フジ・ロック・フェスティヴァルに出演した二つのバンドの東京公演をはしごする。

 まず、渋谷・クラブクアトロで、フロール&ザ・ヴィンマッシュを見る。その旧グループ名は、フロレンシア・ルイス&ロス・オンゴス・オリエンタレス。ルイス(2008年4月4日、2014年6月16日、2015年8月31日)、ギターの鬼怒無月(2003年3月6日、2003年6月30日、2004年1月16日、2005年4月11日、2006年1月21日、2009年10月8日 、2010年3月20日、2012年2月10日、2012年6月13日、2012年6月28日、2012年11月21日、2013年2月11日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日)、エレクトリック・ベースやヴァイオリンを弾く佐野篤(2006年3月24日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日)、パーカッションのヤヒロトモヒロ(2007年11月14日、2009年2月8日、2009年10月12日、2010年7月22日、2011年10月26日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日)、という顔ぶれは不動だ。

 ルイスと日本人勢の共作曲なども増え、よりバンドになっているのは明らか。もう随所から湧き上がる両者の信頼の情にちょい胸アツ? とともに、特に前半ロック度を増しているなとも実感。これ、バス・ドラムを置いたヤヒロの演奏に追うところも大きいか。ピアノやキーボードの清水一登(2010年3月20日、2011年7月4日)も2部で何曲か加わった。これ、ラティーナ誌9月号にライヴ評が出ます。

▶過去の、フロレンシア・ルイス
http://43142.diarynote.jp/200804052110160000/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶過去の、鬼怒無月
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200401160000000000/
http://43142.diarynote.jp/200504151004040000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20060121
http://43142.diarynote.jp/200910140952248669/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100320
http://43142.diarynote.jp/?day=20120210
http://43142.diarynote.jp/?day=20120613
http://43142.diarynote.jp/201207031352302181/
http://43142.diarynote.jp/?day=20121121
http://43142.diarynote.jp/?day=20130211
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶過去の、佐野篤
http://43142.diarynote.jp/200603281333540000/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶過去の、ヤヒロトモヒロ
http://43142.diarynote.jp/?day=20071114
http://43142.diarynote.jp/200902102121513506/
http://43142.diarynote.jp/200910141731349364/
http://43142.diarynote.jp/201007241308021448/
http://43142.diarynote.jp/201111141210356758/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
▶︎過去の、清水一登
http://43142.diarynote.jp/?day=20100320
http://43142.diarynote.jp/?day=20110704

 その後は、六本木・ビルボードライブで、米国を代表する重鎮ブルース・ロッカーであるエルヴィン・ビショップのショウを見る。実は、前の公演が想像したより長めで、こちらには遅刻。だが、公演が終わったのは、23時13分。それゆえ、不満ない時間を見ることができました。

 わあ、こんなに素晴らしい、ルーツ・ミュージックの担い手だったの? もう見ている端から、そうした感激をえっぱなし。今年のライヴ、ベスト5の一つは決定かななんてことも、ショウを見ながらぼくは思った。感じとして一番近いのは、タージ・マハール(2000年10月12日、2007年4月6日)のショウかもしれないが、もっと線が太くて人間味がある、ともぼくは感じた。

 カホンのウィリー・ジョーダン・ジュニア 、トロンボーンのエド・アーリー(アルバート・コリンズ公演のときに来日しているそう)、アコーディオンとキーボードとハーモニカのスティーブン・ウィリス、ギターのボブ・ウェルシュ、エレクトリック・スタンダップ・ベースのルース・デイヴィス、ドラムのボビー・コクランという面々がサポート。うち、ジョーダン・ジュニアとアーリーとコクランはアフリカ系で、ビショップが歌う曲が多いが、彼らがリード・ヴォーカルを取る曲もある。デイヴィスは女性、いい面々が揃ったバンドであると思わずにはいられず。

 そのスタートはポール・バターフィールド・ブルース・バンドであり、先にブルース・ロッカーという書き方をしたが、もっと総花的な視野を持ち、人間性の豊かさともつながる開かれた手作り表現を悠々とやる人。親日家であるビショップはけっこう日本語の読み書きができるというのはだいぶ昔に山岸潤史(1999年8月5日、2000年12月7日、2001年7月16日、2004年3月30日、2005年7月30日、2005年7月31日、2007年2月3日、2007年2月4日、2007年2月5日、2008年9月11日、2009年5月19日、2009年7月27日、2010年8月4日、2011年5月17日、2012年9月8日、2013年6月13日、2014年7月29日、2015年1月29日、2016年1月15日)から聞いていたが、MCはかなり日本語でやる。今、74歳のようだが、ときには指にスタイド・バーをはめて演奏したりもした彼は実年齢よりも若く見えた。当然、元気そうだったな。

 けっこうニューオーリンズぽい曲があったり、とっても紳士然としたアコーディオン奏者はもろにザディコぽい弾き方をしたり、カホン奏者はウォッシュボードのような音を出したりと、南部に根ざした様々なアーシー要素が魅惑的に重なったショウ。しっかりした知識と確かな技量と豊かな人間性の三位一体とも、それは書きたくなるもので、素晴らしいっ。老後に、こんなバンドをできたら最高だなとも思った。終盤、2曲にはチャー(2002年3月12日、2008年4月20日、2008年6月12日、2008年10月5日、2009年7月25日)が加わった、

▶︎過去の、タージ・マハール
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm
http://43142.diarynote.jp/200806121400260000/
▶︎過去の、チャー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm マイク・クラーク・バンド
http://43142.diarynote.jp/200804220006510000/
http://43142.diarynote.jp/200806180850060000/
http://43142.diarynote.jp/200810061857413394/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090725
▶過去の、山岸潤史
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040330
http://43142.diarynote.jp/200508060616450000/
http://43142.diarynote.jp/200508060622480000/
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
http://43142.diarynote.jp/200702121118370000/
http://43142.diarynote.jp/200702122331070000/
http://43142.diarynote.jp/200809160030188727/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090519
http://43142.diarynote.jp/?day=20090727
http://43142.diarynote.jp/?day=20100804
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/201306171646424744/
http://43142.diarynote.jp/201408051721103640/
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
http://43142.diarynote.jp/201601190806343491/

<今日の、符号>
 午前中に、エルヴィン・ビショップとはフジ・ロックでお互いのステージに客演しあったアーティストを取材をする。今の広角型サザン・ロックの担い手である、ザ・マーカス・キング・バンド。当初は21歳のリーダー(だけ)に取材することになっていたが、メンバーもずらり並んで全メンバー6人に話を聞く(それ、ミュージック・マガジン誌の9月号に掲載される)。オルガン奏者以外は皆まだ20代。キングだけ少し哲学的(?)な言い回しの答えをしていて、へえ〜。1970年代サザン・ロックの総本山たるキャプリコーン・レーベルの話にもなり、メンバーの持っているものを合わせれば、だいたいカタログは全部あるんじゃないか、なんてメンバーの話もありました。ビショップもソロで一番バリバリやっていた頃は、キャプリコーンと契約していたんだよなあ。今日はキャプリコーンが生んだ最大のスターであるグレッグ・オールマンの遺作『サザン・マン』(ラウンダー)の日本盤用のライナー・ノーツ原稿を出したりもして、なんかキャプリコーンづいた日と言える? ちなみに、ラウンダー/コンコードから出る同作、プロデュースはドン・ワズ(2013年2月15日)がやっている。
▶過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130215

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