドロップしちゃいましたよね」
ジョン・メデスキ「だよな。それ、俺たちがジャム・バンドじゃなかったという、確固
たるな証明になってんじゃないの。まったくもって、ははは。それにしてもよお、ブル
ーノートも俺たちだけ抱えてりゃいいのによ。なんか、俺たちをやってうまく行くとか
思って余計なのに手を出すから、そんなことになるんだよ。あ、今のオフレコね。……
いや、出していいよ。だって、俺たちブルーノートにもそういう態度取っているし、ブ
ルーノートもそういう俺たちだというのは重々承知しているから」
渋谷・Oイースト、旧オンエア・イースト。改装なったハコだが、安普請だった前の
と比べるととっても立派ね。拍手を送る。ただし、あんなに天井が高いんだったら、も
っとステージ高を上げるべきではなかったか。意外に後ろからだと見えにくい(2階も
柵の前に立った人以外は見えない)。それ、スタンディング公演以外も想定しているか
らなのか? それからもう一つ、バー等のオペレーションは大ペケ。3つの飲み物販売
カウンターがあるくせに、アルコールは一つだけでしか販売せず長蛇の列。飲み物を買
うのに25分も並ばされた。ただ、この日は買っていないが、ワインをボトル売りしてい
るのはマル。値を聞いたらすごい安かったが、そこそこの味だといいな。
オールナイトのイヴェント(オーガニック・グルーヴなのかな?)。MMW(1999年
8月5日、2000年8月13日、2001年2月5日、2002年9月7日)の実演開始時刻という
深夜1時15分ごろに行くとまだ場内に入れない人でけっこうな列。でも、早く入れろよ
、みたいな空気が待っている人達にないのはヘルシー。やっと中に入ると、演奏はもう
始まっていた。いつものMMW。酔狂で、混沌としてて、アシッド(話はズレるけど、
今年のボナルー・フェスのライヴ盤に入っている彼らの旧曲「抹茶」のリメイク演奏は
鬼のようにカッコいい。アシッドと今を目一杯吸い込んだザ・ミーターズという感じで
)で、腕の立つ演奏。やっぱ、ぼくは大好きじゃ。
ところで、近くリリースされる2年ぶりの新作は、ダスト・ブラザーズのジョン・
キングのプロデュースだそう。また作業は終わっておらず、もしかするとベックやミ
シェル・ンデゲオチェロが歌を入れるかも(彼女側からやりたいと言われているらし
いが。ジョンは彼女とデイヴィッド・フュージンスキとボストンの女性ドラマーと新
グループを組む予定アリ)、だと。
嬉しい実演を見ながら、アート・ガーファンクルが大麻所持で捕まったというニュ
ースを、なぜかぽっかりと思い出す。ぼくが取っている一般紙とスポーツ紙、両方で
ちゃんと載っていて、さすがサイモン&ガーファンクルのご威光はまだ日本でもある
んだなと思うととともに、マリファナなんかでパクられたという事実にも驚いた。最
初はスピード違反で捕まってチェックを受けて発覚したということだが、よほどその
とき警官と揉めたのか? 新聞には、ガーファンクルは「俺は有名人だ」と言ったが
警官は彼のことを知らなかった、なんてことも書いてあったが……。S&G解散後の
70年代初頭には大スターながらしゃあしゃあと日本に単身やってきてヒッチハイクの
旅ををしたこともあったガーファンクルは、すっこーんと抜けてて、とにかく変な人
。そして、だからこその、あの歌でもあるのだとも思う。ガーファンクルの高音美声
は“天使の歌声”なんて称されたことがあるけど、ぼくに言わせれば、不埒さと裏返
しの、透き通った悪魔(と書くと、さすが筆が滑ったという感じになってしまうけど
)の歌声にほかならない。A地点を見ていても、彼の視線はどこかであっさりと屈曲
しB地点に届いている、みたいな。抽象的な書き方になるけど。それが、彼の歌声の
肝とぼくは思う。実は、ぼくかなり彼の覚醒感ある歌が好きです。
そして、舌をペロリと出したMMWの音もそれと重なる感覚があるかもしれない。
<付録>当人たちが選ぶ、MMWのアルバム歴代ベスト3。
「『ザ・ドロッパー』。『シャック・マン』。『ファマーズ・リザーヴ』だな」(ビ
リー・マーティン)
「あ、俺も同じだよ」(クリス・ウッド)
「俺は、『ザ・ドロッパー』、『エレクトリック・トニック』、『シャック・マン』」(
ジョン・メデスキ)
そのあと、アコースティックなものはどーなのよとか(デビュー作の『ノーツ・フ
ロム・ザ・アンダーグラウンド』も悪くないよな、てな声も)、3人でいろいろ意見
を交わす。で、ここらへんで、一度キャリアをまとめるコンピを出したほうがいいよ
なあという結論に落ちつく。そのうち彼らのサイトに、ベスト盤にはどの曲を入れた
らいいかを問うコーナーが出るかも。