まず六本木・ビルボードライブで、ずうっと同じ顔ぶれでやっているシカゴの5人組インスト・バンドのトータス(2001年11月7日、2005年1月7日、2011年11月21日、2014年5月7日)を見る。
ドラム2台。ヴァイブラフォン。パッドの鍵盤打楽器。鍵盤数の少ないシンセサイザー3台。ギター2つ。ベース2つ。そうした楽器群の間をメンバーたちは悠々と行き来する。ダグラス・マッカムはエレクトリック・ベースとギターだけを弾いたが、他の面々は本当にいろいろと演奏楽器を代える。ツイン・ベースになることもあるし、ツイン・ドラムもあるし、キーボード主体の時もあるし、またドラムだって曲によって3人が自在に代わって叩くなど、その取り合わせは相当なヴァリエーション数だったに違いない。今回は、特に持ち替えが多かったのではないか、こりゃ接していて、興味深くてしょうがない。そして、なんかトータス一座の音楽工房に招き入れられている気分にもなる。今回、鍵盤打楽器系楽器が使われる頻度は低くなっていたが、とにかく面白い。メンバーは躊躇することなく、楽器間を移動していたので、演目はきっちり決まっていた(セット・リストの紙片も置かれていなかったような)と推測される。
今回は7年ぶりに出した『ザ・カタストロフィスト』(スリル・ジョッキー、2016年)を携えてのもの。やはりムードや含みといったある種の得難い回路があり。それをして、世ではポスト・ロックとか音響系とか言うわけだが(そういえば、1曲目だけ、やたらダビィな響きがつけられていた)、なんと呼ばれようが、このシカゴのインスト5人組はいまだ刮目すべき存在価値あると頷いた。
▶過去の、トータス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140507
その後は、南青山・ブルーノート東京で、大大大好きなLAのラテン要素もありのファンク・バンド(2009年8月9日 )を見る。兎にも角にも、曲にも(わりと呪術的に盛り上げていくナンバーが多く、それゆえ1970年代上半期のライヴでの曲はそれぞれに長尺だった)、演奏にも、歌にも(わりと皆んなで歌っていたという印象を持つ)独自の重さや強さと広がりがあり。彼らは一時はまさしくアメリカを代表するファンク・バンドであったわけだが、本当にそれは当然であったと思う。▶︎「シスコ・キッド」→ロス・ロンリー・ボーイズ(2004年9月17日、2012年2月7日)やルーベン・ウィルソン、▶︎「スリッピン・イントゥ・ダークネス」→マーカス・ミラー(1999年11月12日、2001年6月14日、2003年8月19日、2005年8月21日、2007年12月13日、2009年9月15日、2010年9月3日、2013年9月3日、2015年2月21日、2016年9月17日、2017年1月7日)やトミー・ゲレロ(2005年6月2日)やラムゼイ・ルイス(2008年7月2日、2009年8月29日、2010年9月28日、2011年8月22日、2013年2月21日)やブラック・ウフルー、▶︎「スピル・ザ・ワイン」→ザ・アイズレー・ブラザース(2001月12月6日、2004年3月1日)、▶︎「ワールド・イズ・ア・ゲットー」→ソニー・スティットやウィル・ダウニングやキャンディス・スプリングス(2016年5月25日、2016年9月8日 )、▶︎「ロウ・ライダー」→コーンやグスタボ・サンタオラヤやチーチ&ジョン、▶︎「ギャラクシー」→カール・クレイグのインナーゾーン・オーケストラ、▶︎「ゲット・ダウン」→ジュニア・ウェルズ、▶︎エリック・バードンとやっていた時の「ワンダリング・スター」→クオンティックやポーティスヘッド、▶︎「スマイル・ハッピー」→MFSBといったように、その個性ある楽曲はカヴァーも多数。そこにサンプリング使用の数も加えたら、べらぼうなものになるだろう。
完全にリーダーシップをとるロニー・ジョーダン(2007年11月6日。歌と鍵盤)のみ、オリジナル・メンバー。だが、キーボード、サックス/フルート、ハーモニカ、ギター、ベース、ドラム、パーカッションという編成は昔と同じだ。うち、打楽器とドラムはメキシコ出身と紹介された。
前回のサマソニの海岸ステージで見たときのような怒感激はなかったが(あれは野外やフェスという感興もプラスしたのか)、もう浮きうき身体を揺らす。口悪く言えば普通のファンク・バンドになってしまっているところもなくはないウォーだが(それぐらい、『ウォー・ライヴ』はすごい)、それでも黄金の回路は残り、存分にぼくのファンク心をくすぐる。それから、うれしかったにのは、客の反応。曲のイントロだけで歓声が湧いたり、「シスコ・キッド」を皆んなで歌ったりという場面もあった。また、呼ばれるといいが。しかし、本当に怪物メンバーが揃っていたウォーであったが、他の人は今何をやっているのか? ウォー曲はメンバーの共作クレジットがなされていたので、それなりに印税入金はあると思われる。
▶︎過去の、ロニー・ジョーダン
http://43142.diarynote.jp/200711101235120000/
▶︎過去の、ウォー
http://43142.diarynote.jp/?day=20090809
▶︎過去の、ロス・ロンリー・ボーイズ
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/201202091205415743/
▶︎過去のマーカス・ミラー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/200712161023010000/
http://43142.diarynote.jp/200909181206531984/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201502231815384234/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
▶︎過去の、トミー・ゲレロ
http://43142.diarynote.jp/200506021851060000/
▶︎過去の、ラムゼイ・ルイス
http://43142.diarynote.jp/200807031119590000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090829
http://43142.diarynote.jp/201009290720426339/
http://43142.diarynote.jp/201109100857091783/
http://43142.diarynote.jp/201302281043262653/
▶︎過去の、ザ・アイズリー・ブラザース
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200403011119270000/
▶︎過去の、キャンディス・スプリングス
http://43142.diarynote.jp/201605260923093422/
http://43142.diarynote.jp/201609201655127640/
<昨日の、ジェフ・パーカー>
ドープ(dope)という言葉があるが、生理的にその言葉がもろに当てはまるアルバムがジェフ・パーカー(1999年6月6日、2000年10月15日、2001年11月7日、2004年1月20日、2005年1月7日、2011年11月21日、2014年5月7日、2017年5月13日)の2016年作『ザ・ニュー・ブリード』(International Anthem)である。いやあ、これはすごすぎ。昨年のNo.1ジャズ・アルバムと言うにやぶさかでない。クールな破綻をヒップホップ時代のジャズ感性を介して描いたそれは、何度聞いても気持ち良くてしょうがない。とともに、外見はただのおっさんのパーカーがこんなに素敵にイカれたことをやっている様には、感動の嵐が頭のなかを吹き荒れる。
とうわけで、スコット・アメンドラ実演客演とメンバーであるトータス公演と日本でのギグが続くパーカーさんに、その空き日にインタヴューする。トータスとしての彼にはだいぶ前に他のメンバーと一緒に取材をしたことがあったが、ヒップホップも好きで10年ほど前から自らのトラック作り込みで、この手の表現を模索していたとは知らなかった。そんな彼は長年住んだシカゴを離れLAに居住しているが、それは映画の先生をしていてLAとシカゴを往復していた妻のため。15歳の娘(『ザ・ニュー・ブリード』に歌で一部参加。オペラを学ぶが、フランク・オーシャン好きだそう)はシカゴにそのまま住み、5歳の息子はLAで学校教育を受けさせるという。アルバムに参加しているミュージシャンは全て在LAの人たち。T・ボーン・バーネットお気に入りドラマーのジェイ・ベルローズ(2009年12月13日、2010年12月12日)らは当然のこと、ジャマイア・ウィリアムズ(2009年5月18日、2012年3月3日、2013年4月1日、2013年6月4日、2014年8月7日、2015年1月22日)も現在はLA在住なのだとか。なるほど、ウィリアムズの最新ソロがカルロス・ニーニョ(2004年11月27日)の制作であったのも、それだと納得だ。パーカーはLA在住のピーター・アースキンの新作『Dr.Um』(ドラムをもじった表記ですね)にも参加している。あのクレジットにあなたの名前を見たときびっくりしましたと伝えると、声がかかったときには僕も驚いた、そう。そして、なんとめでたいことに、『ザ・ニュー・ブリード』をフォロウするパーカーのリーダー公演が決定した。8月のお盆に3日間、丸の内・コットンクラブで公演が持たれる。楽しみでしょうがない。複数回、見たいな。
ちなみに、そのアルバム名は昨年なくなった彼のお父さんがコネティカット州で開いていた洋服店の屋号。ジャケット写真は、唯一残っているお店の前で取られたお父さんの写真であるという。どうしてあんな飛躍作ができたか、ぼくは不思議でならなかったが、彼と質疑応答の際に彼がマイルス・デイヴスのことに言及したこともあり、『ザ・ニュー・ブリード』は<パーカーにおける、『イン・ア・サイレント・ウェイ』>なのだと、はたと了解。その見解には、パーカーも大満足であった。
▶過去の、ジェフ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ、サム・プレコップ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド、アイソトープ217
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm トータス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040120 ロブ・マズレク、ジェフ・パーカー・トリオ、ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド・カルテット
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201405081408031505/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201705140938439184/ スコット・アメンデラ
▶︎過去の、ジョイ・ベルローズ
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
▶過去の、ジャマイア・ウィリアムズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130401
http://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120303
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201501230914317086/
▶︎過去の、カルロス・ニーニョ/ビルド・アン・アーク
http://43142.diarynote.jp/200411292358490000/
ドラム2台。ヴァイブラフォン。パッドの鍵盤打楽器。鍵盤数の少ないシンセサイザー3台。ギター2つ。ベース2つ。そうした楽器群の間をメンバーたちは悠々と行き来する。ダグラス・マッカムはエレクトリック・ベースとギターだけを弾いたが、他の面々は本当にいろいろと演奏楽器を代える。ツイン・ベースになることもあるし、ツイン・ドラムもあるし、キーボード主体の時もあるし、またドラムだって曲によって3人が自在に代わって叩くなど、その取り合わせは相当なヴァリエーション数だったに違いない。今回は、特に持ち替えが多かったのではないか、こりゃ接していて、興味深くてしょうがない。そして、なんかトータス一座の音楽工房に招き入れられている気分にもなる。今回、鍵盤打楽器系楽器が使われる頻度は低くなっていたが、とにかく面白い。メンバーは躊躇することなく、楽器間を移動していたので、演目はきっちり決まっていた(セット・リストの紙片も置かれていなかったような)と推測される。
今回は7年ぶりに出した『ザ・カタストロフィスト』(スリル・ジョッキー、2016年)を携えてのもの。やはりムードや含みといったある種の得難い回路があり。それをして、世ではポスト・ロックとか音響系とか言うわけだが(そういえば、1曲目だけ、やたらダビィな響きがつけられていた)、なんと呼ばれようが、このシカゴのインスト5人組はいまだ刮目すべき存在価値あると頷いた。
▶過去の、トータス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/
http://43142.diarynote.jp/?day=20140507
その後は、南青山・ブルーノート東京で、大大大好きなLAのラテン要素もありのファンク・バンド(2009年8月9日 )を見る。兎にも角にも、曲にも(わりと呪術的に盛り上げていくナンバーが多く、それゆえ1970年代上半期のライヴでの曲はそれぞれに長尺だった)、演奏にも、歌にも(わりと皆んなで歌っていたという印象を持つ)独自の重さや強さと広がりがあり。彼らは一時はまさしくアメリカを代表するファンク・バンドであったわけだが、本当にそれは当然であったと思う。▶︎「シスコ・キッド」→ロス・ロンリー・ボーイズ(2004年9月17日、2012年2月7日)やルーベン・ウィルソン、▶︎「スリッピン・イントゥ・ダークネス」→マーカス・ミラー(1999年11月12日、2001年6月14日、2003年8月19日、2005年8月21日、2007年12月13日、2009年9月15日、2010年9月3日、2013年9月3日、2015年2月21日、2016年9月17日、2017年1月7日)やトミー・ゲレロ(2005年6月2日)やラムゼイ・ルイス(2008年7月2日、2009年8月29日、2010年9月28日、2011年8月22日、2013年2月21日)やブラック・ウフルー、▶︎「スピル・ザ・ワイン」→ザ・アイズレー・ブラザース(2001月12月6日、2004年3月1日)、▶︎「ワールド・イズ・ア・ゲットー」→ソニー・スティットやウィル・ダウニングやキャンディス・スプリングス(2016年5月25日、2016年9月8日 )、▶︎「ロウ・ライダー」→コーンやグスタボ・サンタオラヤやチーチ&ジョン、▶︎「ギャラクシー」→カール・クレイグのインナーゾーン・オーケストラ、▶︎「ゲット・ダウン」→ジュニア・ウェルズ、▶︎エリック・バードンとやっていた時の「ワンダリング・スター」→クオンティックやポーティスヘッド、▶︎「スマイル・ハッピー」→MFSBといったように、その個性ある楽曲はカヴァーも多数。そこにサンプリング使用の数も加えたら、べらぼうなものになるだろう。
完全にリーダーシップをとるロニー・ジョーダン(2007年11月6日。歌と鍵盤)のみ、オリジナル・メンバー。だが、キーボード、サックス/フルート、ハーモニカ、ギター、ベース、ドラム、パーカッションという編成は昔と同じだ。うち、打楽器とドラムはメキシコ出身と紹介された。
前回のサマソニの海岸ステージで見たときのような怒感激はなかったが(あれは野外やフェスという感興もプラスしたのか)、もう浮きうき身体を揺らす。口悪く言えば普通のファンク・バンドになってしまっているところもなくはないウォーだが(それぐらい、『ウォー・ライヴ』はすごい)、それでも黄金の回路は残り、存分にぼくのファンク心をくすぐる。それから、うれしかったにのは、客の反応。曲のイントロだけで歓声が湧いたり、「シスコ・キッド」を皆んなで歌ったりという場面もあった。また、呼ばれるといいが。しかし、本当に怪物メンバーが揃っていたウォーであったが、他の人は今何をやっているのか? ウォー曲はメンバーの共作クレジットがなされていたので、それなりに印税入金はあると思われる。
▶︎過去の、ロニー・ジョーダン
http://43142.diarynote.jp/200711101235120000/
▶︎過去の、ウォー
http://43142.diarynote.jp/?day=20090809
▶︎過去の、ロス・ロンリー・ボーイズ
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/201202091205415743/
▶︎過去のマーカス・ミラー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/200712161023010000/
http://43142.diarynote.jp/200909181206531984/
http://43142.diarynote.jp/201009111624281899/
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
http://43142.diarynote.jp/201502231815384234/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160917
http://43142.diarynote.jp/201701091247527188/
▶︎過去の、トミー・ゲレロ
http://43142.diarynote.jp/200506021851060000/
▶︎過去の、ラムゼイ・ルイス
http://43142.diarynote.jp/200807031119590000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090829
http://43142.diarynote.jp/201009290720426339/
http://43142.diarynote.jp/201109100857091783/
http://43142.diarynote.jp/201302281043262653/
▶︎過去の、ザ・アイズリー・ブラザース
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200403011119270000/
▶︎過去の、キャンディス・スプリングス
http://43142.diarynote.jp/201605260923093422/
http://43142.diarynote.jp/201609201655127640/
<昨日の、ジェフ・パーカー>
ドープ(dope)という言葉があるが、生理的にその言葉がもろに当てはまるアルバムがジェフ・パーカー(1999年6月6日、2000年10月15日、2001年11月7日、2004年1月20日、2005年1月7日、2011年11月21日、2014年5月7日、2017年5月13日)の2016年作『ザ・ニュー・ブリード』(International Anthem)である。いやあ、これはすごすぎ。昨年のNo.1ジャズ・アルバムと言うにやぶさかでない。クールな破綻をヒップホップ時代のジャズ感性を介して描いたそれは、何度聞いても気持ち良くてしょうがない。とともに、外見はただのおっさんのパーカーがこんなに素敵にイカれたことをやっている様には、感動の嵐が頭のなかを吹き荒れる。
とうわけで、スコット・アメンドラ実演客演とメンバーであるトータス公演と日本でのギグが続くパーカーさんに、その空き日にインタヴューする。トータスとしての彼にはだいぶ前に他のメンバーと一緒に取材をしたことがあったが、ヒップホップも好きで10年ほど前から自らのトラック作り込みで、この手の表現を模索していたとは知らなかった。そんな彼は長年住んだシカゴを離れLAに居住しているが、それは映画の先生をしていてLAとシカゴを往復していた妻のため。15歳の娘(『ザ・ニュー・ブリード』に歌で一部参加。オペラを学ぶが、フランク・オーシャン好きだそう)はシカゴにそのまま住み、5歳の息子はLAで学校教育を受けさせるという。アルバムに参加しているミュージシャンは全て在LAの人たち。T・ボーン・バーネットお気に入りドラマーのジェイ・ベルローズ(2009年12月13日、2010年12月12日)らは当然のこと、ジャマイア・ウィリアムズ(2009年5月18日、2012年3月3日、2013年4月1日、2013年6月4日、2014年8月7日、2015年1月22日)も現在はLA在住なのだとか。なるほど、ウィリアムズの最新ソロがカルロス・ニーニョ(2004年11月27日)の制作であったのも、それだと納得だ。パーカーはLA在住のピーター・アースキンの新作『Dr.Um』(ドラムをもじった表記ですね)にも参加している。あのクレジットにあなたの名前を見たときびっくりしましたと伝えると、声がかかったときには僕も驚いた、そう。そして、なんとめでたいことに、『ザ・ニュー・ブリード』をフォロウするパーカーのリーダー公演が決定した。8月のお盆に3日間、丸の内・コットンクラブで公演が持たれる。楽しみでしょうがない。複数回、見たいな。
ちなみに、そのアルバム名は昨年なくなった彼のお父さんがコネティカット州で開いていた洋服店の屋号。ジャケット写真は、唯一残っているお店の前で取られたお父さんの写真であるという。どうしてあんな飛躍作ができたか、ぼくは不思議でならなかったが、彼と質疑応答の際に彼がマイルス・デイヴスのことに言及したこともあり、『ザ・ニュー・ブリード』は<パーカーにおける、『イン・ア・サイレント・ウェイ』>なのだと、はたと了解。その見解には、パーカーも大満足であった。
▶過去の、ジェフ・パーカー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livejune.htm シカゴ・アンダーグラウンド・デュオ、サム・プレコップ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-10.htm ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド、アイソトープ217
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm トータス
http://43142.diarynote.jp/?day=20040120 ロブ・マズレク、ジェフ・パーカー・トリオ、ブロークバック、シカゴ・アンダーグラウンド・カルテット
http://43142.diarynote.jp/200501170151560000/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201111251250189885/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201405081408031505/ トータス
http://43142.diarynote.jp/201705140938439184/ スコット・アメンデラ
▶︎過去の、ジョイ・ベルローズ
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
▶過去の、ジャマイア・ウィリアムズ
http://43142.diarynote.jp/?day=20130401
http://43142.diarynote.jp/200905191118258984/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120303
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201501230914317086/
▶︎過去の、カルロス・ニーニョ/ビルド・アン・アーク
http://43142.diarynote.jp/200411292358490000/
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